〇〇しないと出られない部屋Part.5

《諸注意》

※ツイキャス等で声劇で演じる場合、連絡は要りません。

※金銭が発生する場合は必ず連絡をお願いします。

※作者名【夏艸なつくさ春賀はるか】とタイトルとURLの記載をお願いします。

※録画・公開OK、無断転載を禁止。

※雰囲気を壊さない程度のアドリブ可能。

※所要時間分。比率は基本的には男2:不問1の三人台本です。それぞれが短いが、兼ねなくても出来ます。最大で男6:不問1となります。



《登場人物》

金代 倫(かなしろ りん)

20代、男性、爽やか系


槌谷 弦樹(つちや げんき)

20代、男性、ワンコ系


湯岐 太一(ゆぎ たいち)

20代、男性、胡散臭い系


安良城 誠明(あらき せいめい)

30代、男性、昼行灯系


祥貴(しょうき)

見た目20前半、男性、巻き込まれ系、あやかし


楊貴(ようき)

見た目30代、男性、妖艶系、チート


ナビゲーター

不問、精神不安定、キチガイ



《配役表》

倫/弦樹/太一(男):

祥貴/安良城/楊貴(男):

ナビゲーター(不問):



↓以下本編↓

────────────────────



ナビゲーター

「うっひょおう!! はい、今回もやって参りました、『〇〇まるまるしないと出られない部屋』の第五弾でございます。えー、前回までのあらすじ。を、言うと思いましたか? 言わないんですよねー、これが。にょほほほほほ! はい、自分はこのお話専属のナビゲーターでございます、どうぞー、ヨロシクぅ!!

 えー、今回も3パターンなんですね、えぇ。なんと! 男祭り!! えぇえぇ、ついに来ましたよ、BL祭り!!!……て、訳でもないんですけど、男子会ですよ!! そんな待ってねーよとかいうツッコミ、甘んじて受け入れます。はい、そんなこんなではりきってー、いってみよーー!!」



【間】


《倫&祥貴の場合》



祥貴

「うわ、まーたこれか……はーあ。こんちはー」


「……」


祥貴

「うん? 男なの、女なのって視線で問いかけてくるなっつの」


「……」


祥貴

「なんで分かったって……なんか、何となく?」


「……超能力……?」


祥貴

「ンなわけあるか。つーか喋れんじゃねぇか。声出せよ、腹から声出せ!」


「……めんどくさ」


祥貴

「(遮るように) 面倒くさがるんじゃねぇ。……てな展開はもうやってんだよ!」


「ふ、そうか」


祥貴

「まあいいけどさー、またここ来ちまったみてぇだし? ほら、なんか書いてあったろ」


「あぁ……これ」


祥貴

「んー? なになにー? 『喘が ないと出られない部屋』?……は?」


「……全く、意味が分からないのだが……どうすれば?」


祥貴

「喘ぐって……女とかじゃねぇしなぁ」


「この、妙な空白はなんだろう?」


祥貴

「さあ? とりあえず……喘ぐ、喘ぐ?……うーん」


「……」

(にじり寄る)


祥貴

「うん? なに、どした?……うひゃっ」


(何を思ったか体を擽ってみる)

「……」


祥貴

「何だよ……んっはは。ちょ、やめ……」


「……違うか……」


祥貴

「ン、ふ。……ちげぇだろ。絶対、ちげぇ」


「……はて……」


祥貴

「困ったな。こう言うのは多分、ヨウなら得意分野なんだろうけど」


「誰だ、それは」


祥貴

「あー、我の片割れ」


「かたわれ……?」


祥貴

「んーと……そうだな、一番近い言葉なら、伴侶かな」


「はんりょ。……恋人か?」


祥貴

「いや、違うけど……うーん。うまく言えねぇ」


「かたわれ、か……恋人、なら……俺もいる」


祥貴

「へー! 可愛いのか?」


「あぁ、とても可愛い」


祥貴

「大事にしてやれよ? 人の生涯短ぇんだからなー」


「あぁ、分かっている。……おや?」


祥貴

「うん? あ、扉出現したんだな!……多分何もしてねぇけどいいんかな」


「いいと思う。俺は帰る」


祥貴

「おう! 我もかーえろーっと。……結局なんだったんだ?」



【間】



ナビゲーター

「くっそぉ! 恋バナ始めやがって!! らちかないので、強制終了です!!! どうにかなるかと思ってたのにな……はい、ここは『喘がせないと出られない部屋』だったんです。せ、を敢えて書かずに空白のままにしたのがいけなかったんですかねー。どちらかをあの手この手で喘がせる事が出来れば出れますよ、本来なら。擽るまでは良かったんですがねー、あと一歩でしたね! チッ。

 えー、それではお次のパターンを見てみましょうかね。どうなるのかなー、どうなるのかなー!! それではー、はりきって〜、いってみよーー!!」



【間】


《弦樹&安良城の場合》


弦樹

「ちゃーっす!」


安良城

「おあ? 随分元気の良い……」


弦樹

「あれ、オレの名前知ってんの?」


安良城

「は?」


弦樹

「ん? ああ、元気がいいって言ったのかー、すんません!」


安良城

「おう……いや、良いんだが。これが相手か……」


弦樹

「なんスかー? つかここ、何!?」


安良城

「なんだ、初めてか?」


弦樹

「うん!……あーいや、初めてじゃないッスね、多分!」


安良城

「どっちだよ。来た事はあんのか?」


弦樹

「んー、うーん……ありまー……す!!」


安良城

「ドヤ顔すんな」


弦樹

「っへへー。いやーでも、多分来た事あるかも。前は女の子とだった気がするー」


安良城

「おう、なら話は早い方がいいな。ほれ」


弦樹

「わー……これがそうなんだ……『裸になって抱き合わないと出られない部屋』?」


安良城

「ヘンテコなお題過ぎないか、それ?」


弦樹

「まー、とりあえず、サクッとやっちゃいましょー!」

(早々に上半身裸になり)


安良城

「いい脱ぎっぷりだこって。なんだ、意外と良い体してんだな」

(恥じらいもクソもなく上半身裸に)


弦樹

「おっさんこそー、なんか、傷いっぱい付いててカッケー!!」


安良城

「そうかねぇ。とりあえず上だけでいいか。よし、来い」

(両腕広げ)


弦樹

「はーい、どーん!!」

(半ばタックル)


安良城

「ぐえ」

(しっかり抱き止め)


弦樹

体幹たいかんも良いンスねー、割とみんな勢いつけていくとよろけるのに」


安良城

「あ? まあ、一応な。……おー、良い肌触り」


弦樹

「うひゃひゃ」


安良城

「腰の辺りもいい肉付いてるな……」


弦樹

「っ、へへ。あんまりくすぐられると、仕返ししたくなるー。えい」


安良城

「んお!?……このやろ」


弦樹

「んぁ! ちょ、ひどいー! 少しくらいいいじゃーん」


安良城

「おじさんを擽るんじゃありません」


弦樹

「ちぇ〜」


安良城

「お、扉も出たみたいだし。……先に行くぞー」

(体を離し服を着て出て行く)


弦樹

「わーい、帰れるー!」



【間】



ナビゲーター

「あんだよ! なんで色っぽくならないんだよ!! これならどうだ! って思ったのに!!! まぁ、良いんですよ? なんせワンコ系と年上のオジサマですもん、そりゃーね。でもほら、少しくらい化学反応が起こって、あは〜んな雰囲気になっても良かったんじゃないですか!?!?! くそ〜〜〜!!! 

 はい、今回は『裸で抱き合わないと出られない部屋』でした。上半身だけなのは譲歩です。本来ならば全裸です。真顔。さてさて、最後のパターンを覗きましょうかね! それでは、はりきって〜、いってみよーー!!!」



【間】


《太一&楊貴の場合》


太一

「はい、勉強始めますよ……て、アレ?」


楊貴

「ん?」


太一

「あ、部屋間違えました……て、もう消えてるし」


楊貴

わらわで済まぬなぁ」


太一

「悪いと思ってない顔してますけど?」


楊貴

「ほほほ、此れは産まれ付きよ」


太一

「はあ、またここか……」


楊貴

女子おなごで無くて済まぬなぁ」


太一

「もう口振りから悪いと思ってないですよね?」


楊貴

何故なにゆえバレた」


太一

「色々とバレバレですよ」


楊貴

「成程」


太一

「それで、今回はどんなお題になってるんです?」


楊貴

れじゃ」


太一

「……小瓶?」


楊貴

「全て飲まねば帰れぬらしい」


太一

「え。毒とかじゃないですよねぇ?」


楊貴

「ただの媚薬じゃな」


太一

「なるほど、媚薬。……ざっと見100本くらいはありそうですけど。これを二人で?」


楊貴

「そうさなぁ。わらわはもう飲んでおる。体に害は無いぞ」


太一

「え、もう飲んでる……?」


楊貴

「味は水の様な物、お主が飲みたくなければそこで見ておれば良かろう」


太一

「あー、んじゃあ……そうさせて貰います」


楊貴

「相分かった」


太一

「本当に害はないんですか?」


楊貴

「妾には、無いぞ。お主には判らんが」


太一

「ですよねー……興味は、あるんですけど」


楊貴

「試しに飲んでみるかえ?」

(手に持っている小瓶を差し出し。)


太一

「そうですねぇ、なら一本だけ」

(小瓶を受け取り一気に呷り飲む。)


楊貴

「……どうじゃ?」


太一

「ん〜……甘いのかと思ってたけど味しないんですね」


楊貴

「水の様な物と言うたろうに」


太一

「……んでも、なんか……アレ?」


楊貴

「ふむ、即効性の物らしいのぉ」


太一

「えー……マジか。アンタ良く平気で……っ……」


楊貴

「人では無いからな」


太一

「んぇ?……あー……あっつ」


楊貴

「面白い。みるみる紅潮していくな、人の身体は」


太一

「……ん…・・ちょ、っと。笑い事じゃない……」


楊貴

「ほほほ。後少しの辛抱じゃ」


太一

「あと、すこし……?」


楊貴

「妾が飲み終わるまで後少し。堪えよ」


太一

「ッは……ぁ……あつ、い……」


楊貴

「これ、熱いなら寄るでない」


太一

「んだって、アンタ……ひんやり、してて……気持ちイイ」


楊貴

「随分と人に害のある特効薬じゃな……全く」


太一

「……ん。んぅ……っく、そ」


楊貴

「最後の一本だ。……良ぉ耐えたな」


太一

「……ッ早、く……出る……」


楊貴

「そうさな。扉はあちら、早う居ね」


太一

「……ん。じゃ……」

(よろよろと出現した扉から出て行く。)


楊貴

「強力過ぎるのも困りものじゃなぁ。……なぁ? ナビゲーターとやら」


ナビゲーター

「……ひえっ」


楊貴

「何を企んでおったのか、魂胆が丸見えで好かぬ。少しは反省するんじゃな」

(退室)



【間】



ナビゲーター

「……ひええええぇ……おっかないよぉ、おっかないよぉ!! でも! めげない!! それが自分だから!!!

 はい、今回は『媚薬を100本飲まないと出られない部屋』でした!! んっふふ〜、怒られたけど自分的には眼福……いや、耳福でしたので良しとしましょう!! 尚、部屋から出れば薬の効果等は綺麗さっぱり無くなるというご都合主義のもと、やらせていただいております。なので、アチラの世界では何の問題もございません! なんて優しい世界なのでしょう! 何て便利な言葉なんでしょう、パラレルワールド!!!

 さて、今回ので5作目となりましたがいかがでしたか? 自分はまだまだやっていきますよ! 恐らくこれからも増えていくと思いますが、生暖かい目で見てやってくださいませ。それではまた会う日まで!!」





次回に続く……?

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〇〇しないと出られない部屋 夏艸 春賀 @jps_cy729

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