キャラ編

 ●転生者殺しのジャンク

 悪神が生み出した唯一の息子。

 悪神が滅ぼされた時に滅ぼされるはずだったが、彼が転生者の魂が悪神との繋がり破壊する事が出来る唯一の存在と知り、生かされる。

 神としての力は持っているが、悪神の力として自ら封じており、常人と何ら変わりはないが、多くの戦闘と鍛錬により異能を持った転生者と戦闘するだけの力量は持っている。

 唯一、彼が持つ事を許されている異能は、必ず死を与える事。不死を持つ者、転生を繰り返す者だとしても、彼が殺した相手は、必ず終わりを迎える。

 魔法などの各世界に存在する異能を使う事も出来るが、ある世界で手に入れた重火器を好んで使う事が多い。

 親のしでかした事の後片付けをしている故、神からの信用は殆どないが、仕事として必ずやり切る事は評価されており、本人も母によって捕らわれた魂に慈悲を持つ。同時に、母を憎むこともなく、世界で唯一母を愛する者だと自覚をしている。それは世界で一人くらいはそんな者がいてもいいだろうという理由。


 ●死神バラッド

 ジャンクの相棒として遣わされた死神の少女。

 死神は死んだ転生者の魂を元の世界に送り届ける為に必要な存在であり、ジャンクにはそれが出来ないので、必ずバディとなる必要がある。元々ジャンクの相棒だった死神が消滅した事で、代わりに相棒となった。悪神の息子であるジャンクに対して偏見を持ち、彼がいつか世界を滅ぼす為に動くだろうと勘繰り、その監視の為に遣わされているという事も理解している。

 死神としては半人前で、死者に対して必要以上に感情を向ける事が多く、死者の魂に救いを求めた結果、死神としての役割を放棄した事で幽閉されていた。




 世界番号557の登場キャラ


 ●聖女エリス

 救世の聖女として英雄となった転生者。

 現代日本に近い世界で死んだ後、悪神の力で557世界に転生した。転生した時に如何なる傷や病気を癒す異能を手に入れ、世界を滅ぼそうとする魔王を討伐した事で英雄となる。

 元々は世界を救う気などなかったが、多くの傷つく人、死にゆく人々を見た事で世界を救う決心を固め、仲間たちと共に魔王を討伐する。その後、世界各地を旅しながら、多くの人々を救っていく。転生した当初は臆病な性格だったが、経験を積んでいくうちに聖女としての優しさと強さを持ち、相手が魔であっても慈しむ心を持つ。

 人と魔の間で揺れる事もあったが、魔王の存在が多くの者を不幸にすると知り、覚悟を持って魔王を討伐した。その意思に賛同する者は多く、オールドランド国民からは次の王はエリスだと望まれるが、本人にその気はない。

 癒しの異能故に、異能を完全に使えるようになった時から見た目は十代の姿を保っているが、その事に対して普通に老いて死ねるのかという不安を持っている。実際は不老不死に近く、死ぬことも老いる事も出来ない。そのことをなんとなく理解しており、本当に死ぬときが来るまで多くの人々の救いとなろうと決めている。


 ●老剣士クリフ

 聖女を守護する騎士。

 オールドランド王国に属する騎士であったが、エリスに救われた事で彼女を守る騎士になる事になる。武人としての力は魔王と一対一でも互角に戦えるだけの力を持ち、この世界において最強の存在。魔王討伐の旅において、エリスを支え続け、今もエリスと供に旅をしている。エリスを王に据えようとする輩に対して、露払いをしているが、彼自身も今の王よりもエリスが王に相応しいと思っているが、本人にその気がないので本人の意思を尊重している。

 魔王との闘いで愛するエルフを失うが、死後にともになる事を約束し、その時までエリスを守り続けると心に決め、彼女に害をなす者には容赦はみせない。


 ●国王ヴァーレル

 エリスによって救われた国、オールドランドの主。

 王としては凡庸であり、民からの信頼は高いとは言えない。その為、王になるべくはエリスであるという民の声に苛立ちを抱いている。その反面、それもまた事実であるという事も理解しているが、聖女であるエリスに国を治める事が出来るのかと疑問を持つ。凡庸故に多くの努力を重ねており、本来ならばすぐにでも滅びかねない国を守った者であり、優れた王が現れるたならば、すぐにでも譲っても良いとさえ思っているが、そうはならない現実も知っている。

 息子は自分よりも才があると知り、次の王にしようと教育しているが、彼を支えようとする者は少ない。国を守る為に民を犠牲にする事を罪と知りながら、国がなければ民が死ぬ事も理解しているが故、周りからは無能であると思われているが、如何なる苦汁を飲もうとも国を守る為に動き続ける。


 ●魔王の娘ミレーヌ

 討伐された魔王の娘。

 聖女によって魔王を討伐された事により、その地位は低くなった魔族を束ねる事になっている。

 魔族全体が戦いによって消耗し、世界のおいても侮蔑される存在となってしまったが、残った者達を守る為に王座に就く。聖女を好ましくは思ってはいないが、魔王を討伐した事に対しては恨みは持っていない。恨みを持つことは親に対する侮蔑だと思っており、復讐しようなどとは思っていない。その為に、周りからは腰抜けだと比喩されるが、親の誇りを守る為に甘んじて受け入れている。

 徐々に衰退してく魔の世界を憂いており、いずれは滅ぶ事を危惧している反面、いつか人と供に暮らす世界がくるかもしれないと思い、その為に世界中の魔族に交渉し続けている。その行為に反発する魔物は多く居るが、先を見据えた古き魔族はそれもやむ得ないだろうと理解する者は少なくない。

 国王に対しては国民と同様に凡庸な者だと見ていたが、統べる者となった事でその手腕に僅かながら興味を持っている。


 ●魔人ゲイン

 魔王に仕えていた側近。

 四人の側近がいたが、彼一人だけが生き残り、今は魔王の娘を支えている。魔王とは古き友であり、その力は娘よりも強く、その気になれば新しい魔王にもなれると言われているが、魔王への忠誠故に娘を守護する。

 聖女への恨みは未だに持っているが、戦いに敗れた事をとやかく言うのは忠誠に反すると思っており、娘の心情にも理解を持っている。

 人と共に暮らす事など不可能だと思いながら、魔族の何人かは理解を示している事に驚き、自分は既に古い存在であり、新しい時代には必要ないと思い、次の世代の為に魔王の娘を支える。


 ●新聞屋ソーマ

 聖女の取材をする新聞屋。

 かつての戦乱で親を失い、そこに現れた聖女こそが民を統べる者に相応しいと新聞に書いている。魔族に対しての恨みは深く、取材中に何度か滅ぼさないのかと問いかけ、滅ぼす気はないという聖女に対して尊敬する反面、煩わしいとも思っている。

 ジャンクの存在を知り、その存在を許さないと新聞による弾圧をしようとするが、その事で大きな内乱が起きてしまうかもしれないという点を見過ごしてしまう。

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