エピローグ その後のこくどうたち
長楽寺ゆみは事件の全責任を取りこくどうを引退し、普通の学生として過ごした。しかし彼女の下には、悠をはじめとする相談を求める者が絶えず、それは卒業後も続いた。大学卒業後は弁護士になり、ヒロシマ市内に事務所を開設。協会にも籍を置いた。
長楽寺悠は卒業までの三年間、天神会会長として大過なく組織を運営した。しかし、彼女の卒業後天神会はヒロシマ市内の覇権を失い、長く苦しい暗黒期を過ごすこととなった。卒業後は独身を貫き、姉の法律事務所に籍を置いて、彼女をよく補佐した。
宇品は座布団を下げて天神会舎弟頭としてその後を過ごし、高校を卒業してからはフラフラしていたが、ひょんなことからヒロシマ市議会議員に当選。あれよあれよと言う間に最年少衆議院議員になり、国政に打って出て、新進気鋭の女性政治家として活躍。その悪運の強さは政界の重鎮からも一目置かれた。
小網は引退させられたあとは受験に専念し、大学卒業後に結婚。二児の母になったらしいが、地元には二度と帰ってこなかった。
天満屋は天神会の最高幹部の一人としてその後も活躍するも、長楽寺悠襲撃事件により大怪我を負い、インターハイに出ることはできなかった。その後はスポーツトレーナーとして、オリンピックを目指した。
高子は卒業後世界放浪の旅に出たまま、行方不明になった。
安奈は東京に戻り、新宿で学生として過ごした。しかし『歌舞伎町抗争』『関東統一戦争』『東西こくどう決戦』など様々な抗争に巻き込まれ、不本意ながら再び名を上げたが、その後はこくどう社会から姿を消し、現在もその消息は不明である。
ヒロシマ女子高生任侠史 こくどうっ! 高柳 総一郎 @takayanagi1609
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