第20話 新しい家への訪問者
俺たちは、三人家族として家を借りることにした。運良く、マリーの宿の近くにある一軒家の住人が引っ越してそこに空きができたのである。
ここで新しい生活が始まるのか。
新しい家で暮らし始めてから数日後のことである。あるお客さんがやってきた。
ピーンポーン
誰だろう?玄関を開けると、そこには参観日の時に会った、レインの担任が立っていた。
「レイン!先生が来てるぞー」
「あの、今日は海斗さんに用があって来たんです」
俺に用が?まさか、レインが学校で何かあったのか…
ひとまず、先生をリビングに招きお茶を出した。
「僕に用ってなんですか?」
俺は恐る恐る聞いた。
「今度、学校対抗戦というイベントがあるんです」
話を聞くと、その学校対抗戦に学年トップの成績を誇るレインに出場して欲しいとのことだ。ならば、なぜ俺に確認を取るんだ?
「その、対抗戦ってのは何をするんです?」
「わかりやすくいえば、ファイティング・フェスティバルのような感じです」
なんだと。あんな危険なことをレインにやらせるわけにはいかない。
「お断りし…」
廊下の方で話を聞いていたレインが俺の言葉を遮って言った。
「パパ、私出たいの。ダメって言われたらパパとは二度と話さない」
くっ、俺は親として応援するべきなのだろう。わかってはいる…
「わかった。先生、生徒が怪我しないようにしてるんだろうな」
「もちろんです!ファイティング・フェスティバルのように戦闘不能まで戦うわけではないので安心してください」
こうして、レインは学校対抗戦に出場することが決まった。後に、俺がマリーに怒られたことは言うまでもないだろう。
ヤンキーは異世界でパパになる! コージ @koji0912
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。ヤンキーは異世界でパパになる!の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます