47.供養って言うんですかねえ
しめたひよこは、まず
小さな魚などと同じで、頭蓋骨もそれほど固くはないため、適当で良い。
肛門から頭まで串を通し、むしり切れなかった羽毛や
一串に三羽ほどを刺し、
「あら、
「それなら一晩ほど、
ダニエラが、まあ、幸せな乙女の顔でピエトロに寄り添い、こんがりと焼かれたひよこを頭から丸かじりする。ピエトロは上衣の
ひよこがあまりに大量に持ち込まれたため、宿屋の前の通りに、
朝から香ばしい煙が市街に流れ、集まってきた人に無料で配る。見た目に
「リヴィオ、エンリコさん、頭を叩きすぎないで。形が悪くなるし、脳みそもいい風味が出るんだから」
「お、おう! ええと、このくらい、かな」
「まあ、細けえことはいいだろ。おい、嬢ちゃん! もうすぐ一まとめ終わるぞ、持っていけ!」
「ま、待ちなさいよ! こっちだって、あちッ! ああ、もう! ジャズアルド! 出てきて火加減、調整しなさいよ!」
「
「言わなくて良いわよ、そんなことッ!」
レナートが手際良くさばきながら指示を出し、リヴィオとエンリコが叩いて串に通す。
最初に焼いていたのはピエトロだが、ダニエラが出てきてからは、なんだかんだとくっついて効率が落ちた。
ロゼッタとマトリョーナが焼きの手伝いにかり出され、慣れない手つきながら、がんばっている。
「こういうのも、
『感謝します。食物として有用な死は、私たちの
のんきに道端に座って、串焼きを食べているアルマンドの横で、
「アルマンドには聞こえていませんよ。後で、リヴィオから伝えてもらいましょう」
「そいつ、
「国立高等学校生の、
まだまだ叩き続けるリヴィオの背中に腰かけて、グリゼルダが笑う。やわらかい感触と、結構な体重を感じて、リヴィオがため息をついた。
エンリコは鼻歌を歌いながら叩いて、時々ロゼッタを茶化している。リヴィオは小声で、
「別に、ここにいなくても良いんだぜ?
『理解しません。私はここにいることが、私の生死の価値を最大化する行動と考えます』
「まあ、卵を産んでくれるのはありがたいって、母さんもレナートも喜んでたけどさ」
『
「いや、それ、自分のことだろ? なんで食われる気満々なんだよ……?」
『
「……ごめん、もっと簡単に……」
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