42.落ち着いた方が良い
秘密結社<
古代世界を支配していたらしい、そして今は封印されているらしい、強大な力を持つらしい邪神を復活させて、自分たちに都合良く世界を支配したいらしい。
「いろいろ、ぼんやりしてるね」
「そんなもんよ」
作戦会議からきっちり一週間後の夜半、地図に描かれた円の中心、ほぼヴェルナスタ中央の
マトリョーナが三人から聞き出した情報の通りに、儀式の仕上げが行われていた。
グリゼルダとジャズアルドも現れて、時々、周囲を見渡している。
儀式そのものは、せいぜい気持ち良くやってもらわないと
「マトリョーナは
「あんたも、人を人と思わないところあるわよね……対岸よ。
ロゼッタの言葉を、ジャズアルドの落ち着いた声がさえぎった。
「来たようだ。グリゼルダ」
「わかっています。リヴィオ、行きますよ」
「おうとも!」
少し遅れて、空の上から、風の荒れる音が聞こえてくる。リヴィオは両足を踏みしめて、
月と星の夜空を乱して、巨大な影が飛来した。まっすぐ、
瞬間、影の軌跡が変化した。
ほとんど直角に曲がって、リヴィオとグリゼルダに突進する。リヴィオは
それでも、
********************
「リヴィオ!」
『私は、あなた方を理解しています』
『お互いの排除が、行動目標に優先していると考えます』
「生意気な
ロゼッタが両腕を広げた。指と指の間にはさんだ
「な……っ?」
炎の
「こ、この……食肉の分際で……ッ!」
「……ロゼッタ、落ち着いた方が良い」
「
普段は無口なジャズアルドが、あきれたように
似たような
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