12.魔法は千差万別
自称した戦術家の目で、ロゼッタは状況を、流れを
その目に、メドゥサも気づいていた。
「しょうがないなあ! そんな風に見つめられたら、はりきっちゃうじゃない! 今日はみんな初めてだから、特別だよ!」
メドゥサが、水着の
ゆっくりと岸に近づいて、
もう、カリカリと音のする床そのものだ。リヴィオは、
ざあ、と、
「グ、ググ、グリゼルダ……俺、が、がんばってる! がんばってるんだよ……っ!」
「よくわかります。これはさすがに、後で
ゆっくり立ち上がると、
それを見て、ロゼッタも立ち上がった。
「なるほどね。散らばった
「あたしのこと、そこまで考えてくれたなんて、嬉しい! そう! 意識がない人を、すぐに海のお友達に変えちゃうの! 今ならきっと、街中ぐっすりだよね? みーんな一緒に、楽しい海のお友達の国を作りましょうっ!」
「と、と、とんでもない大迷惑だよ! 一人で勝手に、海の中でもどこでも行けよ! その方がずっと早いよッ!」
涙目のリヴィオに、メドゥサも、ちょっとだけ目を
「行ってみたけど……やっぱり一人じゃ
「……
「大体そうね」
リヴィオの半分白くなった顔に、ロゼッタがため息で返す。だとすれば、いけ
「あ、あ、あのさ、グリゼルダ。この前みたいな、地面を
「構いませんが、あれは地表を
「でもさ……っ!」
ほとんど、泣き言だった。表情もおかしなことになっている。ロゼッタが、こらえ切れなくなったように苦笑した。
「世話が焼けるわね。まあ、向こうもようやく底を見せたみたいだし、いいわ。少しは先輩らしいこと、教えてあげる」
「え……?」
「
ロゼッタが、
「あんたにも、まだ背中、
笑って、目を閉じて、ロゼッタがジャズアルドに口づけをした。
ジャズアルドの姿が変わる。黒衣が燃え上がり、全身が血のような炎に、
ロゼッタの赤毛が炎のように
そのまま、
周囲の
炎の糸は、
そして触れた
「あらら……? あらー?」
「
「そうです、リヴィオ。あなたが
「よくわからないけど……」
「要するに、
「わかった……っ!」
リヴィオが
いや、
光の
巨大な
「あ……あらら、ら……?」
巨神像が振り上げた右腕、前腕部の装甲が展開して、炎を
「質量は正義です。質量を笑うものは、質量に泣きますよ」
グリゼルダの声に、メドゥサが引きつった笑いを浮かべた。
「それ……なんか他のも、混ざってる……」
巨神の
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