7.私を感じて下さい
すぐ目の前の水路から、昨夜と同じような、
なんだか身体を持ち上げるのに、少し苦労しているっぽい。良く見ると、手足が
「……中に入っているのは、女性のようですね」
「そんな個性、
『もぉおあああああああッ』
怒ったのか、
『もぉおあああああああッ』
『もぉおあああああああッ』
『もぉおあああああああッ』
次々と、水路から
こんな姿になっても女性の声には不思議な力があるのか、リヴィオは
夜の街に、かすかな、
<
「
「わかったっ!」
花のような、
グリゼルダがリヴィオの後ろに寄り
リヴィオは言われた通り、
肩と
リヴィオとグリゼルダの動きに
「本気になるのが、遅いぜっ!」
リヴィオはまた一匹、
それら全部を
リヴィオは
ヴェルナスタには、貧民街というほどのものはない。
それでも平民育ちなら、子供同士のケンカは
飛び散った
リヴィオはそう考えて、
「認識して下さい。同じ地に足をつけている限り、私たちの間合いです」
「よくわからないけど、わかった!」
グリゼルダに
「とても良いですよ。私に身をゆだねて、私を感じて下さい。
グリゼルダが、
中から出てきた
「あ……。調子、乗りすぎたかも」
リヴィオが、
つい、欲が出た。それを
「すごいねえ、君! 驚いちゃった!」
はしゃいでいるような、若い女の声だ。それでもグリゼルダを通して、リヴィオにも緊張が走った。かなり強い、
一本の水路の奥、暗闇にぼうと光る、巨大な
「グリゼルダ、あれ……」
「真下の暗闇に、
グリゼルダの声も真剣だった。
「昨日もねえ、遠くから見てたんだよ? 初めて
女の声に引き寄せられるように、
「でもこれ以上、数をへらされちゃったら、やっぱりちょっと困るから、今日は帰るね! 次の満月の夜に、いろいろ準備してまた来るから、その時はもっとちゃんと遊ぼうね! じゃあね!」
球体の
しばらく、しん、と静まり返る。
「目をつけられたみたいですね。予想外の
グリゼルダが、ちょっと鼻息を荒くする。
その
一緒になって、リヴィオも
「腹、へった……」
緊張が
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます