怪獣ハルごんの襲来ののちに産み落とされたエッセイはこちらです

 怪獣ハルごんに、今まで書いていたエッセイの内容を処理(delete)していただきました。


保存しておいたつもりができていなくて、全部おじゃん(笑)もう笑うしかない(笑)


よかったです、このエッセイのデータで。これが公募用のデータだったり連載用の原稿だったらちょっと立ち直れていたかわかりません(笑)でも、わりと今日はよく書けてるなあって思っていただけに、掲載できないのは残念。でも反面、よかった気もします。




今日は朝一で買い置きのなくなる卵を買いにスーパーへ。

夫のお弁当のおかずと作り置きのおかずストックを作っていたら、あっという間に卵がなくなる我が家。卵料理が大好きなのです。


ついでにと納豆、木綿豆腐も買い物カゴへ放り込み、そして油揚げも2袋カゴへ。久しぶりにお揚げを煮ておこうと思ったのだ。


その帰宅途中に、ある意味ツイてるのか嫌いな人を2人も連続で見かけて、私の気分は一気に急降下。ただでさえもともとナイスな気持ちじゃなかったというのにこの仕打ち……。



頭からぷすぷすと音を立て出るなにか。むすむすと心内沸き上がるなにか。



行きとは打って変わり、どんよりとした車内。ノリノリで聴いていたhey!say!JUMPの有岡くんの声もどんどん遠ざかっていく。


頭の中を駆け抜ける、『嫌いな人との嫌な思い出』。走馬灯のように駆け巡っていくその記憶に嫌になりながらも帰宅すると、なんと今日は珍しく(!)リアとハルが2匹でわたしをお出迎えしてくれた。


これはなかなかないレアなイベント過ぎて、思わず頬がゆるんでしまう。なんて幸せ者なのだろうか、わたしは……。


何かの本で読んだのだが、犬は人間の感情の変化に聡いというのは知っていた。なんせリア自体も、わたしが悲しかったり怒っていたりするとすぐに側へやって来てくれる。お座りをして、わたしの顔を、目をじっと見つめてくるのだ。このことに何度励まされたのかわからない。


果たして、こういったことがハルに、猫にもできるのだろうか?わかるものなのだろうか?わからないけれど、ハルはなんかできそうな気がする(親バカ)……。



そんなことを考えながら、わたしは油揚げを半分に切り、油抜きをして甘辛く煮込む作業をした。くつくつと煮られるその様を眺めているのは、どうしてこうも気持ちが落ち着くのだろうか……。


わたしはいつも〆切間近、原稿に行き詰ったり書けなくなるようなスランプに陥ったりすると、今回のように揚げやら煮物やらスープやら煮詰めている気がする。そして、じっとその様子を眺めるのだ……。


Twitterのフォロワーさんと話したのだが、そう。無心になれるのが良いのだと思う。


煮込む作業。

これは頭の中を空っぽにしてただその作業にのめり込めるのが、いい。


気持ちがすっと姿勢を正してくれる感じ。

そんな気持ちになれるし、おまけに美味しい食事までできあがる。なんと素晴らしいことか……。ぜひお試しあれ。




嫌いな人、嫌いなことに頭の中を占拠されていた時間が惜しく思った。もったいなかったなって。


ふとそこまで考えて、わたしは益田ミリさんの著書『どうしても嫌いな人 すーちゃんの決心(幻冬舎)』を思い出した。


そうそう。そうだった。そうだったね、すーちゃん。

もう大丈夫、だよね。





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