昨日放送されたゴッホ展開催記念の番組を、遅い昼食を用意しながら観ていた。浜辺美波ちゃんがアンバサダーか。すてき。今日もかわいいなあ、なんて呟いているあたりで、もうだいぶおばさんみたいだなあ。

本編の方は、とても興味深かった。

ただ、もうこれはわたしがいけないのだけれど。中途半端に調べたり、それこそフィクションの作品でゴッホをあれこれ読んでしまっているからか、ゴッホに対する人間性のイメージがわたしの中であまりよくなく……。

こんな風に持ち上げられるものなのかと……ちょっと思ってしまう。

いや、こんなこと言っているけれど、わたしはゴッホの作品はとてもすき。大胆で、鮮やかで、美しく繊細で。

またサン＝レミ療養院の庭が見れるみたい。わたしはこの作品が、ゴッホの晩年の作品の中で群を抜いてすきです。以前上野の森美術館で行われたゴッホ展にもあって、ポストカードを購入して帰ったほど。

印象派と出会う前の作品だって好きだ。ほの暗さの感じる中にある優しさ。慈愛。特に『秋の夕暮れ』。これもまた以前ポストカードを購入し自宅に飾ってある。

だから、本当にすきなのだ。すきなのだが……。

たぶん、ゴッホの弟、テオに深く同情し寄り添ってしまったからいけないのだと思う。

画家として輝くゴッホの背には、ずっと支え続けていたテオの存在は欠かせない。ゴッホがひたすら絵を描くことに心頭捧げていたのは、テオがいてこそだ。だから、テオの存在に大いに触れた上野の森美術館でのゴッホ展は、本当に素晴らしかった。

ゴッホとは、フィンセントとテオの二人のことだとわたしは思っている。

そうした書籍や展示に、偏的に触れてしまっているから、こうも見え方にゆがみが生じてしまっていることは重々わかってはいます。でもそのためには、まだ少し、時間がかかりそうです。

それでも、ゴッホの展示が繰り返しこうして色んなテーマで開かれることは純粋に嬉しい。また好きな作品に会いに行けることがたまらなく幸せ。

ただ場所が都内なので、県をまたぐ不安はぬぐえない。そして宣言下であるので進んで出ようとも思えない。せめて、この宣言が解除されたらいいのになあと……願わずにはいられない。ひとまずワクチンはすべて打ち終えたけれど……。

でも今の気持ちとしては、ちょっとアートへの気持ちは満たされている。それもこれも、この番組のおかげだ。モニター越しとはいえ、やはり久しく画集以外でゴッホの絵を見られたのだからこれほど嬉しいことはない。

アート。創作。

やっぱりいいなあ。

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