髪の毛の中にあるパーソナルスペース

髪を染めた。


長らく地毛の黒髪に戻したいと思っていたのに、結局いつもいつも挫折してしまう……。


全て切り落とすまでの期間、プリン状態となる髪が嫌で仕方なくて。それならもういっそ色を入れる!となるのだ……。



そろそろ髪も切りたかったし、カットカラーと美容室に行くのもいいかなと思ったんだけれど、ホルモンバランス的に人に会いたくない期間になりそうなので今回もまたセルフカラーをしました。慣れてきたから、だいぶムラなく染まるようになったのでもう少し上達したら、これは美容室いらずになれるかな……にやにや。


とか思ってみたけれど、やっぱり無理かな。笑


この前衝動買いならぬ衝動切りした前髪がちょっとアレなので(アレって何よ)。直してもらうついでに全体を整えてもらいたいなあ。





髪を染めるのも切るのも、なんだか気持ちがしゃんとするから好き。違う自分になれる気がして。


今までの自分を塗り替えて。

今までの自分を切り落として。


そうやって、気持ち新たになれるところが好きです。


……でも、この過程を任せられるひとは誰でもいいわけではなくて。


同じ空間、近い場所でわたしの一部をずっと触っていても心穏やかにいられることが何より大前提。それができなければ、わたしは息苦しくて溺れてしまう。冗談ではなくて、本当に。


だから、美容師さんはもうずっと固定。


今までお世話になった女性の美容師さんが結婚出産を機に遠方へ転勤してしまった以降に出会った男性の美容師さん。そのひとだけ。そのひと以外のところへはいけない。


髪質や悩み、趣向のことなんかもそうだけれど……やっぱり自分の一部……何より自分の印象が決まってしまういちばんの部分をお任せするには、安心して身を委ねられるひとでないとダメだというのは、もう高校生くらいからずっと考えていた。


当時は、なるべく価格が優しくて……なんてところに重きを置いていたから、本当にそういう美容師さんと出会うのは難しかったです。自分の気持ちに背いて、泣く泣くお値段優先したっけ。



美容室って、どうしても身構えてしまう。

だから余計に心許せるパーソナルスペースに入るひとは安心できないとダメなんだろうなあ。


多分、わたしのパーソナルスペースは標準よりだいぶ広範囲な気がします。家のリビングですら、やはり慣れないひとがいるとソワソワしてしまって落ち着かなかったりします。余程のとき、夫と息子ですら違和感を感じたりするくらいです。



結果的に、やはりひとりの空間が好きなんだろうなあということでしょうか。


そんな意識のもとなので、わたしのこの縄張り意識と警戒を緩めるには大層のミッションをクリアしないと、(髪をカットするという基本的な過程に入るまでの)チュートリアルは終わりません。笑




鏡に映る自分の姿が、今日は見違えて新鮮になった。


ツヤツヤの髪。柔らかでしっとりしている。本当に最近のカラー剤は進歩していると思う。染めた後の方が髪がしっとりって何事。


明日のヘアアレンジが楽しみだなあ(とか言いつついつもの楽ちんアレンジな気がしちゃうけど)。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る