同性がすきだった

いつも通り掃除機をかけていて、考えごと。

この頃、近所のママ友から交友関係について相談されることが多い。決して人間出来てるわけじゃないですが、不思議ですね。昔から気がつくとあれこれ相談を受けるタイプなのかなんなのか。話しやすいんでしょうか。まあでも嬉しい。こんな私でも役に立てるなら。


今回のその話の内容は、同じママ友の女性からの嫉妬の話で。


あ~きたきた~女性特有のあれだ~。


と内心一歩後ずさるわたし。

学生の頃から、友達付き合いが下手くそだったわたし。そう思う理由の一つが、この独特な女子のグループ意識。あなたは仲間だけど、あなたは違うのよ、みたいな。目に見えない境界線を引かれ、それを認識できない奴は空気読めないレッテルを張られるあれ。


この仲間と認識されるのも外されるのも、ほんとにささいな理由。

行間休みに一緒に連れ立ってお手洗いに行った行かないとか、グループ内にいる友だちが好きになった相手に協力できるかできないかとか、グループ内にいる中心的な子の意見に賛同できるか否かとか。ほら、たとえば良くあるのが、あれこれ文句をぶつける相手――ようはいじめの標的――を決める際に反抗したら、その標的が自分になってしまうやつ。


わー、思い出しただけで胃が痛い……。


まあ、お察しの通り。相談された内容はそういうことだったんですね。


学校という狭い社会を抜け出して大人になった今、もうそういうとは無縁だと思っていたのに、ここにきてまだわたしはその世界に居るのかと思った時の絶望感といったら。


いや~女のどろどろした闇はもうこりごり。


相談を持ち掛けてきたママ友もまたわたしと似た感性をお持ちなのか、心底重たいため息を繰り返し吐き出す始末。

わかる~。蹴落としたり蹴落とされたりとかもう勘弁。


まあでも、なんとなくわからなくもないと思うのは、そのママ友がとっても相手思いの優しい人だから。独占したくなる気持ちはわからなくもないというか……。まあでもしませんよわたしは。独占される側の気持ちを重々知っているので。


「私以外のひとに好きっていわないで」


小学生くらいの時言われた言葉。

わたしとしては、好意を示すのに言っていた言葉を、こうして他人に制限される苦痛といったらしんどい他ない。でも、見離されるのも嫌だった小心者のわたしでしたので、そこは素直に言われた通りにしたりして。

でもそしたら、本当にその子以外友達ができなかった。その子もその子で、わたしを傍に置いておくわりにすぐ他の子のところへ行っちゃう。もう孤独ったらない……。


そんな昔の若い思いでがデジャウ??と思うくらい、そのママ友はわたしの過去と同じような状態に今!!なっているそうだ。


いやー大変。

軽々しく悪口の類は言いたくないのはお互い様。だからきっと、彼女はわたしのところに相談を持ちこんだのだと思う。


ふたりで相手を非難するのではなく、“どうしてそうするのか?そう思うのか?”を考えた。



そこで思い出したのが、かつて小学生のとき好きになった一つ年上の女の先輩のこと。恋愛の要素を含んだ好意を向けた対象が同性の子で、すごく戸惑ったあのときのこと。


あのときばかりは、わたしもまたそういう女の子だった。自分の苦手な、女子独特の感情を抱えていた。率直に言えば、わたしのものであってほしかった感じ。


今思えば、憧れをこじらせた感じなのかな~と思うけれど、どうだろう。でも、最初は純粋な憧れだった。


同じ吹奏楽部の同じパートの先輩で。面倒見がよくてやさしくて、でも人を無闇に寄せ付けない独特な空気感というか……オーラのあるひとだった。他の誰よりも魅力的で、輝いて見えた。

口数も多くなく笑うことがほとんどないのに私の前では笑ってくれたとか、修学旅行でお土産を買ってきてくれたとか、そんな些細なことが嬉しかった。そんな始まりから、先輩と同じ本が読みたくなり、アニメを見たりして先輩の通った道を感情の中で追いかけた。本当に、同じものを共有し感じていたかった。なんなら、まんま先輩になりたいと思ったことすらあった。


でも、自分で言うのもなんだけどすごく内気だったから、行動や言動で先輩を縛るなんてことはしなかった(記憶の限りでは)。その代わり、自分の心の中ではやべえくらい先輩を独占してたな。その思いは本当に、重たかったと思う。


ふと、そのママ友に嫉妬の感情を向けるひとは、かつてのわたしみたいな、そんな気持ちなのかなあと思ったり。だとしたら、言葉にしてしまうほどその思いは重く大きなものなんだろうなあ。自分で感情のコントロールができないのかもな。

でも、う~ん。わたしもそうだけど、そのママも過剰な気持ちは重いと感じてしまうタイプ。逆効果になってしまうのだよ~と知って欲しい。いや、わたしよりそのママ友と付き合いが長いのだから、むしろ知ってあげていて欲しいなとも思ったり。


今息子たちのようなこどもたちに教えるように、大人になっても思いやりと村長は大事だよね。理性が身についたわたしたち大人は、そこも気にかけていかないといけないのだと思うと、人ごとじゃないなって思ってずしんときた。

だからこそ、今こんなエッセイ書いているんだけど。


こんな重たく書いているけど、当のわたしと相談を持ち込んだママ友はケラケラ笑いながらネイルし合ってたんだけどね。指先がかわいいと気分があがるというのは、女子だからかな。こういう女子独特な感性は大好きなんだけど(笑)


さてさて、原稿がんばりまーす!

おひさしぶりでした。また近いうち会いましよう。

ではでは!




  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る