自分に投影させてみる

今書いている小説の主人公の子と同じことをしてみた。その同じこと、というのは草取り。


普段ならいろいろと他愛ないことを取り止めもなく思い浮かべながらやる単調作業。それこそ無心になってやることもある。

けれど今日はその主人公に意識を合わせてやってみました。


まだまだ若気の至る成長期の男の子、飛鳥。

彼が得てきた経験、置かれた環境、周囲に寄り添う人間模様……。

そう言ったものが、どう飛鳥に影響を与えるのか。影響を受けて育ってきた飛鳥が見るものは、感じるものはなにか……。


爪楊枝のような草や細い繊維みたいな草。図形の連なりのような葉に、土へと帰っていった生き物の亡骸……。

命というものは、こうして循環していくのか。

その生々しさを目にして、わたしは少し目を背けーーそしてまじまじと見つめた。ちゃんも見つめないといけないような気がした。

同じ生きとし生けるものとして。



ただ頭の中で思い描くだけでは届かなかったものを手にすることができて、わたしにしては発見でした。


こう言った小さなことでも、作家にとっては大切な経験なのかも知れません。


考えること。寄り添うこと。

わたしは行動の中にあるものなのかも知れないと感じました。

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