イザナミ

 黄泉に誘われ、私は微睡み目蓋を閉じる。

 呼吸は浅く、体の奥から鼓動だけを感じる。

 

 ざらざらと空気の音。


 只ひたすらに、その時を待ちわびる。

 待ちわびて待ちわびて、待ち疲れて眠りに就く。

 夜毎それを繰り返し、同じような朝がくる。


 目覚める度に、私は思う。

 この輪は、いつ断ち切られるのだろうか。

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