1-1 久しぶりの友人
部屋で荷物の整理も何とか終わらせリビングに戻った。家族の皆はのんびり過ごしていた。
「優希、荷物の整理は終わった?」
「うん。」
「仕事は明日からだっけ?」
「明日が入社式かな。」
「スーツの準備は大丈夫なの?」
「うん。向こうでクリーニングにも出したしね。」
「それなら良かった。」
「久しぶりに帰って来たしちょっと散歩して来ようかな。」
「そうしな。」
久しぶりに帰って来たし懐かしいこの島を歩こう。
そう思ってラフな格好をして家を出る。
「あれ?優希?優希じゃん!」
「ん?茉優?茉優だよね?久しぶり!」
「久しぶり!帰ってきたの?」
「今日帰ってきた!明日からこっちで働くしね。」
「大学卒業したの?」
「うん、無事。茉優は保育士として頑張ってる?」
「大変だけど何とか。明日からは変わるけど優芽ちゃんの担任してたんだよ〜。」
「そうなんだ。」
「今日はもう時間ないけどまた時間出来たらご飯行こう!」
「そうだね。」
「明日から頑張ってね、社会人。」
「頑張る。茉優も保育士、頑張ってね。」
「うん!じゃあね。」
「じゃあね。」
今会って話してたのは幼馴染の茉優。短大で保育の勉強をして保育士になってたんだ。優芽の担任もしてたのか。
ご飯の約束もして別れた。気付いたら1時間程散歩してたみたい。そろそろ帰ろう。
「優希じゃん!」
「え、拓真?」
「久しぶりだな。お前向こうの大学に行ってから1回も帰って来なかったもんな。」
「そうだね。拓真は元気にしてた?」
「あぁ。今は親父の漁を手伝ってる。」
「大変だろうけど頑張って。」
「ありがとうな。また同窓会でもしようぜ。」
「うん。」
帰ってる途中に話しかけて来たのはこちらも幼馴染の拓真。漁師をしてるお父さんの影響で高校を卒業した後その後を継ぐために働いてる。
まさかこのちょっとした散歩で同級生に会うなんてな。
そこから友達に会うことは無く家に帰る事が出来た。
青野島 夏葵 @ars7630
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