ディアヴォラ(Diavola:第51話等)
料理の世界で、「~風」と言う名前がつく理由――それにはいくつかのパターンがある。
具体的な例を並べて説明するとキリがないのだが、大きく分けると地名がついているものと、そうではないものがある。
地名がついているものはパターンがいくつかあって、大抵は食材の特産地の名前であったり、名物料理・郷土料理に地名を冠しているのだが、ミラノ風のように「金色のもの」を指す場合もある。
一方、地名がついていないものは、その料理の印象から名付けられているものが多い気がする。
例えば
・カルボナーラ 炭焼き職人風
・マリナーラ 漁師風
・プッタネスカ 娼婦風
・ポヴェレロ(伊)/ポブレ(西) 貧乏人
・アラビアータ 怒りん坊
そして、今回のディアヴォラも食材となる鶏やウサギの内臓を処理して開いた状態が「悪魔が羽を広げた状態に見えるから」という理由で「悪魔風(ディアヴォラ)」と名付けられたそうだ。
(唐辛子を使った料理をディアヴォラと言う場合もある)
さて、この料理はシンプル。
材料を漬け込んで焼くだけ……なんだけど、奥は深い。
ハーブや香辛料で香り付けできるし、焼き方もオーブンかフライパンか……で違ってくるからね。
なお、本編ではツノウサギ(ホルンラビ)の肉を使っているが、ここでは入手しやすい鶏もも肉を使う。
我が家では100g88円くらいで買える時に作る。
パリッと焼き揚がった皮に、ニンニクの旨味と香りが口いっぱいに広がり、噛み締めた鶏もも肉から旨味がジュワッと溢れ出す。肉に染み込んだ塩味に、胡椒と唐辛子の辛味が全体を引き締め、肉の旨味を何倍にも高める……という感じの料理。
1人300gのもも肉でも、大人ならペロリと食べられる。
濃い味なので白ごはんにも合うし、弁当のおかずにもいい。
【材料】(1~2人前)
・鶏もも肉 1枚
・自然塩 適量
・黒胡椒 適量
・チューブにんにく 後述
・鷹の爪 1本
・オリーブオイル 大さじ4
※肉の大きさによって違うので適量と書いている
【作り方】
1. まな板の上に皮を上にして鶏もも肉を置き、フォークの先で何度も突き刺して穴をあける。
2. 塩、胡椒を全体に振り、チューブにんにく4cm程度を絞り出して全体に擦り込む。肉を裏返し、同様に塩、胡椒、ニンニクを擦り込む。
3. ボウル又はジップロックのような袋に鶏もも肉、種を取った鷹の爪、オリーブオイルを入れて揉み込む。そのまま、2時間程度寝かせる。
4. フライパンを温め、鶏もも肉を漬け込んだ油ごと入れて中火で皮目から揚げるように焼く。
(菜箸などで皮がピッタリと接触するように抑えておくといい)
5. 皮面が焼けたら裏返し、火が通るまで焼く。
6. スプーンなどを手に持ち、フライパンを少し倒して油を掬って皮に掛け続ける。
(跳ねることがあるのでミトン必須です)
――こうすることで皮がパリパリ、肉はジューシーに仕上がります。
7. 皮が全体に茶色くなったら皿に盛り付けて出来上がり。
【ポイント】
今回はフライパンで作る方法を書いた。
フライパンに蓋をすれば火は早く通りるのだがが、皮が湿気ってグニャグニャになるので、お勧めしない。
オーブンを使用するなら200℃に予熱し、20分ほど焼くという方法もあるし、スキレットなどを使って魚焼きグリルに入れて焼く方法もある。
どちらも最初に表面だけはフライパンで焼き固めることをお勧めする。オリーブオイルは切ってから焼くといい。
スキレットを使うときは皮が焦げやすいので気をつけて。
なお、漬け込み材料にお好みのハーブを入れると楽しめる。
鶏肉の場合はローズマリーが相性いいと言われている(私は好きじゃないので入れない)。焼くときは途中で取り出すことを忘れずに……。
レシピにチューブにんにくを書いているのは、粒の大きさに違いがあるので分量の説明が難しいから。
あと、我が家では面倒なのでチューブにんにくを使っているからというのもある。
仕上がりイメージはこちら( https://bit.ly/37KHky0 )
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