応援コメント

終章-6 時の果ての朝」への応援コメント


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    宿命に抗うこと自体が宿命であり、勇人の行動自体が勇人の知る歴史を作り上げる不可欠の要素で、勇人のタイムスリップ自体が正史の一部だったのだろうけど、その予定調和の中に救済が仕込まれてはいた·····というか·····

    勇人の望みは叶い、小夜を守る仮初の顕家として死んでいけたことは救いなのだろうけど、小夜の哀しみはいかばかりかと思うとやはり切ない。

    一夜でも結ばれて子を宿しでもしていれば彼女の残る人生の心のよすがになったかもしれないけど、最後までプラトニックに終わったことも含めてこの物語の美しさなのかなあ


    後醍醐帝に宛てた顕家諫奏が史実として伝わる内容と同じものとは考えづらいことと、斯波家長の最後が史実として伝えられる杉本寺ではなく七里ヶ浜付近と思われること、南部師行が一度目の西征に参加していないことなど、僅かに正史と齟齬があるようにも思えるけど、事実と記録が完全に一致するわけではないのだから、やはりこの物語の終結後は正史に繋がるのでしょうね。


    小夜がひと時なりとも目覚めて、語り合うときを持てたのは小さな奇蹟だったのでしょうね。次に目が覚めたときにはもう会えないと悟りつつ、眠りに落ちていくのは辛かっただろうな·····