【創作BL】桜の舞う頃に

第2話

席替えをして一ヶ月

何故か知らないけど菊宮は俺にめちゃくちゃ話しかけてくるようになった

俺が黙って話聞いてるからって永遠にペラペラ話しかけてきやがる

ありがとよ！！

お陰様でこっちは数少ないオトモダチ無くしたけどよ！！

『なぁ小鳥遊、お前菊宮と最近つるんでるんだろ･･･？』

『え、あぁ、アイツが一方的に話しかけてくるだけだけど･･･』

『俺、菊宮みたいなタイプ苦手なんだよ･･･ごめんだけど小鳥遊、もうお前と一緒に居れない･･･』

『えっなんでだよ･･･！』

『だってあんな奴とつるんでる奴と友達って思われたくないんだよ･･･！』

『ちょっ、』

『ごめん小鳥遊･･･！』

なんでだよ

無茶苦茶でもないけどこじつけすぎだろ

そもそもお前と菊宮は何も関係ないし菊宮がお前に何かしたって訳でもねぇだろ。

こっちだってお前みたいな奴とトモダチなんてお断りだよ！！

「なぁ小鳥遊」

「･･･なんだよ」

「お前彼女居ねぇの？」

「居･･･ねぇ、けど何か？」

「いや、作んねぇほうが良いよ」

いやお前が言う？

年中無休で女連れ回してるお前が？

何？俺みたいな陰キャは彼女作んなってか

「女めんどくせぇし」

「いやお前女絶やさないくせに良く言うよ」

「え？何か今･･･」

「いや？？何も？？」

あっっっっぶね

声出てたんだけど

いつも陰キャのオトモダチとしか喋んねぇから陽キャとどんな風に接すればいいかわかんねぇ

てか好きな人とどう接する訳？

それを菊宮に聞けばいい？

馬鹿、好きな奴に直接聞くやつあるかよ

普段人と全く喋らないせいか、心の中で一人でノリツッコミしてしまうという癖が出来てしまった。

「ちょっと優しくしただけなのにすぐ寄ってくるし」

うわ

「まぁ可愛いから付き合ってみようと思って承諾すると他の女たぶらかすなとか言われるし」

うっわ

「じゃあ別れようとか言うと泣き喚くし」

うっっっわ

「女ってマジ分かんねぇ」

お前マジ分かんねぇ

何考えてるの？

親御さんどんな育て方したの？お宅の息子さんとんでもないクズに育ってますけど

「てか可愛くて抱ければいいんだよな･･･」

「うわ」

「小鳥遊はおっぱいデカい方が好き？小さい方が好き？」

「えっは？いや、どっちでも･･･」

「マジ？俺もどっちでもいいんだけどさ〜」

どうせ抱き心地良ければなんでもいいとかなんだろお前は

ヤることもヤってんのかよ

この調子だとセフレとかも居そうだな

てか俺にペラペラ喋ってるけどそこまで暴露する必要あるの？トモダチ居ないの？

「俺小鳥遊が友達になってくれて良かったよ」

相変わらず顔が良いな、そう思った。

って言うかさ、

あぁそうかい！こっちは勝ち目ないって分かって絶望的だけどな！いや分かってたけど！

「お前トモダチ居ないだろ」

「なんでだよ、小鳥遊が居るだろ？」

それが素で言ってるんだとしたら尊敬する。

どうせなら俺も女に生まれてコイツに誑かされたい人生だった