on est perdu,

ohne Warum|

第1話

朝から夜までの植物生活の先には、枯れ木としての僕らが残されたに過ぎない。『はっぱのフレディ』が解り易かった。antique の椅子から投影する眠る父の姿と、目を閉ざした先には必ず描写される夢の光景から日々を把握している。

Sns は確認作業でしかない。文字を見て音を聞いて、これまでに見せられたものを再起するだけ。家庭と街が同一である事実。とても都合が悪いことに行き中(あた)る。全ての精神病は、全ての闘争は、全ての喫茶店は、全ての駅前診療所は、全てのアルコール瓶は、水と炭酸水だけでいい。成人式の先の矛盾。別ルート。

変わらない。体も動物として「不意識」のうちに動く。無意識という言葉の不具合。「不意に」とか「naturel に」とか「ohne Warum : 理由無く」。フィールドがそれを提示する。席を開ける。見せてくる。先を知るのではなく、その場で、その事物に見られた断片から多くを知る。それでも彼らの街なので提供だけする。僕のではなく、祖父や母の現実だ。誰とも関わらないことを気にしてはならない。

何かの投影価値。何かの約束事。何かの習慣として根付いた確認作業。それらを改変する為の模様替え、配置換え。音楽を流したままに過ごすことが出来たのなら。Chopin, Debussy, Satie くらいしか聴かない。Wagners は危険に思えた。Brahms も同様に。耳栓不要。

後、ご老人と赤ちゃんは何でも知っている。薬で黙らせて遊ぶ人は多い。投影合戦のその先の、「藁人形」と「雪だるま」と「ウサギの剥製(ペット)」と僕の部屋に身代わりにした「海亀の磔」。「壊した家鴨」を見つめていられたら、それでいいと思う。僕は壊したくないだけ。それでも人との言葉の交換を無価値なままに、矛盾だけで。

その人が常に変わらない訳ではなく、その人が改変することが出来るだけ。その人が Satie を聞く際に、僕と同じ条件を満たせば erreur が起きると思う。家族を「隣人」と呼ぶのは遠ざけるため。「遠くの彼ら」を隣人と呼ぶことが無い。どこにでも自分がいる。そしてそれらは只(ただ)の鏡と植物と音でしかない。けれどそれでも。

雀を食べれる。だが雀には生きて頂きたい。どう言うことなのかも知らない。ここは収容所ではなく、只の夢。僕らの始めたフィールドが空想に在る。誰もが何でも教えてくれた。それらを活用している。何も感じない生涯だ。『離人症』という名前も不要だとしたら、全員が同一の病に【alcohol 漬け】になったに過ぎない。

https://note.com/ohnwrm_/n/nb6bdc089eb94

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on est perdu, ohne Warum| @mir_ewig

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