もっと遊んでおけば···!
-a
1話 誰?!(パート1)
………zzz………
「起きろー!!りみ!起きなさい…!!」
「ん…うん…」聞きなれない声で起こされて、目を擦りながら周りを見る。
「ど、どこ…ここ…。もう1回寝てみるか」スヤァ…
「寝るなぁ!!今日は、大切な日でしょう!起きなさい!」
(…大切な日っ?!なんかあったっけ?いや、それよりいったい誰だ…??)目を閉じながら考える。
「こら!いい加減にしなさい!」
ガタッ!ドン!
シーツを引っ張られ叩き起こされた…。
「イテテ…なんなのよっ…!もう!」
私を叩き起こした主の顔を見る。
「えっ…?だ、誰…。」
訳も分からず顔を眺めてしまっていた。
「ど、どうしたのよ…りみ。まさかあんた、昨日夜遅くまで起きてて寝ぼけてるんじゃないの??」
(りみ?!どうして、私の名前知ってるんだろう…??知り合いだっけ…?)
「あんた、まさかお母さんの顔忘れたの?冗談でしょ?(苦笑)」
「お、お母さん…?!」(私には、お母さんはいないはずなんだけど…。ここは、合わせてみよう)
「あ、あ、お、お母さんね!おはよう!お、お腹空いたなぁ…あはは」
「何、おかしな子ねぇ。そうね、朝食作ってくるわ。支度してなさい。」
「は、はーい!」
(な、なんとか誤魔化せたぁ…。ほんとに、ここはどこだ。思い出してみよう。)
「っ…!!!痛い…!」
(思い出そうとすると頭痛がする。諦めて、鏡探そう…)
辺りを見渡してみる。こじんまりとした、木造の部屋だ。少し小さめの窓があり、その横にドレッサーがある。
(まずは自分の顔を確認しよう…!)
「えっ…こ、これが私の顔…!」
可愛らしい顔にほんのり赤い綺麗な目。髪型は、綺麗な黒髪の前下がりボブ。どこか、見覚えのある外見。
「んー…。なんか、見たことあるなぁ。何だか、懐かしい。」
(なんだろう、もう少しの所まで来てるのに…)
「うーん、うーーん。うん!諦めよう!後で思い出せば!」
「まずは、外を見てみよう!」
窓を覗いてみる。外は、中世のヨーロッパの下町の様だ。
(す、すごい…外は見覚えが無さすぎる…。)
「りみー!ご飯よー!降りて来なさーい!」
「は、はーい!」
(ここは、一旦降りてみるか…)
小さめな机にかなりの量の豪華な朝食が乗っていた。
「ご、豪華…ですね。えへへー…」
「そりゃそうよ!なんてったって、りみが独り立ちする日だからね!」
(ひ、独り立ち…?!)
グー…
(一旦、食べますか!)
もっと遊んでおけば···! -a @yuyuyuyurrr_yu
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