これからどうするよ?
「しっかしこのお嬢ちゃん、オッサンにはガブらねーんだな。」
「見向きもしないし、話しかけてもピクとも反応せんかったわい。」
「(ばっさばっさ)」
危惧していた通りにお嬢ちゃんの服の背中が破れてしまったさ。
試しに翼を食わせたら案の定翼が生えやがったよ!
食った俺の部位の種類がそのまま体格に合わせて更新されるのか。あるいは付加されるのか判らないがな。
有翼人じゃなかったお嬢ちゃんに翼が生えちまったし、ただ生えただけじゃなく動いてるから身体の一部になっている事もはっきりした。
油断しておかしな部位を食いちぎられないように気を付けてやらなくちゃな。
職人のオッサンが何故か無人になった街に消え、丸めた布と幾つかの少女向けな服をぶらさげて戻って来た。
それをオッサンがチクチクとリフォームした。
採寸とかしなくて良いのかと訊いたら「見ただけで十分だし有翼人の装備も扱ってたからな。」と、ついついつつーっと翼を通す為に空けた穴の縁にきちんと補強の革を重ねたステッチにするため針を通しながら答えた。
「まじ職人仕事だな。目を瞠る感じを久々に覚えたわ。」
「そっか、ありがとよう。」
「(ばさばさばさばさばさばさ)」
「およよんっとと」
お嬢ちゃんが羽ばたき最速チャレンジに挑むかのように素早く羽ばたき始めた翼を俺はそっとじんわり抑える。
「あー、よせよせ。慣れるまではゆっくり羽ばたいておきな。折れるかもげるかもしれないしな。」
「もげるのかよ!?」
「俺等の子供達にも翼の成長期がある訳よ。無茶やってぼっきり折れたり、最悪背中の筋肉や筋が傷んで飛べるまでに完治しなくなったりすんだわ。それに俺達はアンデッドで痛みが感じられないから怪我をしてもグチャグチャのギタギタになったまま気付かずに暫く過ごしちゃってな。その状態が普通になりはしないかと心配になったんだわ。」
それはまた別のお話墓場からアンデッド化した 石窯パリサク @CobaltPudding
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。それはまた別のお話墓場からアンデッド化したの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます