下駄箱に 黒い雷神 膝栗毛
緒賀けゐす
下駄箱に 黒い雷神 膝栗毛
~これまでのあらすじ~
イケイケのギャル
「端折りすぎじゃね?」
* * *
「
「うぎゃああああああ!!!」
雷神の放った黒い
ドロドロと、チョコフォンデュラスの体を構成していた物体が茶色い液体となって頭から溶けて形を失っていく。
「ヤバ」
泰子はとりあえず動画を撮った。
「よし、これで後は魔王だけやな!」
泰子の肩の上、四天王全員をそれぞれ一撃で仕留めたちっちゃな雷神が肩を回す。背に太鼓を輪っか状に繋げたやつを背負うその体は、日サロ通いにより見事な小麦色に焼かれていた。
「てか、雷神様めちゃくちゃ強くね?」
「こんなちんちくりんでも一応神やし、異世界のちょっと強い魔人なんかに負けてられんからのう」
「草」
「ほら、さっさと行くで泰子ちゃん」
「りょ」
大理石の階段を登り、二人は巨大な門の前に辿り着く。
“こちらを押すと開きます”との文言の書かれたボタンがあったのでそれを押すと、門は横に音もなく開いた。
「ククク、ついに辿り着いたようだな……」
「
「え、ちょっ待っいきなr――」
玉座に座る魔王を視認するやいなや雷撃に、魔王は為す術無く黒焦げとなった。そして風力発電の要として捕らわれていた風神を救い出し、二人は無事に元の世界へと歩いて戻り、それぞれの生活へと戻っていった。
それから泰子が黒ギャルとなって彼ピをゲットしたり電気代が少し安くなったりしたというが、それはまた別の話。
下駄箱に 黒い雷神 膝栗毛 緒賀けゐす @oga-keisu
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