第32話 終話

 「起きろ、あおり」

 そう言われて、私は起きだす。

 あまり自覚してなかったけど、私、寝汚い人間なのかも。

 もっと寝たいよぅ。


 「おはよう」

 って……。


 えっ、どっちが夢?

 海の底の方が現実?


 仁堂くんが、私を抱きしめる。


 やっぱり、こっちが現実なんだ。



 お母さん、私は不束かな娘ですが、ここで生きていきます。

 ただね、いろいろが夢と言うにはあまりに違和感がなかった。

 もしかしたら、身体は2つ、心は1つ、そんなことになっているのかもしれないね。

 そうだとしたら、両親を悲しませなくて済むなぁ。


 今日も深い海の中、2人で泳ぐ。

 アメリカの西海岸は堪能した。

 イースター島も行ってみたいよね。

 大西洋や、地中海もだ。

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JKですが、クラーケンに転生しました。 林海 @komirin

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