アダムとイヴ
勝利だギューちゃん
第1話
あれから、どのくらい経っただろう?
気が付いたら、ここにいた。
もう何年も前のような。
それとも、つい最近のような。
記憶があいまいで、感覚がない。
ここには、何もない世界。
「あつまれ動物の森」ではないが、無人島で何もない。
でも、そのゲームと同じように、果物はあり魚もつれる。
夢を見ている気がする。
気が付いたら、教室にいて、級友や先生が笑っているだ。
でも、できればそうあってほしいと思った。
「夢じゃないよ」
少女が声をかけてくる。
「何だ、君か」
「何だは、失礼ね。同い年でしょ」
彼女は、同じ時間にここに来た。
他に人間はいなかったので、仲良くなるしかなかった。
幸いにも、フィーリングはあったみたいだ、
「この島、他には来ないかな」
「人間?」
「うん」
「来ないんじゃないかな。私と君だけだよ」
「そうか・・・」
ここへ来てから、ふたりで助け合ってきた。
そうなるしか、生きていけなかった。
でも、それを苦とは思わなかった。
「ねえ、君の覚えている最近の記憶は?」
彼女が、尋ねてくる」
「あの、ウィルスで生物が絶滅する恐れがあり、シェルターに閉じ込められた」
「私も、何かあるのかな」
『君たちに今こそ真意を告げよう』
どこからか声がした。
『地球は今しがた、壊滅した』
「あなたは?」
彼女がおだかやかに尋ねる。
『その星は、我々が、独自に見つけた星だ』
「星?」
今度は、俺が尋ねる。
『単刀直入い言おう』
「はい」「なんだ?」
俺と彼女の声がはもる。
『キミタチニハ、コノホシノ、アダムトイブニナッテホシイ』
アダムトイブ?
『そうして、この惑星を地球の二の舞にしないでほしい」
アダムとイブか・・・
「面白そうだね」
「簡単に決めていいのか?」
「うん、たくさん作ろう」
「何を?」
彼女に尋ねる。
意外な答えが返ってくる。
【この惑星の未来を】
アダムとイヴ 勝利だギューちゃん @tetsumusuhaarisu
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