【4】食べても食べても太らない、超飛躍的『脳質』改善ダイエット
迷える減量の子羊達よ。お待たせいたしました。本日のコラムのテーマは、ダイエットです。それも、食べても食べても太らない、超飛躍的科学に基づく、『脳質』改善ダイエットでございます。
『脳質』改善ダイエットとは、いかなるものか。それを説明する前に、他のダイエットではなく、なぜ今この方法が注目を集めつつあるのかを語りたいと思います。
まず、ダイエット初心者の皆様が陥りがちなのが、『体質』に着目した無駄な減量法です。例えば、カロリーを制限する方法や、糖質を制限してたんぱく質をメインに摂取し、そこからエネルギーを吸収しやすくする方法、夜九時以降は食べ物を口にしないようにする方法、色々ありますね。あれらはしかし、総じてダメですね。どこがダメかと申しますと、『制限』です。そもそも人は『制限』というものに全く向いておりません。人数制限や重量制限、外出制限に年齢制限。世の中には色々な制限がありますが、一体どれだけの制限が遵守されているでしょうか。現状はお察しの通りです。
すし詰めでは飽き足らず、窓に箱乗り、天井やワイパーの上にまで、まるでサーカスのような市営バス。タイヤが潰れるほどに竹を積み上げたロックバランシングも真っ青の過積載トゥクトゥク。外出制限中にも関わらず、キャバクラは人でごった返し、ポル〇ハブから動画がごっそり消え、ツイッターで嘆く中学生男子たち。制限など、人にはあってないようなものであることが火を見るよりも明らかですね。
そう、人間は元より自由を愛する生き物なのです。制限なんて知ったこっちゃねえ、というのが人間本来の姿。性悪説ですね。『人の性は悪なり、その善なるものは
なので、何かを制限したり我慢したりしてダイエットをするというのは、人間には全く適さないのです。
そこで我々が着目したのは、『一切の制限なしでダイエットする方法』です。世の中にはダイエットサプリやら、お腹に巻いておくだけで痩せるダイエット器具やらが流行っておりますが、あれらは全然ダメですね。まったくもって無意味です。まず、ダイエットサプリは一度飲み始めたらずっと飲み続けなければいけませんし、器具については、電気がなければ動きません。例えば使う人の居場所が無人島だったらどうするんです? 電気が無いからダイエットできないじゃないですか。そういう点で、ダメですね。ハッキリ申し上げて、『脳質』改善ダイエットの足元にも及びません。
さて、本題に入ります。『脳質』改善ダイエットとは、いかなるものか。それは、ずばり申し上げますと、『意識の変革』言い換えるなら、『ダイエットの破壊と再生』です。なんだそれは、という声が聞こえてきそうですが、それを今から説明するのでご安心くださいませ。超科学で論理的に裏付けられたこの手法で、貴方もたちまちダイエットマスターになれますよ。
1、まずは固定観念を破壊する。
人が太る原因は何でしょうか。糖質でしょうか、それとも脂質でしょうか。いいえ、糖質も脂質も、適量であれば太る事はありません。では何故太るのか。それは、食べ物を摂り過ぎるからです。摂り過ぎたものが身体に脂肪として蓄積されるわけです。ならば、制限すればいいじゃない。そういう声がパンが無いならケーキを云々という口調で聞こえてきそうですが、その反論は全くもってナンセンスですねぇ。わたしはすでに、人は『制限』に適さないと説明しました。なので、カロリーを制限するために食べる量を減らすなど、人のやる事ではありません。考えてはいけません。いいですか? 考えてはいけないのです。まずはそこから意識を変えていきましょう。
ダイエットとは、食事を制限するものであるという固定観念をまず破壊するのです。食べても食べても、太らない。そういう方法があるなら、それが一番良いではありませんか。これからは、ダイエットは『食べて痩せるもの』であると認識してください。いいですか? 食べずに痩せるのではなく、『食べて痩せる』。むしろ『食べるから痩せる』のです。それは一体どういうことなのか、これから説明いたしましょう。
2、食べて痩せる。食べるから、痩せる。
人はどのようにしたら痩せるのでしょうか。それは、端的に言えば、消費カロリーが摂取カロリーを上回る時です。食べて吸収されるカロリーより、消費されるカロリーが多ければ、身体は脂肪を蓄えず、逆に燃焼してエネルギーを作り出します。その結果、痩せるのです。つまり、痩せたいなら、『摂取カロリー<消費カロリー』という不等式を常に意識するのが重要になるわけです。さあ、ここからが本番ですよ。
3、『摂取カロリー<消費カロリー』を実現するためには?
まず、我々が一日に平均してどれだけのカロリーを消費しているのか、それを知ることが大切です。
成人女性ではおよそ1400~2000kcal、男性ではおよそ1800~2000kcalを一日で消費すると言われています。つまり、貴方が女性であるなら、摂取カロリーが1400kcalを下回れば、痩せていくという事になります。
しかしあくまでも、『食べて痩せる』のです。食事を制限する事は忘れましょう。それではどうやって、『食べて痩せる』のか。好き放題食べれば、1400kcalなんて簡単に上回ってしまうぞ。という声が、食欲旺盛な女子から聞こえてきそうですねぇ。しかし、ご安心ください。食べていいのです。むしろ、食べて痩せるのです。これからそのやり方をいくつか説明しますので、そんなに焦らんといてください。
4、カロリーとはそもそも何であるか。
カロリーとは熱量です。水1gの温度を1℃あげるのに必要な熱量のことを1カロリーといい、それを1000倍したのが1kcalですね。真面目に理科の授業を受けていた皆様ならよくご存じだと思います。つまり、温度を上げるためには、カロリーが必要なわけです。いいですか? 大事な事なのでもう一度言いますよ。『温度を上げるためには、カロリーが必要』なのです。
5、『食べても食べても太らない、超飛躍的脳質改善ダイエット』
さて、ダイエットは『食べて痩せるもの』であり、『摂取カロリー<消費カロリー』が重要であること、そして、『温度を上げるためには、カロリーが必要』という事がこれでご理解いただけたかと思います。もう既に材料は揃っています。
そう、『温度を上げるためには、カロリーが必要』――――つまり、胃に入れた食べ物が冷たければ冷たいほど、消費カロリーが増えるという式が成り立つわけであります。簡単ですね。すなわち、摂取する食べ物のカロリーに応じて、食べ物を冷やせばよいのです。かき氷やガリガリ君のカロリーも、そういう意味ではほとんどゼロになります。
0℃のガリガリ君110mℓのカロリーは約69kcal、これを体温である37℃まで上げるためには、約4kcalが必要です。しかし、これだけで諦めてはいけません。下がった内臓の温度も考えなければならないのです。ある研究では、人間は一日に1ℓの氷を食べると体温を上げるために160kcalを消費するとされています。つまり、同じ氷であるガリガリ君で考えると、その約十分の一程度は消費されるので、およそ16kcalは消費されるということになります。また、一日の平均消費カロリーも加味しなくてはなりません。カロリーが消費されるのは大体昼の活動時間であることを考慮し、八時間睡眠と仮定して、1400kcalを活動時間の16で割ります。つまり、我々は一時間当たり、およそ87.5kcal消費している事になります。
その結果、69-4-16-87.5=-38.5で、一時間にガリガリ君一本なら、むしろカロリーはマイナスなんですね。食べると、痩せる。という事がご理解いただけたのではないでしょうか。意識を変えるだけであら不思議! 見える世界が違ってきますね。これが超飛躍科学の凄い所です。
主はこう言いました。人はガリガリ君のみに生きるにあらず。おにぎりが食べたいんだなあ。そう、日本人の主食であるおにぎり程度なら、シベリアへ行き、外に一時間くらい放置しておけば氷点下まで冷えるので、待ち時間を考慮すると食べてもプラマイゼロになるのではないでしょうか。牛丼やステーキなどは比較的カロリーが高いですね。マイナス196℃の液体窒素があると捗るでしょう。容器をベルトで腰に括り付けて携帯できるようにしておけば、いつでも使えます。そんな変な事は出来ない? いいえ、大丈夫です。たとえステーキ屋で液体窒素をいきなりとりだしていきなりステーキをそこへくぐらせても、いきなりステーキであれば皆、いきなりの出来事に慣れておりますので、びっくりドンキーしないと思います。
また、お寿司に関しては、一貫ごとに液体窒素へくぐらせるのが手間なので、凍ったままのネタを冷凍したシャリで握って貰えるか確認した方が良いかもしれません。
簡単ですね。脳質改善ダイエット、いかがでしたでしょうか。これで、みるみる痩せますよ。是非皆さん、お試しくださいませ。ホントに痩せたら教えてくださいね。
【2021年2月27日 コラムライター:N岡(財団法人 超飛躍的科学研究所)】
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