第3話 引っ越し
小学4年生になるタイミングで引っ越しとなり同時に名字も変わった。ずっと一緒に居た義理父が実は内縁だったと知った。変わりたくもない名字を変え、クラスの前で名前を告げたときに正式に義理父の家族になったんだと現実を受け止めざる得なかった。
引っ越しのタイミングで戻ってきた姉は少し丸みを帯び性格も優しくなっていた。しかしあの人は変わらなかった。何時だろうと私か姉を呼びふしだらな関係を強要するのだ。そして怒るところも変わらない。家族になったところで何も変わらなかった。親からすればうるさい祖母から離れられたと思っただろう。悪夢の日々が続くことに耐えきれなかった姉は一緒に家出しようと話を持ちかけてくれ、その日の昼、一軒家の2階のベランダから降り、塀に足を着き、家の外へ逃げた。お金もない、食べ物もない、何も無いが現状よりマシだ。2人なら生きていけると信じてたが何故か夕方家の前に戻っていた。義理父からは「お前がたぶらかしたんやろ!!!」と姉が怒られ蹴られていた。「ち、ちが、、」と震えた声で抵抗しようとしたが話を遮られ怒鳴られた。それ以上何も言えなかった、私は恐怖に勝てなかったのだ。
1年後同じ地区内だがまた引っ越した。
中学2年生だった姉は耐えきれず学校の帰りにそのまま家出をした。幸い携帯だけは持たされてた私と姉は連絡をとり3日後の昼にあった。30代の男性に声をかけられ泊まっているという。男性を信用していいものかとその人の家に行き確認した。確かに優しそうとなり帰ったが後々大人の関係にもなってたと聞いた。いま思えば犯罪だと分かるがその時は知らなかった。暴力がないだけでも幸せな世界と感じていたのだろう。姉が家出をして1週間ほど経った夜、私は姉とメールをしていたところを義理父に見つかった。見つかるまで親に何度居場所を聞かれても知らないと答えメールも削除していたのでバレていなかったが完全に見られてしまった。力強くゲンコツされ、姉をここに呼べと言われた。両親とも夜が仕事だったため夜に親がいない日なんてざらにあったのだ。泣きながら姉に送信し、疑うことなく姉は家の前に来てくれたところを親に捕まえられた。この憎い家族からは一生逃れられないのだろうか、私が殺せば皆が幸せになるのではと毎晩考えるようになってた。
私が大人になるまで(仮) 頑張った子 @ganbattako
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。私が大人になるまで(仮)の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ヒヨコは何処に行った?/由南りさ
★3 エッセイ・ノンフィクション 完結済 10話
心の癌/主道 学
★20 エッセイ・ノンフィクション 連載中 115話
ネクスト掲載小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます