4話


「プーチャカ!」


 リリは慌ててプーチャカに駆け寄る。プーチャカは半べそかいて、リリに抱き着いた。


「そいつ、プーチャカっていうのか」


「何してくれてんのよ!」


「俺のポテチを盗んだ罰だ。殺されなかっただけありがたいと思え」


「最低」


「プアッ!」


「アアッ?」


 マサトの睨み。プーチャカは、恐れをなしてリリの腕の中に潜りこんだ。


「用が済んだなら、帰ってくれ。俺は今からAV観て寝る」


「何考えてんの? 未成年でしょ!」


「保健体育の予習だよ。お前も観るか」


「ほんと、最低。怪獣の餌になればいいのに」


「俺がこいつらを餌にしてやるよ。なー。ブーチョカ」


「プーチャカ! あと、博士が呼んでたから」


「ああ? めんどくせえな。LINEでいいのによ」


「あんた、どうせ既読スルーでしょ」


「未読スルーだよ」


「もっとダメじゃない。とにかく、早く着替えて研究室に。そんなダルンダルンの

ジャージで施設をほっつき歩かないでね」


「はいはい。分かったから早く出てけ」


「こんな臭い部屋、言われなくても出てくわよ。ねえ、プーチャカ」


「ペッ」


 プーチャカは床に唾を吐いた。


「絶対ぇ、殺す!」

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怪獣でいず 高井カエル @spex69u1

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