登場人物6

 皇紀245年現在




 趙武チョウブ 43歳


 岑平を皇帝を擁立し、自らは軍事、政務の責任者である相国となる。銀髪碧眼、眉目秀麗の天才用兵家。岑英の死に際して夢を託され、それを目指し始める。東方諸国同盟を単独で攻略、いよいよ岑英に代わって、平原の統一を果たす。



 瀨李姉綾セリシア 39歳


 風樓礼州王国の女王。趙武と結婚することになる。病弱な母親に代わり若くして女王となるが、家臣の温かい助力によって、やや天然に育つ。今は、趙武との間に二人の子をなし、大忙し。



 慈魏須文斗ジギスムント 55歳


 瀨李姉綾にじいと呼ばれているが以外と若い。瀨李姉綾の良き相談相手にして、甘やかした張本人。亡くなった瀨李姉綾の父親から将軍を受け継ぎ、風樓礼州王国を支えた。今は、趙武と、瀬李姉綾の二人の子を甘やかし、瀬李姉綾に怒られている。



 雷厳ライゲン 享年43歳


 北方民族出身の身長2m越える武の権化。金髪金眼燃えるような逆だった髪型。趙武とは、軍官学校で知り合い友人に、直情的だが、基本優しい。耀勝を見事討ち取るが、その過程で、趙武を爆風からかばって死去。趙武を嘆かせた。



 至恩シオン 43歳


 名門至家出身のエリート。かなりの努力家。真の天才達に囲まれ、かなり精神的に鬱屈したが、努力で乗り越えた秀才。性格は熱いが。臨機応変に軍を動かし、趙武を助ける。



 陵乾リョウカン 43歳


 商人出身で、勉強したくて、ただで学校に通う為に軍官学校へ。趙武達と出合い、戦場で、戦うのではなく、後方支援や、軍の事務官を目指す。地味だが、後方任務を適格にこなす。



 龍雲リュウウン 41歳


 趙武と、幹部候補生学校で知り合った飲み友達件、部下。現在趙武の下で軍候として働く。かなりストイックで、その鍛錬で生み出された武力で、数々の武将を討ち取り、冷めているが、その電光石火の用兵で数々の戦で活躍中。今回は、闘神、師越を一騎討ちで討ち取り、名を上げる。



 呂亜ロア 45歳


 呂鵬大将軍の息子。名門呂家出身。軍官大学校で、趙武に出合い意気投合。後輩として可愛がっていたが、現在は趙武の麾下。どこか抜けている趙武のサポートを完璧にこなす。



 會清カイセイ 49歳


 元は、旅の僧侶。趙武に独特な観察眼、交渉術を評価され、特例で趙武の幕僚となる。現在は、諜報機関の長も努める、趙武の無茶な要求の相手させられる苦労人。



 馬延バエン 46歳


 岑平の為に岑英が集めた、優秀な人材の1人。結局は選ばれず、趙武に自分を売り込み配下に。そつなく、仕事をこなし趙武にも認められている。将としての、派手さは無いが、智勇兼備の良将。



 岑平シンペイ 36歳


 岑英が若い時、側仕えの女性に手をつけて、生まれた庶子。正室との間に太子が誕生し将来を心配した岑英に急速に出世させられる。趙武曰く、能力は非凡。最近は自信も持ち、趙武の為に働く。因みにすでに結婚して子供もいる。今回、趙武により皇帝に押し上げられ、戸惑いつつ、皇帝となった。


 麻龍マリュウ 44歳


 我蘇国の将軍。筋肉質で、無駄な肉の無い鍛え上がられた肉体。南方民族との混血で、髪の色こそ黒だが、肌の色は浅黒く、眉も太く濃い、目もギョロッと大きく、唇も厚く、口も大きい、ちょっと怖い顔だが、さっぱりした気質の男。龍雲と一騎討ちして負け捕らえられたが、その個の強さはかなりのもの。趙武に、敗北、命を助けられ、好きにしろと言われた為に、好きに行動して、趙武の配下に。



 泉小センショウ 46歳


 すらっとした長身の美丈夫。だが、鍛えているので、引き締まった肉体はしているが、麻龍のように露出はさせず、全身を覆うような軍装を着て、鎧も身に着けていたが。目立つのは、美しい顔立ち、中性的な美貌であり、さらに、濃い化粧をして、まるで役者のようだった隠しているが、攻防に優れ、頭脳明晰な良将。項弥、孫星を見限り、趙武につく。



 凱鐵ガイテツ 32歳


 凱炎の次男。凱炎の子にしては、小柄。頭は良かったので、勉強をさせたが、趙武に憧れ、参謀の道へ。趙武の下で、その能力を発揮する。



 凱騎ガイキ 29歳


 凱炎の三男。凱炎に最も近い性格と外見を持ち、強さも雷厳が認める程、強い。凱鐵を守れと言われ、そのまま、共に行動する。趙武の下で、雷厳に鍛え上げられ、猛将として活躍していく。




 凱炎ガイエン 67歳


 趙武の元上司で、良き理解者。大岑帝国大将軍。帝国の武の象徴。北方民族出身。金髪金眼。巨漢。大将軍になっても先頭に出て戦う。強烈な統率力に、率いられ凱炎軍は精強となる。岑英死後の皇位継承では、岑瞬を支持するが、今度の戦いで、矢に討たれあっさり死去。大岑帝国を支えた勇将のなんともあっけない死だった。




 呂鵬ロホウ 69歳


 大岑帝国大将軍。呂亜の父親。四十代前半に大将軍に成るという異例の出世を遂げた俊英の大将軍。凱炎と共に、趙武の成長を見守る。皇位継承では、凱炎と袂を分かつ。龍会の戦いで敗北。その後、牢生活を経験し。ただ一人、岑職、配下の将だったが、岑職の死により、岑平を皇帝として仰ぐ。





 岑瞬シンシュン 54歳


 大岑帝国大将軍にして、皇帝岑英の弟。兄が太陽なら弟は月。頭は天才的に良く。それを謀略や、策略でライバルを蹴落としていたが、今は、耀勝の手のひらで転がされ、興魏には、後手を踏み、散々だったが。興魏には勝利、大岑帝国のただ唯一無二の皇帝となる。しかし、趙武に破れ死去。不名誉な皇帝となった。



 条朱ジョウシュ 50歳


 興越配下の裨将軍だったが、如親王国攻略戦時、耀勝に敗北し、興越以下ほとんどの裨将軍、将軍が戦死するなか、突破口を開き、残存兵を率いた、熱血漢。熱心に岑瞬が皇帝になる事を推す。だが、戦いに破れ、廷黒の説得で降伏。



 廷黒テイコク 51歳


 真柏配下の裨将軍だったが、如親王国攻略戦時、真柏の失態で起きた住民の反乱に、冷静に対処し、逃げた真柏に代わって、敗残兵を率いて撤退する。冷静沈着な男。岑瞬が勝利した今でも、生き残りの方法を探って、暗躍中。




 塔南トウナン 55歳


 近衛中央軍将軍。禁軍将軍とも言う。趙武にとっても、呂亜にとっても気の良いお兄ちゃん。仕事も真面目で、能力も高い。ただ、帝都の防衛という大役を担う苦労人。



 至霊シレイ 68歳


 近衛東方将軍。至恩の父。名門至家の当主。どうも恐いらしい。岑瞬との戦いで、珍しく先頭に立って戦うも、盟友、呂鵬が興魏によって牢に入れられると、出奔。その後、岑瞬が大京を奪還すると戻ってきて、その配下となるが、今度は、趙武に降伏。引退しようとしたが、させてもらえず岑平の側近となる。



 斤舷キンゲン 享年58歳


 近衛南方将軍。真面目で忠実な男らしい。岑職派として、戦うも、将としても尊敬していた呂鵬が、興魏によって牢に入れられると、城に閉じこもる。その後、岑瞬、配下となった。最後の戦いにおいて、岑瞬を守る壁となり、押し寄せる趙武軍に奮戦するも戦死。




 紫丹シタン 享年57歳


 大岑帝国、御史太夫。文官として優れ、岑英に革新的な政策をいろいろ提言し、気に入られる。斎真曰く、政治を遊び道具にしている男。ただ能力は、本物。政治で岑瞬を支えていく。岑瞬の大京での即位に向けて、左丞相となった。その後も岑瞬に仕え、最期も岑瞬と共に自害した。



 禅厳ゼンゲン 62歳


 大岑帝国、大尉。軍政を取り仕切る。常に笑顔だが、腹で何を考えているかわからない男。いつの間にか、岑瞬達の船に乗っており。数少ない文官として岑瞬を支えていく。岑瞬の大京での即位に向けて、右丞相となったが、岑平の入京で、またまた鞍替え。生き残りをはかる。





 岑職シンショク 享年17歳


 大岑帝国皇帝岑英の子。正室である大将軍、興魏の娘との間に生まれた太子。お披露目があったが……。興魏に担がれ、大岑帝国の皇帝の一人に。戦いには敗北、その後、西京で死亡。





 如親王国



 耀勝ヨウショウ 59歳


 如親王国将軍。商人出身。お金で将軍の位を買って軍人に。その頭脳と、不思議な魅力で集めた、優秀な人材を駆使して大岑帝国と戦い、勝利をおさめる。今は、帝国国内に混乱の火種を蒔き、そろそろ開花をむかえたようだ。皇位継承戦争では、見事、岑瞬を操り、勝利を掴む。後は、趙武だけだったが、趙武の特攻で、雷厳の手にかかり、死去。



 師越シエツ 51歳


 闘神、師越。銀髪碧眼。見える場所は、全身傷だらけ、顔にまで傷のある男。体格は、趙武よりは、一回り大きく、目つきが険しく、とても鋭い。そして、究極まで無駄を削り、鍛え上げられた肉体。遥か西の地で行われている闘技場と呼ばれる戦場で、戦う奴隷戦士だったが流れ、耀勝の下で働く。龍雲との一騎討ちに破れ、死去。




 穂蘭ホラン 40歳


 若い金髪金眼の大男。凱炎等から見るとだいぶ小さいが、筋肉質の体躯を持つ。不思議な威圧感があり、優れた統率力を持つ、戦いの天才。北方民族出身者としては珍しく、個の力では無く、軍の力で、勝利をつかむ。戦いを生き残った。



 輝沙キシャ 73歳


 如何にも武人然とした、背の高い引き締まった顔をした、白髪の老将。がっしりとした体格の、落ち着いた風貌の男。亡元は龍海王国の老練な用兵家。息子二人、妻を失い、耀勝に拾われる。ただ、帝国に対する復讐が目的では無いようだった。息子のような、穂蘭とは、妙に気があった。戦いを生き残った。



 泯桂ミンケイ 享年44歳


 小柄な、黒髪の童顔の男。策を弄して相手を弄ぶのが好き。耀勝とは違うタイプの策略家。耀勝の実家の商家の勤め人だったが、独特の能力を買われ、そのまま耀勝の配下の将となった男。雷厳に討たれ死去。



 壬嵐ミラン 46歳


 壬嵐は、金髪金眼。すらっとした長身で、もう良い年齢だが美少年にも見える、中性的な顔をしていた。耀勝は常に手元においていた。実務能力はあるが、それだけなのか?





 狗雀那国


 トゥーゴー 33歳


 南方民族を統一し、北上。東方諸国同盟へと攻め込んだ、狗雀那国の国王。北上の目的は、海運、交易によって狗雀那国、いや、貧しい暮らしをしていた南方民族の暮らしを安定させることだった。外見は、背は、南方民族としては高い方だった。肌は、浅黒い肌が日に焼け、さらに濃い色と、なっている。髪も黒々とし、黒光りしていた。黒く濃い眉。意志の強そうな二重の黒い眼。顔は、男らしい精悍な顔。そして、何より目を引くのが、武将のそれとは違い、大きく肥大した筋肉が全身を、覆っていた。



 マズダール 41歳


 トゥーゴーに長く仕える有能な将軍。強さもかなりのもので、項弥を特異な体術で翻弄した。背は、南方民族の平均位。だが、その鍛え上げられた肉体は、トゥーゴー以上に肥大していた。手足は丸太のように太く、胸回り、腹回りも趙武が手を回しても届かなそうだった。手は完全には、下へと下ろせないのか、斜め下で、ちょこちょこと動かしている。トゥーゴーと同じく、日に焼けた浅黒い肌。頭髪は、何故か頭頂部から後頭部にかけて、わずかにはえていた。その代わり、濃い髭が口回り、そして顎にはえていた。

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