幕間劇
10:美少女の独り言。
こんにちは。
ここまで読んでもらって、ホンマありがとうございます。めっちゃ嬉しいです。
この回の話は【幕間劇】ちゅうやつらしいです。ドラマ古畑任三郎で、によくやる手法らしいです。
でもこの幕間劇、普通の幕間劇と違うてなかなかの長さらしいです。
理由は、なんやややこしい話を、まとめてやっつけたいから。らしいです。
ワタシは、今、イルカちゃんと待ち合わせ中です。
駅前の
ちょっと
ちょっと図書館に寄ってから、大慌てで向こうてくる思います。
ちぃちゃい体で、めっちゃ大きいキャリーバッグ引っ張って、めっちゃ可愛く大慌でおるみたいです。
……めっちゃ可愛い。
めっちゃ可愛いイルカちゃんは、ここの待ち合わせ場所に10分ほど遅刻して、
「ごめん! この埋め合わせになんだってする!」
って言う思います。
……めっちゃ可愛い。
「お待たせいたしました。豆カンです」
あ、豆カンきました。
そんなわけなんで、ワタシは豆カン食べながら、イルカちゃんを待つことにします。ワタシは豆カンが好きです。甘党だから豆カンが大好きです。エンドウ豆と、寒天と、黒蜜だけの、優しい甘さの豆カンが大大好きです。
甘そうで甘くない少し甘い豆カンが大大大好きです。だからワタシは、黒蜜は半分しか入れないスタイルです。
ワタシは、甘党で甘すぎるんは苦手な、少し甘党なんです。自然な甘さが好きなんです。
そんな訳で、ワタシは大大大好きな甘かん食べらがら、大大大大好きなイルカちゃんのこと待っています。
こっから先は、イルカちゃんのお話です。イルカちゃんのお勉強のお話です。
イルカちゃんが、めっちゃ可愛いボーッと顔した顔して、めっちゃムズイこと考える勉強のお話です。
あ、そうや、イルカちゃんからの伝言があるんやった。注意書きを言って、って言われとったんやった。せやから、今からその注意書き言います。
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【注意書き】
この回を読むのは皆さんにお任せいたします。
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なんでもイルカちゃんは、ぶっちゃけ気持ち悪いことつぶやくから、普通に考えたらドン引きされるらしいです。
イルカちゃんはめっちゃ可愛いから、そんなことない思うんやけどなぁ……。
まあ、イルカちゃんがそう言ってるんで、こっから先は、普通に興味ある人だけ読んでください。
こっから始まります。
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↓ ↓
↓べ↓
↓つ↓
↓に↓
↓読↓
↓ま↓
↓ん↓
↓で↓
↓も↓
↓え↓
↓え↓
↓で↓
↓す↓
↓よ↓
↓ ↓
↓↓↓
やってしまった。私は寝坊をしてしまった。
普通、初デートに遅刻なんかする? ありえない!
恥ずかしい。恥ずかしくて消えてなくなってしまいたい。でも、消えて無くなると
もう一週間も前からずっと楽しみにしていた
私にとって
だから、
……けどまあ、今のところ助けてもらってばっかりで、私は
そんな訳で、私はものすごく急いでる。ものすごく急いで、まずは最初に図書館に向かっている。
借りた本を返すため、ものすごく急いで図書館に向かっている。
今日も本を借りたいから。
でも、
だから、一旦、図書館で借りた本を返してから、
デートの後、図書館でまた本を借りるのだ。
私は今、キャリーバッグに大量の本を詰め込んでる。23冊詰め込んでる。それを図書館にものすごく急いで返しに行って、
図書館には、休館日以外は毎日欠かさず通っている。
普通は、キャリーバッグに23冊詰め込んで、家に帰って読み込んで、次の日に図書館に返して、また23冊詰め込んでを繰り返している。
大変? それが意外と大変じゃない。なぜなら、キャリーバッグは浮いているからだ。
私のこのちぃちゃくて可愛らしい体でも、23冊もの重い本を詰め込んだキャリーバッグを、普通にスイスイと運べてしまうからだ。
キャリーバッグが、【モノポール
【モノポール
私は、図書館にものすごく急いで歩き込んだ。普通に走ると「ていん」と転んでしまうからだ。だから今、ものすごく急いで歩き込んでいる。
ものすごく急いで歩き込みながらで、本当に申し訳ないんだけど、ちょっと話を聞いて欲しい。私の話をちょっと聞いて欲しい。誰にも話せなくて困っている、普通なら誰にも離せない私の話をちょっと聞いて欲しい。
あ、でも別に無理して聞かなくても良い。興味がない人は、どうか普通に次の話に進んで欲しい。なぜなら、今から私が話す出来事は、大昔の出来事だからだ。この物語に特に意味を為さない昔話だからだ。
だから、どうか遠慮なく、
・
・
・
さて、どこから話せばいいんだろう。
やっぱりここからだ。ここからだよな……うん、やっぱりここからだ。普通はここから話すべきだ!
突然だけど、この世にある【4つの力】をご存知だろうか?
そう、『電磁気力』『弱い力』『強い力』そして『重力』だ。
でも、それは、あっちの地球の話だ。あっちの地球の普通だ。
こっちの地球の【4つの力】は、『風の
理由は、ロバート・ボイルが1661年にロンドンで出版した書籍、『懐疑的化学者』が、完全にデマカセであると論破されたからだ。1785年の出来事だったらしい。
その後、ロバート・ボイルはロンドンの王立協会を追放され、失意のもとにその生涯を終えている。
そんな訳で、こっちの地球では、1785年を境に『風の
そして、数多の秘学者の研究の果て、1785年から120年が経過した1905年、
1905年、アルベルト・アインシュタインにより提唱された、【
これにより、こっちの地球の【
重力は、一気に実用可能なエネルギーとなった。
だけど、重力から解き放たれた人類は、一瞬。普通じゃなくなった。ほんの一瞬だけどモラルを手放した。
人類は、驚異的な脅威の
この、驚異的な脅威の【
・
・
・
っと、図書館についた。急がなければ、ものすごく急いで本を返さなければ。もうすぐ、
私は、急いでいた。ものすごく急いでいた。
あんまりにものすごく急いでいたもんだから、ついうっかり、図書館の入り口にある三段くらいの階段に向かって掛け込んでしまった。
そして、「ていん」と転んだ。
三段くらいの階段の、二段目くらいで「ていん」と転んだ。「ていん」と転んだから、慌ててキャリーバックにしがみついた。
危なかった。危うくおでこをしたたか打ち付ける所だった。
便利だ。普通に浮いてるキャリーバックはとってもに便利だ。
私は、図書館に入ると、キャリーバックから、ものすごく急いで本を出して、もうすっかり顔馴染みになった司書さんに返却した。そして、
「今日から『風の
と頼んでから、ものすごく急いでキャリーバッグの電源を切って、トートバックサイズに折りたたんで、普通に肩からさげて、ものすごく急いで図書館を後にした。
私は、ものすごく急いで駅前の甘味屋に向かって歩き込んだ。「ていん」と転ばないように、ものすごく急いで歩き込んだ。この感じだと、待ち合わせに5分くらい遅れてしまいそうだ。
ものすごく急いで歩き込みながらで、本当に申し訳ないんだけど、ちょっと話を聞いて欲しい。私の話をちょっと聞いて欲しい。誰にも話せなくて困っている、普通なら誰にも離せない私の話をちょっと聞いて欲しい。
あ、でも別に無理して聞かなくても良い。興味がない人は、どうか普通に次の話に進んで欲しい。なぜなら、今から私が話す出来事は、けっこう昔の出来事だからだ。この物語に特に意味を為さない昔話だからだ。
だから、どうか遠慮なく、
・
・
・
さて、次はなにを話せばいいんだろう。
やっぱりこれだ。これだよな……うん、やっぱりこれだ。普通に考えたら、これは絶対話しておくべきだ!
重力、つまりは『土の
その決定打となったのが、1965年に提唱された【
【
【
2019年、この功績が評価され、日本のとあるエンジニアがノーベル
この【モノポール
今まで、電車しか浮いていなかったこの世界で、まず最初に船が浮き、貨物コンテが浮いた。次に自動車が浮き、飛行機が浮き、小型の貨物コンテナが浮いた。
そしてついには、一般家庭にまで【モノポール
こっちの人類は、重さから完全に開放されたのだ。そして何より!
ていん!
……私はうっかりしていた。頭の中で独り言を呟くのに夢中になってしまい、信号無視をしていた。乗用車とぶつかった。
私は、乗用車と「ていん!」と正面衝突した。
そして私は「ぽてりん」としりもちをついた。
「バカやろー! このクソガキ! 前見て歩け!! 前見て!!」
私は、乗用車に乗ったおじさんに普通に注意された。乗用車に乗ったおじさんは、私のことを男の子だと勘違いして、プリプリ怒りながら、乗用車を走らせて去っていった。
私は、しりもちをついたお尻を「ぱんぱん」と叩き、男の子を思われたことに普通にショックを受けていた。そして、つくづく思った。
安全だ。普通に浮いてる車はとっても安全だ。
だけど私は、この交通事故のおかげで、
私は、
「ごめん! この埋め合わせになんだってする!」
「ほんまに? ほんまに、ほんまに、なんだってする?」
私は、黙ってうなずいた。
・
・
・
一時間後、私は鏡の前にいた。
私は、鏡の前に写った自分の姿をしばらく見た。魅入ってしまった。
そして、手を口に当てて、おもむろに「しゅるん」とぬぐった。
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