第30話

 次に目的にしていた部屋の場所はすぐに割れた。これもバカみたいにゴブリン共が騒いでいたから簡単に特定できたのだ。

 俺は今その目的地である部屋の前で女たちと顔を向き合わせていた。


 「さて、じゃあ今から私が部屋に突入するので、戦えない人はここで待機。四人はここで万が一に備えて待機していてほしい。ゴブリン共が片付いたら捕まっていた人たちの介抱をしてあげてください」

 「分かりました」

 「わ、わかりました……」

 「はい」

 「了解です!」


 四人の返答を聞いたあと、後ろの女たちにも目を向ける。俺から目を向けられた彼女たちのうちの一人が首肯する。どうやら了承してもらえたみたいだ。

 俺はそれを見届けた後、一人勢い良く飛び出していった。




 「はぁ。まぁ、こんなもんか……」


 俺は頬に飛び散ったゴブリンの返り血を指でぐいと拭った。周りを見渡して、生きているゴブリンがいないか確認した。

 ん、いないな。


 「お〜い、みんな来てく」

 「ふわぁ……、救世主様強いです……!」


 俺が呼び出すよりも先に、辺りをキョロキョロしながらノエルが先行してきていた。

 おいおい……。


 「あーノエル? 勝手に出てきちゃ危ないだろう……?」


 俺はノエルを優しく諫めるが——


 「大丈夫ですよ! だって救世主様が全部倒してくれましたもん!」


 ノエルは自信満々に胸を張って俺に告げた。


 「なんでノエルが胸を張るのか分からないんだけど……、はぁ、まぁいいや。じゃあ捕まってた人たちを介抱してもらえるかな」

 「了解です! ……大丈夫ですか、救世主様がきてくれたからにはもう安心ですよ!」


 ノエルが拘束されていたうちの一人に駆け寄っていくのを確認した俺は、部屋の様子を伺っていたアルマを見つける。


 「アルマぁ、さん、みんなを呼んでもらえるかな?」


 俺の指示に頷いたアルマは小さく頷くと、覗いていた顔を引っ込めた。少しすると女たちがゾロゾロと部屋の中に入ってきて、拘束されていた女たちの介抱を開始した。と、その中からアルマが近づいてくる。


 「リン、さん。私のことはアルマ、と呼びすでにしてください」

 「え、いや、でもな……」

 「先ほどは呼びすでにしていましたよね。呼び捨てでお願いします」


 ずい、とアルマが接近してくる。有無を言わせぬような目がなんか怖い。


 「わ、分かった分かった! アルマ、これでいい?」


 俺は観念してアルマを呼び捨てにして呼んだ。すると、アルマは先ほどまでの少し近寄りがたい表情を緩ませ、口角を上げた。


 「はい、満足です」


 その表情は間近で見たせいも相まって非常に魅力的だった。


 「う……、じゃ、じゃあアルマも拘束されている人たちの助けに回って!」

 「はい」


 短く返事をしたアルマはくるりと背を向け、離れていった。

 ふ〜ぅ……。あーまだ心臓がドキドキしてるよ……、あーびっくりしたぁ。


 程なくして介抱作業が終わり、女たちが集まってくる。と、ここで嬉しい報告が。


 「リンさん、布が大量にありました。どうしますか?」

 「え、布!? どこですか!?」


 報告してくれたリーリエさんの報告を受けた俺はその布があった場所に連れていってもらう。そこには様々な薬品、日用品、そして布製品その他諸々の品があった。


 「恐らく襲われた商人の商品でしょうね」


 言われてみれば、人の持ち物というよりも商品だと言われた方がしっくりくる。それほど大量に存在した。


 「どうしましょうか」


 リーリエさんが俺に聞いてくる。


 「って、なぜ私に言うんですか?」

 「いえ、普通はモンスターの住処で発見した冒険者の遺留品などは基本見つけた人の物になるのですが、私はリンさんに助けてもらった身分なのでその資格はありませんから」


 なるほど。そう言うシステムなのね。


 「ただ、その……」


 リーリエが局部を押さえてモジモジする。


 「服とかがもしあれば、いただければ、その……」


 そう言って赤くなったリーリエさんは小さく俯いた。


 「あ、ああ〜! そうですね! ならちょっと中身を改めて見るんで、衣類があれば皆さんに配ってあげてください!」


 そう言って俺は大量の荷物を改めてただの布以外に衣類がないか確認するが……。


 「ん〜マジか。服が無い」

 「えっ」


 リーリエが顔を上げてまさか、と言った表情を作る。


 「じゃ、じゃあ布でもいいのでそのままいただけませんか!?」

 「ん、ん〜それでいいなら——」


 あ、待てよ?


 「リーリエさん、もう一回探してみるのでちょっとみなさんと一緒に待っててもらえませんか? 最悪腕には自信があるので軽く縫ってから持っていきますから!」

 「あ、わかりました……」


 そう言ってとぼとぼと下がるリーリエさんが、露骨に顔には出さないががっかりした様子を見て、声をかけた。


 「リーリエさん、もし良ければこれ着て待ってて下さい」


 そう言って俺は自分が着ていたワイシャツを脱いでリーリエに預けた。


 「え、あ、いいんですか?」

 「いいも何も、リーリエさんは、いや、リーリエさん以外も隠せた方が落ち着くでしょうし、どうぞ使ってください」

 「あ、ありがとうございます」


 そう言ってリーリエは俺のワイシャツに袖を通す。


 「あっ」

 「? どうかしましたか? ……んっ」


 あかんわ。ああ〜なるほどね? 裸ワイシャツがいいとか全裸よりも着ている方がいいとか至る所で耳にする理由が良く分かったわ。

 リーリエが着た俺のワイシャツは袖に余裕はあるものの、それ以外がやばかった。何がやばいってリーリエの豊満な乳房が隠す、いや隠されて、うん? 隠しきれなかった部分がより胸元を強調する羽目になって凄いことになっている。下から覗く太腿がワイシャツでチラチラしてすごく落ち着かない。


 「じゃ、じゃあリーリエさん下がっておいてもらえますか!?」

 「あ、はいっ」


 なんとか誘導される視線を頑張って外して視界の外まで追いやることに成功する。

 ……ふぅ。あれこそまさに生物兵器なんじゃなかろうか。性物兵器ってか、やかましいわ。

 精神を落ち着かせ、俺はある意志を持って再び布に触れた。


 [シルクの布を獲得しました]

 [麻の布を獲得しました]

 [絹の布を獲得しました]


 「おお、やっぱり布類は素材扱いしてくれるんだな」


 次々と手の中に消えていく布類を見て口元がにやける。さてあとは——


 「『薬品生成』」


 言葉を発すると目の前にウィンドウが現れた。


 「さてさて、お目当てのものはあるかしら〜っと。あらっ」


 予想通りしっかりと素材欄の中に布類の名前を見つける。しかし、その名前は灰色で表示されており、どう操作しても反応しなかった。


 「あ〜、やっぱり薬品じゃないし無理かぁ……」


 はぁ、しょうがない。そのまま布渡すかな……。

 肩を落とした俺はウィンドウを閉じて誰に伝えるでもなくひとりごちる。


 「あ〜うまい案だと思ったんだけどなぁ」


 う〜ん結構ゴブリンぶっ殺して結構レベルも上がった気もするし、ステータスカード見たら防具生成みたいなスキル増えてないかなぁ。

 俺はおもむろにステータスカードを取り出し、確認した。




名前:リン ミヤマ

性別:男

職業:異界の狩人(駆け出し)

LV:21=28(↑7)

HP :88%

筋力:140=210(↑70)

体力:141=204(↑63)

精神力:82=110(↑28)

耐力:78=106(↑28)

敏捷:128=177(↑49)

運:36=39(↑3)

スキル

『異界の狩人』(派生あり):異界より現れし狩人に狩れぬモノは存在しない。

『身体強化LV3』:自身の基礎ステータスを上昇させる。 UP

『武具適正B』(『異界の狩人』より派生):全ての武器(盾含む)に玄人級の適正を得る。

『鑑定(EX)』(『異界の狩人』より派生):自身の強さに応じて様々な情報を取得することが出来る。

『素材回収RANK3』(『異界の狩人』より派生):RANK2等級の素材を獲得できる。

『薬品生成(EX)』(『異界の狩人』より派生):手に入れた素材で異界の狩人御用達の薬品を生成する。

『防具作製(EX)』(『異界の狩人』より派生):手に入れた素材で異界の幅広い防具を作製する。 NEW

『アイテムBOX2(EX)』(『異界の狩人』より派生):手に入れた素材を収納しておける。また、『薬品生成』『防具製作』『武器製作』により獲得したものも収納可能。

『部位破壊(EX)』(『異界の狩人』より派生):あらゆる対象から素材を得る。

『当たり』(待機中)

称号

『小鬼狩り』:ゴブリンを100体以上倒した者に贈られる称号。 NEW

(ゴブリンに対して全ての能力値が5%上昇する)




 あっ。


 「……『防具製作』」


 ブァンッ


 そんな妙な電子音っぽい音と同時に『薬品生成』時のウィンドウと似たようなウィンドウが展開される。

 そのウィンドウは大まかに三つの表示があり、一つは「完成イメージ」、もう一つは「作製可能な防具総一覧」、最後に必要な素材名が表示される欄だった。

 確認すると、作製可能な一覧の中に『布の服』と表示されている欄を見つけた。イメージもまさにそんな感じ、と言った簡素なtシャツが表示されている。素材個数を確認する。


 『布の服』×2 必要個数 麻の布×3 / 所持数 99+α 〈作製可能〉


 「……どれくらい作れるのか分からんな……」


 まぁ数はあるに越したことはないだろう。

 ということで、俺は数の欄を弄って×1と表示されていた箇所をいじって100に変更して製作を開始した。

 ウィンドウの完成イメージが表示される場所に透明なマネキンのようなものが表示され、そこに俺が選択した素材が次々と取り込まれていく。マネキンに素材をデフォルメしたようなアイコンが吸い込まれていくにつれ、白い煙幕がはられていく。

 そして少し待つと煙幕が晴れて、完成イメージが姿を現した。


 [布の服×100を獲得しました。]

 [アイテムBOXに収納します。]


 ん? 自動的に収納されるのか。

 ならばとアイテムBOXを出現させて中身を確認する。確かに『布の服×100』という表示はあるのだが、文字だけのせいかいまいち実感がわかない。なので試しに全て取り出してみる。


 バサバサドサッ


 「わわわわっ!」


 突然現れた大量の布の服がアイテムBOXから雪崩のように吐き出された。勢いに押されて尻餅をついてしまったせいで俺の頭上から大量の布の服が降ってくる形になった。


 「どうしました!?」


 俺の声に反応したのであろうリーリエが顔を覗かせる。


 「あーいや、なんでもないです! それよりこの服、皆さんのところまで持ってってもらえますか!?」


 俺は大量の服に埋もれているので、リーリエからは奇怪なものにみえたのだろう。


 「……あ、はい」


 それはリーリエの声のトーンからなんとなく読み取ることができた。


 さて、俺はリーリエが大量の布の服を持っていったあと、配った服を着ている時間を持て余すのもあれなので、残りの荷物がアイテムBOXに入るかどうかの確認だけする。しかし。


 「ん〜やっぱ無理かぁ」


 仕方ない、借りた『アイテムポーチ』に入れられるだけ入れて……。うん、バッチリかな。

 薬品やら何やらを詰めるだけ詰め込んだが、全ては流石に納められずに半分ほどその場に残ったが、仕方がないと割り切る。

 さて。


 「もう戻っても大丈夫かな?」


 いくら先ほどまで全裸だったとはいえ、着るものがあるのにも関わらず裸を見られるのはきっと恥ずかしいはず。なので気を使って少し待ってから女たちの元に戻ることにしたのだ。


 「救世主様! 皆さん着替え終わりましたよ!」

 「うぉっ」

 戻ろうとした俺の前にぴょこんと、真っ白な布の服に身を包んだノエルが目の前に飛び出してきた。


 「救世主様!」

 「あ、ああわかった、今戻るよ」


 ノエルに急かされ、俺はノエルと共に女たちの元へ戻った。

 お、よかったみんな着てるね。

 あれだけ大量に用意して足りなかったらどうしようかと思っていたが足りたようでなによりだ。


 「リンさん、この服余ったのでお返しします。あと、これも。ありがとうございました」


 そう言って俺が戻ってきたのを確認したリーリエが余った布の服と俺のワイシャツを手渡してきた。


 「あ、はい」


 なんだ、あの格好やめちゃったんか……。っと、ダメだダメだ、そんな目で見ちゃダメだっての!

 落胆しかけた気持ちを押しとどめ、戒める。

 ん?


 「あれ、アルマ、は着替えなくてよかったの?」


 俺の上着、学ランを着たままでいるアルマを見つけたので聞いてみる。


 「いえ、私はこれで」

 「え? いやでもそれよりも清潔な服あるし——」

 「私はこれで」

 「え? いや」

 「私は。これで。」

 「……お、おう」


 なんだ。なんでアルマはこんなに頑ななんだ。まさか異世界ではあの学ランかなり着心地が良かったりするんか……?

 頑として俺の提案に応じないアルマを見てそんな感想を抱く。

 そしてそんな俺の下に駆けてくる者がいた。


 「あ、あのッ!」

 「ん? どうしまし」

 「私のッ、私の姉を助けてもらえませんかッ!!」


 ガッ


 と激しく俺の肩を掴んできたのはスカイブルーの髪を肩まで伸ばした少女だった。


 「お願いします! どうか、どうか私の姉も助けて下さい!」

 「わ、わ」


 肩を掴まれて揺さぶられているので、上手く言葉が出てこない。


 「も、もし報酬が必要なら、私のッ、私の身体を好きに使ってくれて構いませんから、お願いしますッ!」

 「わ、わかったからおち、落ち着いて!」

 「そうだ、無理やりでも犯してもらえれば……、失礼します!」

 「わっ、おいちょっと! 何やってんの!」


 そう言って少女の手が俺の肩から離れ、あろうことか俺の腰に回された!

 え、え、マジで!? どんな展開だよ!


 「あれ、なんだろこれ、外れないッ……!」 


 カチャカチャと少女はベルトを外すのに苦戦している。


 「ちょ、待って待って! 誰か、ヘル〜プ!!」

 「あ、なるほどこれはこうなって……」

 「キャー! マジで待ってー!?」


 おかしくない!? なんで俺の方が力強いはずなのに引き剥がせないの!? もしかしてこんな状況で俺はこの先に発展することを望んでるの!?

 そういうことならもう抵抗しなくてもいっかな。と俺の邪な心がそう結論を出した瞬間。


 「あなた、そこまでにして下さい」

 「きゃっ」


 抵抗をやめた俺の腰元から少女が引き剥がされる。顔を上げるとクールな表情で、静かな怒りを瞳に灯したアルマが少女の首の後ろ襟を引っ掴んで立っていた。


 「アルマ! ありがとう助かったよ!」

 「いえ、礼には及びません」

 「は、離してください!」


 謙遜するアルマの手元で少女がジタバタしている。


 「早くこの人に犯してもらわないとお姉ちゃんがッ、お姉ちゃんが!」

 「う、うん犯さなくても助けられたら助けてあげるから」

 「えっ、ほ、本当ですか!?」

 「うんうん、だからもっと自分の身体は大切にして」


 そう諭すと、分かってくれたのか少女はこくこくと首を動かして目尻の涙を拭った。

 あ、そうだ。


 「そういえば、腰まで伸ばした銀髪の女の子知らないかな?」


 俺はアーリィの格好を伝えて知っている人物がいないか少女に聞いてみる。


 「あぁ、アンタ、銀髪の子を探してるのかい?」


 そう言って一人の勇ましい出で立ちの女性が女たちの集団の中から出てくる。


 「あなたは?」

 「ナタリーってんだ、救世主様だっけ? とりあえず助けてくれてありがとな」

 「いえ、所詮成り行きですから、気にしないでください」

 「ふ〜ん……、いいね気に入った! え〜っと銀髪の子だっけか。確か妙にでかい長身のゴブリンが担いでたからよく覚えてるよ」

 「あ、あのっ! そのゴブリンなら私も見ました!」


 ナタリーの後に少女が同じ意見を出した。するとそこから続けてだいぶ前に助けた人たちの中からも目撃情報を聞くことができた。

 うわマジか! 初めから聞き込みすればよかったんじゃん俺の馬鹿野郎!


 「ちなみに皆さん、その娘がどこに連れて行かれたか分かりますか?」

 「ああ、分かるよ。この部屋の更に奥に連れていかれてた」

 「本当ですか!?」

 「ああ。ついでに言えばここに連れてこられた女はまず一番奥に連れてかれるから、この奥が最奥で間違いないよ。だからもし、この奥まで行ってその娘がいなければ、可哀そうだけどもう生きてちゃいないだろうね……」


 俺はナタリーの言葉を黙って聞いていた。

 ここまで来たのにアーリィがもう死んでいる? ありえない、絶対に生きてる。ここまで助けに来て肝心のアーリィが死んでるとかたちの悪い冗談すぎるだろ。

 なぁ、そうだよな、神様さんよ。俺のことは大して助けてくれないんだから俺以外の人くらいしっかり守ってくれよ、なぁ頼むよ。

 果たして俺の想いは届いてくれたのか、それとも。

 答えは進めば分かる。なら進むべきだ。


 「ナタリーさん、あと……」

 「あ、レイナですっ」

 「レイナさんか。他のみんなも情報ありがとうございます。……あ、ナタリーさんもし良ければここのみんなを率いて脱出してくれませんか? もし次が最後なのであればもうゴブリンに遭遇する機会はないと思うので」


 俺がナタリーにお願いすると、ナタリーは困ったような顔をした。


 「う〜ん、それはいいんだけどねぇ……。多分みんな救世主様の近くにいた方が安心するんだよ。かくいうあたしもね。それに次が最後っていうならどうせなら生きてる人全員で脱出したいじゃないか。それに今までずっと女たちを率いてきたんだろう? さっきみたいな介抱ならあたしたちにもできるし、それに……」


 言葉を区切ってナタリーが俺の耳元に顔を近づける。


 「(ゴブリンに襲われた女は心が耐えられなくなって自ら命を断つのが多いんだ……。理屈はわからないがアンタのそばにいる奴らは不思議とそんな気配がない。でも離れた途端自殺する奴もいるかもしれないんだ)」


 そこまで話すとナタリーはスッと一歩下がる。


 「まぁ、そういう訳で一緒に連れてってくれ。多少はあたしも役に立って見せるよ。それに、私の仲間が奥に捉えられている可能性もあるんだ」


 しばらく返答に悩んだ俺だが、ナタリーの最後の理由で納得した。


 「……分かりました。なら皆さん、あと少しだけ私に付き合ってください。そして、必ず全員で脱出しましょう!」

 「「「はいッ!(ああ!){はいです!}」」」


 その場の全員が声をあげ、俺の提案に賛同してくれた。ならばもう迷うまい。必ずアーリィを含めた生存者全員で生きて帰るんだ!

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