第47話 最終決戦9 赤い死神と暴風王女は残虐王子と淫乱女神を退治しました
一方残虐王と赤い死神の戦いも佳境に入っていた。
「喰らえ、アレク」
爆炎魔術をマクシムはアレクに向ける。
「ふんっ」
アレクはそれを軽く障壁で弾く。
地面で巨大な爆発が起こる。
そこには巨大なクレーターが出来ていた。
そしてアレクは弾くと同時にファイアーボールを3連発、マクシムに向けて放つ。
マクシムは障壁で防ごうとするが、ファイアーボールが収束して一点に集まり凄まじい爆発を起こした。
1回2回3回と。1回目はマクシムの障壁も防いだが、その爆発で障壁は四散、2つ目の爆発でマクシムは弾き飛ばされて、3発目でダメ押しされた。
凄まじい爆発が立て続けに起こった。
爆発が終わると黒焦げになったマクシムが立ち上がった。
アレクが急激に接近する。
「おのれ、小僧め。これでも喰らえ」
それに向けてマクシムが今度は爆裂魔術を3連発放った。
一発目はアレクは避けた。アレクの今までいたところが爆発する。
2発目が避けられないと知るとアレクは障壁で弾く。凄まじい爆発が起こる。
全てを防ぎきれず、アレクは弾き飛ばされていた。
そこへ、3発目が急カーブして襲いかかってきた。
アレクの身体と爆炎が重なる。
巨大な爆炎が起こる。
普通ならば、一瞬で黒焦げにさせられていただろう。
これでアレクも黒焦げになっただろう。馬鹿なやつだとマクシムはほくそ笑んだ。
そこへ転移してアレクがマクシムのまん前に現れたのだ。
アレクが剣で切りつける。
マクシムはそれを剣で受けた。
「少しはやるようになったのか」
ニヤリと笑ってマクシムが言う。
「貴様だけは許さん」
アレクは怒りに震えていた。
こいつだけはどんな事があっても許せなかった。
二人は剣を切り結ぶ。
一方アフロディアはジャンヌと互角の戦いをしていた。
アフロディアの爆炎魔術をジャンヌは障壁で弾く。
ジャンヌは衝撃波を折り返し放つ。
アフロディアは転移して避けた。
ジャンヌの傍で爆裂魔術を放とうとするが、ジャンヌは転移して避ける。
「小娘は口ほどにもない。正面からかかってきな」
アフロディアが言うや氷結魔術を放った。
ジャンヌが避けるが、今までジャンヌがいた所が凍る。
次々にアフロディアは放った。
ジャンヌは避けながら衝撃波を放つ。
それをアフロディアは躱して避けた。
「小娘のために反逆したのか」
アレクの剣を自らの剣でマクシムは受ける。
「ふんっ。悪の邪神を地獄に送るだけだ」
更にアレクは切りつけていた。
「小娘は俺にやられながら、貴様の名前を呼んでいたぞ」
「おのれマクシム」
アレクは完全にプッツン切れていた。
そのまま爆裂魔術を発動する。
その瞬間マクシムは転移してその場から消える。
マクシムが今までいた所にアレクの最大魔力量を纏った爆裂魔術が発動した。
ツンドラの林の中に巨大な爆発が起こる。
次の瞬間マクシムはアレクの後ろに転移していた。マクシムは後ろを向いているアレクに向けてこちらも最大魔力をのせて爆裂魔術を発動しようとした。
そして、アレクは振り返リもせずに、そのマクシムを真後ろに向いたアレクが剣を突き刺していた。
「グウォッ」
マクシムは胸をアレクの魔剣で貫かれていた。
「ば、馬鹿な…………」
マクシムはアレクから伸びた剣がおのれの胸に刺さっているのを呆然と見た。
「喰らえイネッサの恨み」
アレクは火炎魔術を目を見開いているマクシム目掛けて放っていた。
「マクシム!」
アフロディアは叫ぶ。
思わずマクシムを見たアフロデイアに目掛けて爆裂魔術をジャンヌは放っていた。
マクシムはアレクによって焼き尽くされた。シャラザールによって地上へ叩き落された戦神マルスは心地界では実の息子のアレクによって地獄に叩き落された。
そして、アフロディアも襤褸布のように弾き飛ばされていた。
その姿はもうどこにも美の女神の面影を残していなかった。
そのアフロディアに向かってゆっくりとアレクが歩いていく。
「アレク、あなたは私の息子なのよ。実の母親を殺すの」
アフロディアはアレクにすがろうとした。
「母上。自らの罪を命を持って償われるべきです」
「あなた、実の母も殺すの。父を殺したみたいに」
アフロディアはアレクに泣きこむ。
「こんな母でもあなたの母なのよ。お前は私のお腹を痛めた我が子なのよ」
そう言いながらアフロディアは陰で短剣を握った。
「母上」
アレクは思わず、躊躇した。
アフロディアはほくそ笑んで短剣を握るやアレクに突き刺そうとした。
「ギャアアア」
しかし、その瞬間ジャンヌが転移して剣で一刀両断した。
アフロディアの握っていた短剣は地面に叩きつけられた。
アフロディアも地獄に突き落とされた瞬間だった。
ここに二匹の邪神は退治された。
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