とにかく小気味いい。
どこか道を極めた風情のある瑠々子の口上はもちろんのこと、出てくる怪異と物語の噛み合いが、実に風変わりな味わいを醸し出している。
文芸としての筆の強さはもちろんのこと、一目見れば忘れないような〝あく〟の強い魅力的なキャラクターたちが、この短い尺のなかで大暴れする様は、みていてなんとも心地がよい。
少女を狙う〝犬〟の正体は英国の悪意か、それとも暗黒宇宙の産物か……
ぜひともあなたも、このずいぶんと楽しく、恐ろしさとユニークさが同居する物語を堪能されてみてはいかがか?
文句なしの星三つ!