第2話 召喚獣 聖獣

「ふぁ〜」

よく眠れたな。魔物が怖くないのとか言われるかもしれないが、俺は寝ることに命を懸けてる。なんせ前世では大雨の中、寝てて死んだんだからな。本当に命懸けてるんだな…



さて、今日はやりたいことが二つあるんだった。食料の調達と召喚書の調査だ。昨日からなんにも食べてないからお腹すいてるけど、万が一魔物と遭遇したら俺一人で勝てる気がしないな。よし、召喚書から先にやろう。強い召喚獣が出たら魔物を一緒に倒してもらおう。そうしよう。早速やってみよう!!


「召喚!」


シーン…


まぁそう上手くは行かないよな。ってかこれも生成で複製出来るんじゃね?少しやってみよう。昨日取っといた木の樹皮と草の液をアイテム袋から取りだしてみる。


「生成」


おぉ〜!出来た!生成ってすごいな。でもこれって召喚できるのか?召喚書なのか…

まぁいいや、使えたら使おう。とりあえず余りの木の樹皮と液を全て使っとこう。



今、俺の手元には、4枚の召喚書がある。

さて、どうやって召喚しよう。ん?確か、死の森の地図を作る時に世界地図に構築を使った時、世界地図の詳細が頭の中に表示されていたような… 召喚書でもできるのか?


「構築」


召喚書SS???


発動にMP1000000必要

SSランクの聖獣を召喚可能


はぁ?MP1000000とか無理に決まってるだろう。俺100しかないんだよ?一生かかっても召喚出来ないんじゃ…一応生成で作った方も見てみるか


「構築」


召喚書B


発動にMP20000必要

Bランクの召喚獣を召喚可能



やっぱり複製は出来なかったな。でも召喚書としては使えそうだな。使えるのかな…MP20000って…でもこれで分かったな。召喚にはMPが必要だからさっきは召喚出来なかったのか。ん〜これじゃ召喚は出来ないか。MPが足りないもんなぁ〜



いや、待てよ。もしかしたら…俺は召喚書SSを手に取る


「構築、MPの量を10に変更」


召喚書SS???


発動にMP10必要

SSランクの聖獣を召喚可能


やばい。構築のスキル有能すぎん?これってやばくない?多分もう召喚出来ちゃうよ?聖獣さん召喚しちゃうよ?強い聖獣でありますように。


「召喚!」


ドゴォォォォォォォ!


すごい揺れだ。一体何が起きているんだ。召喚書の周りに黒い靄が出てる。召喚は成功したんだろうか。


「私を召喚したのはあなたね」


ほへ?黒い靄が引いて現れたのは大きな虎であった。しかも白い。いや、今触れるべきところはそこじゃない!


「今喋ったような…」

「えぇ、私ら聖獣は人の言葉を話せるわ。あなたが私を召喚したの?見たところ、今までの主より魔力を感じないわ」


まぁそれはそうだろう。なんせ俺はズルして召喚したんだからな!ってか今までに聖獣を召喚出来る奴がいたのかよ!MPどんだけ高ぇんだよ…


「いや、すまない。少しズルをして召喚した。召喚に必要なMPを変更した。だから俺は君の前の主のような強さは無い」


これは一か八かの賭けだ。弱者が主は嫌だとか言って殺されるかもしれない。でも、真実は伝えておくべきだ。


「そうなのね。これからよろしくね。主様」


おや、意外とあっさりしているな。もっと口論になると思ってたんだけど…


「なんか意外とあっさりしているな。弱者が主で嫌じゃないのか?」

「私たち聖獣を召喚できるのは限られた人間だけよ。だからあまり召喚されないのよね。召喚されていない時、どこにいるか知ってる?狭い何も無い空間にずぅっといるのよ。耐えられる?何もすることがないのよ。だから久々に外に出られてよかったわ。あなたが召喚してくれたおかげよ。」


なんか聖獣は聖獣で大変なんだな。


「俺の名前は上野陽太。君は?」

「私の名前は主が決める。主が名を与えた時、始めて召喚が成立するわ」


そうなのか。ん〜何がいいかな。ホワイトタイガーだからワイトとか?ダメだ!骸骨みたいじゃないか!ホワイトタイガーだから、しろいがーとか?クソだせぇな。まだ白の方がマシまである。でも白じゃさすがにひねりがないよなぁ。よし決めた。


「じゃあ君の名は白雪だ。」

「素晴らしい名をありがとう。これから私は白雪と名乗るわ。これを受け取って。」

「これは?」

「召喚成立の証の指輪よ」

「ありがとう」


召喚が成立すると指輪を貰えるのか。って事は後9匹は召喚できるのかな。何はともあれ召喚成功だ。俺はこうして聖獣を召喚することに成功したのであった。



この時の俺はこの聖獣がどれだけすごい存在なのかまだ知らない…















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そんなのってありかよ! ~クリエイターの異世界生活〜 ルイガイル @ruigairu

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