第23話 激震(主にあの2人) 改訂版

古宮町の少し外れたところに西園寺の屋敷がある。

ここを屋敷と名乗ってはいるが実際のところは一般人から見たら豪邸かもしれないが、金持ちからすると素朴で貧相な家であった。

西園寺の父はそんな少し古臭い感じの家が好みでそのおかげで、この家に住まう兄妹は毎回時間が掛かる交通手段で登校する羽目になったのだ。


「ぅ…………んぅ。」


西園寺椿は自室のベットでそっと目を覚ます。

朝日が光のカーテンのように差し込み、温かな温もりを感じた。

彼女は、朝に強く必ず六時くらいには目が覚めて学校への準備を行う。しかし、今日はすでに時刻は七時を超えていた。


「………なんだか、この時間に起きるのは今頃、お勉強をしている友人に申し訳ないわね。」


ボソリと寝起きの胡乱な頭でそんなことを呟いた。

だが、それも無理もない。彼女は、今の今まで監禁されていたのである。しかし、数日間の監禁生活から脱することが出来たわりにはなんだがいつもと違う時間に起きてはいないものの普段通りの朝に違和感を覚える。

彼女は昨日、兄である西園寺未来からいろいろと真実を教えてくれた。

この世にはシャドウという化け物がいて世界のどこかで悪さしていることと、それを倒している光の御子という存在。


「そういえば、神室さんに謝まりませんと…」


洗面台へと向かう途中でふと彼を思い出す。

神室陸。

昨日、彼女を救ってくれた人である。

話を聞くと兄によって巻き込まれた人らしい。その割には随分と勇気のある人だ。

あの時、自分を襲ったシャドウという化け物相手に攻撃をしていたとも言っていた。

だが、彼とはあの場で離れてちゃんとしたお礼もできていない。


「なんで、こんなに頭の中に残ってるのでしょうか…。」


昨日から彼の顔を定期的に思い出している。まさか、あの非常事態で下着を見られた事に対して未だに怒りを覚えているとでもいうのだろうかと思ったところで頭を振る。あれは、寧ろ彼に服を着せてもらったのだ。これでは、まるで自分が器が小さいみたいではないか。そうだ、感謝だ。そうに違いないと自分に言い聞かす。


「………なんなんだろ「おはよう!妹よ。」」


扉を開けると兄が優雅に朝ごはんを食べていた。

随分とまぁ、いいご身分である。

昨日の情報共有から得られた知識から彼女はシャドウによって誘拐されると同時に知り合いの人からも存在を消されるというものと遭遇してしまったらしい。

はっきり言って、彼女自身も信じられず何を言っているのか分からない。だが、実際に何人かの友人に連絡をしたところ私がいない数日は私に対する記憶が曖昧になっていた。

自分と共に誘拐された彼女の友人である西野は兄にお願いをして被害の記憶をなくすことと体の怪我を完璧に治すようにしてもらった。

彼女にはあの記憶を持ったままで生きていくには辛いだろうという椿の判断であった。


「おはようございます。兄様。」


若干、苛立ちの声色。

しかし、西園寺未来はそんな妹に気づく様子はまるでない。それよりも、眉を顰めて首を傾げた。


「妹よ。早く食べないと学校に遅れるぞ。」

「今日は休みをもらっています。それより、兄様、古宮高校は授業開始時間が早いのでは?」


昨日まで、監禁されてた彼女は大事をとって二日間休みをもらう事になっていた。その事さえ、知らぬ兄の様子に更なる青筋が浮かぶ。

あの場にいた女性の自衛官から隠蔽がどうだこうだという言葉が出てきていたから、それが理由であろう。

シャドウや光の御子は政府によって隠匿されこの世から抹消されるのである。


「問題ない、車で行くから。」

「あぁ、そうですか。」


呆れて、適当に返す。

(愚兄は相変わらず世間というのを知らない…。パパから何を学んだのか…。)

彼女は、家訓を思い出す。


西園寺家たるものは日本のリーダーとなるべき家柄である。故に全ての国民からの信頼を得られなければならない。


と口酸っぱく言っていたが、その意味を彼は全く分かっていない様子である。

(…まぁ、ここ数日はそれなりに他の生徒を馬鹿にした話を聞かなくなった………もしかしたら、神室さんのおかげかもしれない。早いうちに迷惑をかけたことを謝っておかないと…。)


「あ、そろそろ行かねば…」


突然、腕時計を見ると兄は朝食をいくつか残しながら部屋を後にした。そんなに急ぐくらいならもっと早くご飯を食べればいいのに…とため息を一つ。

(でも毎回、料理を粗末に扱うなんて、しんじられません!)


「ん?」


ふと、テーブルに黒いものが見えた。なんだろうとその物体がなんだろうと向かった。


「あ…。あの人弁当忘れてる。」


御用達の料理長手作りの弁当だ。


「渡さないと…あぁ、行っちゃいました…。」


急いで彼を追いかけようとするも、車のエンジン音が聞こえた。仕方なく、兄のスマホにかける。


「…………」


着信音がテーブルから聞こえてきた。急いで行ったから、すっかり忘れていたのだろう。それにしても、彼は忘れ物が多すぎる。


「スマホも……ですか…。はぁ。」


呆れを通り越してため息を深く吐く。しょうがない。今日はゆっくりするつもりだったが兄の学校へ弁当を届けに行こうと決めて、外の装いを機に向かおうと


「………あ、そうだ。神室さんに…。」






「んーーーーー。」


ペンを鼻の下に乗せて窓へと視線を送り、その先にある天蓋に浮かぶ雲を仰ぐ。

しんとした教室には神室陸と数名のまじめに勉学に励む生徒たち。

(流石に早く来すぎた。)

今日の目覚めはここ最近で一番いい。ノンレム睡眠とレム睡眠の周期が完璧な時に目覚めたに違いない。

レヴィからもシャドウがどうだこうだの話もない。グラウンドを覗くと汗を垂らす湊がいて、図書館をちらり覗くと勉学に励む椎名の姿があった。

久々のいつも通りのモブの立ち位置である。

普段なら、苛立ちを覚える立ち位置だが今日ばかりはなんだか安心する。

こんな日々が続けば良い。


「…ん?」


ズボンのポケットのバイブ音でびくっと体が硬直する。ライネの着信だ。

せっかく、ゆっくりしてたのにどこのどいつだと乱雑にズボンから取り出して相手を確認する。

そこには西園寺の文字があった。

無視をしたい。

そんな衝動に駆られて未読スルーしてポケットに入れ込もうとしたがもしかしたら、お手伝いかもしれない。

神室陸としては嫌だが、レヴィの目的のカケラ集めが捗ると考え、仕方なく、開いて内容を見た。


『神室陸さん。朝早くより失礼したします。西園寺未来の妹です。今朝、兄様がこのスマホと弁当を忘れましたので渡しに行きたいのですがそれを兄様に伝えてくださいませんでしょうか?』


…意外な方からの連絡だった。

神室陸のことを知ってるってことは彼女は覚えているってことか。レヴィから聞かされていた話だと被害者のほとんどは記憶を消されていつも通りの生活にさせると聞くが、流石に身内には関係がないものなのだろう。

(西園寺の教室は知ってるけどわざわざ会いに行くのめんどくさいんだよなぁ。まぁ、仕方がないか。)

重い腰を上げて、立ち上がる。校門前……は人が多いし彼女も目立ちたくないだろう。近くのコンビニで良いはずだ。


『分かった。場所は学校前のコンビニでよろし?』

『はい。お手数おかけします。』


向こうの既読がついたことを確認するとなんだか校門方面から騒がしい声がした。

なんだなんだと覗くと西園寺がリムジンから出てくる。すると、彼の周りにはいつのまにか多くの生徒に絡まれて何やら話し込んでいた。

目立つ。非常に目立つ。

彼に話しかけたら地味な自分は変に浮くから話しかけたくないに一票である。

だが、妹さんからお願いされたものを投げ出すのも出来ない相談である。

数秒間、悩みぬいたが、結局は覚悟を決めるしかなかった。







グラウンドで、トンボをかけながら湊は昨日の出来事を整理していた。

久しぶりに野球部の朝練に参加したが、球のキレも良く。思ったところに放る事が出来た。

光の御子との掛け持ちはなかなか難しいがここの部活を甲子園へ連れていくというとある約束もある。

だが、今はそれに対して一切思考が働いてはいなかった。

(昨日、ボーリング場で出会ったのは間違いなく彼だった。)


「お疲れ〜。」


さわやかな香りと共に黄昏の髪を高くまとめたポニーテール姿のリーファがコーラを渡してきた。それを見た湊は、なんと言うべきか困った顔を浮かべて右手で額に触れ、摩った。

どうしたものか…である。

彼女が善意でコーラを差し出しているのがニッコニコの笑顔で伝わるために言葉を選んでいた。


「リーファ。……その運動終わりでいきなりコーラ渡されても困るんだけど…スポーツ飲料にしてくれない?」


これが湊海の限界であった。

選び出した答えがこれかよと罵りたくなるのも解るがこれが本当に限界であった。


「え?でも、美味しいよ?」

「いや、そうじゃなくて…。」

「おうおう、お熱いね。2人とも。リーファさん、コーラはアスリートの体に悪いからスポーツ飲料を飲ませてやってくれ。」


茶化すように皇がコーラを没収してスポーツ飲料を彼女に渡す。いや、できればそのまま僕に渡して欲しかったけど…という湊の顔。

それに対して、皇は確信犯とばかりにニヤリと笑う。


「むむー。ん!」


一方、皇からコーラを没収され、代わりに手に入れたスポーツ飲料水を随分と不満げに湊へと差し出した。このよくわからないスポーツドリンクリーレーの果にようやく湊は水分をありつけ喉を潤す。

その間、皇はトンボを直してくるといって僕から掻っ攫い倉庫へと向かっていった。

その姿を確認した後、リーファの目を見る。


「ありがとうリーファ。……ところで昨日のことだけど…。」

「お隣の人のこと?」

「神室陸のこと。どう思う?」

「政府の人間じゃないの?」

「いや、確かに自衛官たちの中に混ざっていたけど、僕の知りうる限り、彼はただの一般人のはずだ。一体、どういう経緯で…。」


昨日、ボーリング場で目撃した神室陸。

それは、佐倉と深田によって確定した。そして、あの光の御子の装甲に似た兵器。これも2人の証言で同じ学校の西園寺未来という人間である事が分かった。

そして、その場で神室陸は彼と親しく会話していた…。(ように見えた。)

その事ばかりが、ずっと湊の頭の中に残った。(彼がスカウトしたのか?確かに、リクは冷静で判断が早くて勇気がある人物だ。しかしだ、何を考えているんだ奴は一般市民をシャドウと戦わせるだなんてイカれてる。)

湊にとってみれば、神室陸とは自分が守る世界の一つである。そんな、守るべき人がどこから来たかわからない何者かによってシャドウと戦っている。

それが、湊にとって気に食わなかった。


「あ、噂をすればカムロン。」

「どこ?」

「あれ、リクのやつ西園寺といる。変な組み合わせだな。」


学校の方を見ると何やら2人で会話をしているようだった。だが、すぐに西園寺なる男は他の連中とつるみにいき、リクは何故か校門を出て行った。

(情報交換だけ?ならなぜ、リクは外へ…。)

すぐさま、目で彼を追っていると横から声がする。

「そういや、湊、聞いたことある?最近、ネットの掲示板で存在しないはずの謎の駅で止まってそこから行方不明になるって話。」

「また、何かのオカルトかい?」

トンボを直してからの一声は、これだった。

あいも変わらず、皇はオカルト雑誌を読み漁っているらしい。そのうち、新た手の詐欺に引っかかりそうである。


「前回の篠柿女学園の失踪事件はデマって話だったけど…今回はガチな気がすんだよなぁ。」

「……失踪事件?」

「知らない?ついこの前噂立ってたんだけど、行方不明になった人がみんなから忘れ去られていくって話。結局作り話だったんだけど…。どうかした?」

「い、いや、なんでもないよ。それより、コーチが呼んでるから早めに言った方がいいよ。」

「本当!?やっべ、行かなきゃ!!」


(……オカルトも侮れないな。)

確か、光の御子案件は政府によって深く隠蔽させられるのはずなのにである。どのから、情報が漏れているのやら。

でも、それよりも。

「気になるならついていってみれば?シャドウが関わってくるかもよ。」

「そう…だね。」

本来ならば、荷物を持って教室に置いておきたいところだがそれでは見失ってしまう。







この前は途中で2人を見逃したが、その間に学校でも話す仲になっているとは…。気に入らない、気に食わない。

図書館で予習をしていた椎名天は学校の方で西園寺と話す神室陸のことをじっと観察する。

(…でも、私も昨日あいつがいないのを良い事に積極的に話した。)

であるならば、教室であったときにあいつよりも私の方が親しいということを湊海へと見せつけなくてはならないという闘魂を宿した目で睨みつける。

だが、同時に見せつける親しさというのはどう言うものだろうかという疑問に駆られた。

フレンドリーに話しかける?

いや、これは毎日一回はさりげなくできている。なんなら、彼女にとってのノルマである。

では、勉強を教えて…。いや、彼には必要がないだろうと頭を振る。それこそ、法師に説法である。


「お昼ご飯…誘ってみようかな。」


この前みたいに隣の席でご飯が食べられたら、勝利であると椎名は確信した。何に対しての勝利なのかは、よくわからないが彼女にとってみれば勝利…いや、大勝利なのである。


「ほぉー、大胆に行動いたしますな!」

「ふぇあ!?」


いつの間中に友禅が椎名の隣に座ってニヤリと笑みを浮かべていた。完全に油断をしていた椎名は驚きのあまり椅子から転げ落ちそうになる。それにすぐさま、友禅が椎名の手をとって引き上げそのまま抱きついてきた。

暑苦しいという訴えを乗せた瞳で睨みつける。


「もう、真莉やめて…。」

「へへへ。ご飯誘うなら早めにしたほうがいいよ〜。」

「……どういう意味?」

「じゃないと皇くんとかとさっさと食堂行っちゃうからね。」


ウッと痛いところを突かれたとばかりに眉間に皺がよる。

ここで、椎名の脳内で会議が開会された。

『やはり、ここは、前回みたいにたまたま

あった風を装っていくべきではなくて!』

『馬鹿ですか?それで、今まで成功したとしても必ずひっつき虫がいることはわかっていることでしょう?それでも、良いのですか?それとも、あなたはリクと二人っきりになりたくないの?』

『な、なりたいわよ!!でもね!あの人、すぐどっか行こうとするんだもん!』

『だから、今回こそは先手必勝、一撃必殺。今日は、今日こそは勇気を出してッ…。行くところまでいくべきでは!?』

『『『なッッ!……いくところまで!?』』』


これにて、議決!!

半ば、オーバーヒートで途中までしか終わっていない気がするが議決は議決。

おもむろに真莉の拘束から逃れて、立ち上がり勢いのまま高らかに宣言した。


「い、今から…さ、誘いに行ってくる!!真莉も手伝ってくれる?」

「ふふ、いいよー。とりあえず呼び出しとくねライネでー。」

「待って、なんで真莉がリクの連絡先持ってるの?」

「それはだねぇ。彼と私は共犯者だからですよ〜。」

「………???」


何を言っているのだこの子はとジト目で彼女をみていると返信が返ってきたのか文面を見ていた。


「あら、コンビニ行ってるらしい。昼ごはんはコンビニ弁当かな?……チャンスでは?」


試すように真莉はにやりと笑みを浮かべる。


「………そう…ね。」 


勉強の途中だが、取りやめてコンビニへと舵を切る。

しかし、下駄箱から出たところで影が横から現れた。

「「げっ!」」

神室陸の跡をつけようとしていた湊とリーファ。

神室陸にお昼ご飯のお誘いのために神室陸の跡をつける椎名。

見知った顔同士が遭遇した。


「なんで、あなたがいるの?またサボり?」

「はっはっは、僕がなぜ昨日いなかったのかを知ってるくせに何を言ってるんだ。」


お互いを睨みつけて、売り言葉に買い言葉である。最悪の空間が現れてしまった。だが、そんな空気をよそにリーファは朗らかに舞う。


「ソラちゃんおっはー。」

「リーファさんおはようございます。では、私は少しコンビニに用があるので失礼します。」

「あ!待て!!」


リクが向かった先もコンビニ方面だから彼女も絶対に彼に用があるに違いない…変な事をさせないために見張らなくてはと彼女よりも長い歩幅で先へ行こうとする。しかし、彼女も負けじと回転を早めて競歩並みのスピードを出す。



「ついてこないでもらえる。」

「被害妄想甚だしい。僕もたまたまコンビニに用があるんだ。何かやましいことでもあるのかい?」

「ふん。」

「もー、2人ともなんで仲が悪いのかなーー。もっとフレンドリーに出来ないの?幼馴染なんでしょ?」

「「………」」


二人は押し黙った。

お互い、あの事を思い出していた。無我夢中で夜近くまで遊んでいたあの頃。

何がきっかけだったか…。

確実にあの日を境に彼らの関係は崩れた。


「あ、コンビニついた。」


リーファが押し黙る二人になにかを察してれてそれ以上の追求はなかった。そして、いつの間にやらコンビニの前まで来ていた。

さて、神室はどこに行ったのかと覗き込むように見渡すと神室の姿ともう1人の人影が見えた。


「あれは……誰だろう。」

「あれは……うそ、なんで西園寺の妹がここにッ!!」


両手で口を塞いで、椎名が悲鳴にも似た声を出した。


「な、なに!?知ってるのか?」


よくみると、確かに上品でお嬢様といった雰囲気は見える。

綺麗な人であった。


湊の問いにわなわなと震えながら頷く。見た限り、相当焦っていた。何より、椎名が神室に一番危険であろうと星をつけていた人物がいつの間にかに迫っていたのだ。

椎名は、恐か……お話で皇より神室の好みの情報を手に入れている。その好みに全て当て嵌まるのが彼女であった。


「真莉に教えてもらったの。まさか、真莉の言う事になるだなんて…。」

「おぉ!なんだか甘い恋の匂いがする。なに話してるんだろう。読唇術で見てあげても良いわ。」

「頼む!」

「頼みます!」

「は、はい。」


圧に気圧されるがすぐにどこかから取り出したメガネをつけてじっと見つめていた。


「では、僭越ながら…えぇーと、少し見えづらいわね…『学校はお休みさせてもらってます……そうか…………こちら……弁当です……てください…』!?地味な人だけど、あんな美少女に弁当作って貰うとかどんだけ前世で徳を積んだのかしら!?」

「「弁当だどぉ!?!?」」


火山が噴火したかのような衝撃が彼らにというか主に二人に稲光のように走った。

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