　西遊記で知られる玄奘三蔵がインドから中国に伝えた仏教思想の根本に、唯識があります。

『人生で起こるどんなことも、心の中の出来事にすぎない』

　心で思ったこと、口で言ったこと、身体で行ったことを数えると、一日に八億になるそう。

　その八億が、心の深層部＝阿頼耶識（あらやしき）に蓄積され、表情や体調といった目に見えるものに表れるといわれています。

　思ったこと、言葉にしたこと、行動したことが種となって深層意識に落ち、その種から芽が出て表層意識で実り、その実から種が深層意識にまた落ちる。

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　アフガニスタンのことを思うと、胸が痛みます。けれど日本でも本や雑誌やネットなどで、女性が男性の欲望の捌け口となって人格が無視されている描写に出会います。

　女性軽視は根強いですね。

　誰もが幸せになりたいと願っている。けれど他人の苦しみや悲しみに鈍感な人があまりにも多いですね。

　痛み、暴力、殺し、嫌がらせ、いじめ、妬み、悪口、差別、復讐、罵り、軽蔑、醜さを扱った作品が世の中には多く、それが現実であり人間なのだといわれれば、そうなのでしょう。

　作品を読んだり映画を観ていると、この残酷なシーンは必要なのかな？　と思うことがあります。

　残酷なものから感じたものも深層意識に落ち、芽を出す。

　他人の痛みや苦しみや絶望に慣れてしまうことの怖さ。

　思ったことが種となって意識に落ちるのなら、人の心に喜びの種を蒔きたい。

　残酷な現実に絶望を見出すのではなく、世界中の人が幸せになれる未来を描きたい。

　言葉を紡ぐとき、未来のあなたが幸せになれる言葉を探したい。

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