ファントム・ルージュの頃「見えた」もの

深淵断罪牙 ファントム・ルージュ

https://kakuyomu.jp/works/16816452219992237511


【新規書き下ろし作品限定】第一回厨二病小説大賞!!preseted by藤原埼玉

https://kakuyomu.jp/user_events/16816452219814560873


 ……ネタ出しには困らなかった。ネタ出し。出したのが最終日でないあたりに進歩を感じるが、どちらにせよ1日前なので成長度合いが遅い。蛮族としてモンスターをハントしてましたすみません。

 だいぶ経ったので好き勝手なことを言うことにする。酷い経緯と共に蒼天の遍歴も。いやー、アウトプットするにはインプットするしかないんだなあ……




<お題の調理>

 厨二病とは?という問いについては「憧れと見つけたり」で即答だった。大事ですよ憧れ。かっこいいって思うものがあって、そこに寄っていくのは間違っていないとは思う。かっこいい自体が主観なのと、寄り方の是非で理解への壁はあるとはいえ。

 なので、テーマである


【あなたの思う一番かっこいいもの又は一番美しいものを物語の中で描き出す】


に即して、「かっこいい」話を根幹として考えた。美しいものを書こうとすると、自分の引き出しだと多分最後に据えるのが厨二モチーフじゃなくなる気がして。

 なお、できた話も「意思を持ち抗い立ち向かう人の様が美しく、そして強いものである」に落ち着いていてモチーフどっか行ってたので正解だった。ところでこのコメント視点が人じゃなくない?



 さて、かっこいい話を書くにあたって、厨二モチーフは茶化したくない。かっこいいものとして成立させたい。わかりやすく力をストーリー上の善として振るうヒーロー……勇者系だとはちゃめちゃファンタジーと厨二とで明確な差が出せなかったので、現代ベース。うん、なるほどこれはアメコミだな。その方向で話を考えよう。


 悪をかっこいいと思うならば、やはりダークヒーローか。何らかの契約として、悪魔・悪神と思われる者から力を得て、それ以上の厄介者をはった押すとかどうだろう。そういえばスラヴ神話に、死神だが明確に悪神と言われてない絶妙な立ち位置の神がいたな。名前を少しひねってダウンサイジングしたところから始めておこう。

 ……あ、相手に皮肉で聖人を名乗らせるのもいいのではないか。実際は違うので、呼び分けることにしよう。ありがとうルビ機能。そうだな、仕組みは……見かけは一か所だけ傷を……火傷とか…………



 ……こんな感じで、本文中で示されている設定群はびっくりするほどすらすら決まった。多分元々こっちの畑なんだと思う。そして今回ちょっと小説を書くには変わったことをしている。最初から絵を描いている。主人公のビジュアルの絵ありきなので、いわゆるキャラクターを作ってからそのキャラクターが活躍する小説、という順番の作り方。もともと絵が先行している事が多く、制限時間が1週間とかでなければ昔はこちらの方法が主流だったはずなので、ついでの思い出しも兼ねている。



 だが、ネタ出しの時は忘れていた。蒼天の思うアメコミ、数を読んでないこともあって相当幅が狭い。具体的には作品を限定できるほどに。その作品とは某ICの、某地獄の使い……頭文字Sから始まる5文字の作品である。

 実を言うと、もうこの時点で要素が相当かぶっているのである。本文に採用したのだけでも「既に死んだ肉体が魔力で動いている」とか「顔が焼けただれている(マスクがハーフになったので面積は小さくなった)」とか。……いやいやいや引き出し狭いな大丈夫か。


 ここから、どうにかそのままの物にならないようにする奮闘劇が始まる。なんでそんなことになったかって、創作したての時にありがちな「設定だけガンガン盛って動かさないアレ」を短期間でやらかしているからだ……絵が先行のデメリット、完全に忘れていた。



<話を「見よう」とする>

・まずS○○○Nから離そう


 とりあえずそこは別にしような?な?という気持ちで主人公の行動原理、抱えている課題、最終着地地点を決める。なんで課題を考えるって、そこを起点に一回は暴走させたかったからです。趣味です。

 行動原理は復讐として、何が前にあったかと考える時点でさっきの設定をちゃんとまとめないといけなくなった。この辺りで主人公も被害者、魂が壊れているのでどこか違和感のあるキャラとしてスタートさせた。悪魔というミスリードをしたかったので金切り声にしたら、それはそれでバイ○レーターになりかけたので実体がなくなりました。強引な。


 この辺りが少し片付いた転機は武器。得物何がいいかなーと考えていたら気が付いてしまった。銃、グリップにマガジンの代わりに剣付けたら逆手の短剣ぐらいにはなる。PS○2の武器眺めながら俺は何を言ってるんだ。

 そこから赤い変形する双銃、ついでにあの謎の武器名ができる。特殊な武器名付けるとぐっとアメコミよりライトノベルとかになるな。戦闘スタイルもだいぶ変わったので、一応目的は達成した。


 ……で、ふと気が付く。コートで、得体のしれないものと人知れずストイックに戦って、よくわからない相方がいる…………ついでにその界隈でしか知りえない話や単語もたくさん出てくる……そういえばさっき、やばい状態になってしまったヒロイン助けるところからスタートって……

 うん。これ超見たことある。いつの間にか黄○騎士になってますねこれ?流れがもろ第1シーズンの初っ端じゃねーかこんにゃろ。もろ踏襲は流石にアレだし、何より今自覚してしまった。全部は消せない気がするが……これ何処まで独自にできる?



・GA○○からも離……しきれなかった話


 一応起承転結というか、話自体は動きそうなので細かな所で抗っていく。ヒロインがやけに意地っ張りになったり、友人がダイスで見かけ決めたら太ったり(?)。悪魔(仮)の名前は結局元ネタの逆読みにしたが、こいつを黙らせると主人公が説明を一切しないので、何をしているのかさっぱりわからなないためだいぶ喋ってもらう。結果、○ルバ感全く消せず。


 じゃあ主人公……となったところで、抱えている課題を魂にしてしまったので魂がピンチってさらに壊れた?と発展していった。そんな状態で暴走したら依頼主絶対体邪魔だから消すよな。そこから、体なんだから燃やすよな→焼却炉的な。から生まれたのが絵で描くと完全に蒼天の手癖(これはこれで業を感じる)の暴走形態。傀儡封じる焼却炉ソウルコラプションと言う名前出しそびれました。どうもこういうノリのルビに特化しているようだ。普通に心滅○身なのでこちらも離し切れず。どっちもダメじゃねーか。


 結果、似てしまった件については「こっちは後天的だし代々受け継がれるとかはないから許されたい」という開き直りで片付けた。それでいいのか。



・頑張ってハッピーエンドに持っていく


 ここまででプロットを書き進め始めたのだが、「どうしたら」問題が解決するか部分がさっぱりだった。この世界での魂の定義と、どうなったら正常なのかも決めていない。困った。

 魂が「壊れた」と言うぐらいなので壊れていないのが正常、穴埋めするか傷が塞がってもらわないといけない。完璧に壊れていたらそもそも契約が行えなさそうだし、せめて盛大にヒビが入っているとかそれぐらいか。

 ヒビを埋める……外から何か埋めるのが自然だが、魂の穴埋め?同じ素材を使わないとダメじゃないか?魂だけが欲しいから……えーと…………ちょっと、ヒロインか身内殺していただいて、魂の付与を…………


 …………。うーーーんこれも見たことあるんだよな。ゲームで。モンスターをハントするゲームと同じく共闘系の魔法アクション。PSPであった魂を生贄にささげるアレ。


 ハートフルボッコはやろうとすると何処までもできるけれど、とりあえず今回はそうじゃない。魂云々の話を変えるか、別の方法で解決するか(ここで一度メモぶん投げ)。

 ここからしばらくペンを置いていたが、「魂の名前」って言い方あるよなと思い至り、ここまでさっぱり決めていなかったのもあり名前を思い出すがポップアップして後ろ暗さが消えました。よかったよかった。



・それ以外


 上記は主に似ている物をそのまま出さないように離す話なのだが、戦闘的には


・雑魚戦

・中ボス

・イベントバトル

・特殊バトル(別キャラ操作系)

・ボスバトル


は決めていて、特殊バトル後にパワーアップ(問題解決)を入れればいいかー、の流れはこの辺りでようやく何とかなった。今回の規模感、シーンを結構書けると踏んで1時間半程度の映画の想定だった。なので3人称=カメラワークとしてゆっくり舐めるようなムービーなら描写が多く、戦闘もわかりやすく切り結ぶ時はスロー想定で文字を多めに書くとかそんなノリでした。うっかりすると台本的になってしまうのでその辺は要精進。文での戦闘のスピード感は個人的に「目で見える=情報としてわかるもの」と思っているので、量は多い方がいいのか少ない方がいいのか、そこはまだ微妙に掴みきれていない……






 以上、書いていた時の諸々でした。とりあえず蒼天は自己満ポスター描けたので満足です。肝心の作品だが……厨二病そのものはさっぱり捻らなかったので、その辺厨二病自体はこういうものとわかっている人相手には「わーすごい」だけになりがちの傾向は確かにあったと思う。「ダメージではあったけどクリティカルは入らない属性なので尖りは弱い」感じではあったのかなと。

 方向性そのものには苦手意識はないので、それが相当きついから褒めポイントになるのは分かった上で「規模感やハンドリングよりも話の内容を褒められる方向に行くのが壁か」と思ったのだった。

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