真面目・ストイックである事に越したことは無い
……と言うのは、現実での心構えではなく作品の人物(特に主役など)の事です。
当たり前ですが、向上するべき事柄に対して真面目に努力する姿に悪印象を抱かれる事はまずありません。
そして間違えられがちなのですが、真面目な努力家と天才というものは、別に矛盾しません。
天才タイプの人物が(作者の意図せず)嫌われてしまう場合、現在に至るまでの努力や、能力に対する真摯さが見えていない可能性が高いかと思われます。
それこそ、ご都合主義的に“最強の力”を授かったとして、それをどう活かすのか・どう伸ばすのか、という事に“真面目”であれば、嫌われたり物笑いにされる“天才君”にはそうそうならないのではと思います。
ちょうどこれを書いている時、テレビで藤井聡太七冠のニュースがやっていましたが、私は将棋に全く明るくないのですが、コメンテーターとして呼ばれた師匠の言葉などを聞くに、恵まれた才能と同時に尋常では無い努力と、何より研究心があった事がよくわかりました。
若干、誤解を招きそうな言い方になりますが「誰しも努力はしているが、才ある者が努力を怠る道理もない」と言う事でしょうか。
キング・オブ・ファイターズシリーズの主人公・草薙京なども、一見して尊大な態度の天才タイプですが、自分を「努力知らずの天才」に見せる為に陰で猛特訓をしている……しかもチームメイトにはしっかりバレていると言う、この設定ひとつで、表向きの傲岸不遜な態度が却って味わい深くなる、うまいケースだと思いました。
個人的に、主役の性格を作る際にはこの点を最重要視しています。
その性格が優等生にしろ、劣等生にしろ、凡才にしろ天才にしろ、奇人変人にしろ。
邪聖剣チェーンソーやサイコブラック(奇人変人)も、余裕然と、時には敵を小馬鹿にしながら戦っていますが、それが可能となるまでの鍛練や研究、時には失敗しながらの試行錯誤も書いたつもりなので、矛盾はしておらず、アレな性格と真面目な部分が強調し合う効果があった筈と思います。
死に乙女ゲーム(最強の力を後付けで与えられた凡才)についても、その力をもってしても、どうにもならない状況を打破すべく、筋力的には非力そのものの身体を一から鍛えると言う「自分や仲間を守るためになりふり構わない」と言う意思を意識して持たせました。
この点、主人公の視点だけが無いVRMMO制度シリーズについては、難しく感じています。
他ジャンルのゲームを、現在プレイ中のゲームで応用するなど、間接的に努力の成果は描写しているつもりではあるのですが。
本人の主観を書けないため「◯◯と言う目標があるから頑張らねば」と言う心理描写が出来ないのが、予期せず縛りになっているのかな、とも。
やはり、どれだけ強い意思や高潔な志があったとしても、本人以外の視点で伝えるのには色々と制限があると感じさせられています。
まとめると、
頑張ってる人を嫌いな人はほとんどいない。
天才と努力は矛盾しない。
と言うポイントをおさえれば、より主役が好かれやすくなるのではないでしょうか。
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