長文タイトルを付けてみた所感
マジクック。~マジックアイテムを料理するスキルがパーティでは要らない子だったので隣国に移住したらお偉いさんの目に留まって軍の食堂で働き世界を獲る事に~
↑この度、私が初めて付けた長文タイトルです。
正直な所、当初はノリで命名したようなものでした。
蓋を開けて見ると「パーティで要らない子だったので」等の部分に見られるポップさは無く、(最終的にはですが)ハードで暗めな作風になったのではと思います。
まず、そういう意味では中身の作風が限定されやすいデメリットはあるのかも知れません。
どうしても、ふざけた……と言うか、おどけた感じは拭えない筈です。
そもそも、今回の執筆には「自分でテンプレものを書いてみよう」と言う思い付きに端を発しているので、長文タイトルかネットスラング入りタイトルでないとそもそも、狙った作風として認知されないと言う前提がありました。
ネットスラングが入り込む余地は一切無かったので、自動的に長文タイトルの方を採用したと言う割りといい加減な動機です。
事実、ハートや感想は極一部に留まった一方で、pvとブックマークの方がアンバランスに伸びていたのはタイトルが貢献した部分だと推測しています。
タイトル自体があらすじや伏線の役割を果たせる、とは思います。
私のマジクック(以下略)の場合、タイトルの最後に「世界を獲る事に」とありますが、これは本当の最終話にならないと何の事かわからない筈です。
主人公自体は序盤から終始、どちらかと言えば保守的な考え方をしていますし、自分の生活を守る(+たまたま遭遇した他人の手助け)以上の理念はありません。
戦いの規模に関しても、中盤における大陸の危機となる“神”と呼ばれる魔物をピークに、スケールダウンした魔物戦を経て、終盤の私闘へ。むしろ、終盤へ向かうにつれてミクロな視点へと縮んで行きました。
そんな中、最終話直前まで「世界を獲る」と言う大規模な変動を予想される部分が消化されていない事をさりげなく主張するには、長文タイトルは有効だったと思います。
もっとも、よほど気を付けないと気付かれなかったり忘れられたりはすると思うのですが。
やはり長文タイトルと言うのは、作者ですらもぼやけて見えるものではありました。
他人の書いた長文タイトルをしっかり記憶できる人がどれだけ居るものか……そこは疑問です。
反省点としては「軍の食堂で働き」と言う部分をもう少し長期に渡って書くべきだったかも、と言う事でした。
食堂の料理を介して、全兵士に同じ魔法を共有させられる。
一人一人の能力が違う世界において、装備を統一出来る(つまり我々の世界のそれと同じようになる)と言うのは軍事的な変革だと思います。
上司の命令があるとは言え、主人公の毎日の判断ひとつで、軍の標準装備が左右される。
タイトルから、こうした戦記ものの要素も期待された場合「食堂で働き」のスパンがボリューム不足に思われる可能性は高いかも知れません。
ただ、あまりそこをやり過ぎると、追放パーティとの因縁と言う、最もミクロにして最も肝心な部分がますます遠ざかっていたとも思いますが……。
そんなわけで、長文タイトルでは伝達事項の多さから、意図しないタイトル詐欺になるリスクも高いのではないかと思います。
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