副兵装だとかマジックアイテムだとか
またまたまたブラッドボーンの話で申し訳ありません。そろそろクリアが近いはずなので、何卒ご容赦を。
さて。
このゲーム、火炎瓶だとか投げナイフだとか油壺だとかの「ちょっとした消耗武器」が貯まっても、迂闊に処分できません。
何だかんだで物語も終盤、最後のダンジョンをほぼ踏破した所。大方の強敵に対しては、火炎瓶など今更こけおどしにしかならない段階です。
使わない物を沢山抱えていると、アイテム欄もごちゃごちゃして見にくくなります。断捨離したくなるのが人情と言うものでしょう。
しかし、火に対して極端に弱い敵だとか、投擲物を投げるのに圧倒的有利な地形だとかが忘れかけた頃に登場して、それらを売り払ってしまった事を後悔する事が何度かありました。(買い戻すとなると、決して安くない額が要求されます)
手持ちのメイン武器や魔法では火属性の攻撃手段に乏しい。そんな時にこそ、火炎瓶が必要とされる。
なかなか理想的な副兵装(サイドアーム)の形だと思います。
個人的に、副兵装だったり魔法の封じ込められたアイテムだったりに期待するのは以下の要素です。
●使用の敷居が低い事
特別な訓練や魔力が要らず、簡単に使用出来る“名脇役”であってほしい所です。
使う為のハードルが高いと、その為の修練に手間や魔力を食われて本末転倒になりかねません。
●持ち主に出来ない事をカバーする
人物のタイプが「全属性に完全対応した万能魔法使い」でも無い限り、能力の幅(手札の数)にも限りがあります。
電撃(あるいは大剣)のみを極めた者が、その得意分野が全く効かない相手と相対した時、意外にも手榴弾を投げつけてこれを下した……と言うのは案外説得力があってスマートだと思います。
あまりに乱発すると、これまたチープになってしまう危険はありますが。
逆に陥りがちな罠として「火炎攻撃が得意な人物のサイドアームまで火属性にしてしまう」ようなパターンがあると思います。
最上位の火炎魔法を自在とする魔法使いが、炎の剣・炎のペンダント・炎のマントなどで身を固めているようなケースですね。
これについては、かなり賛否が難しい所ですが……「炎を極めし者!」と言う統一感を出すには、有りと言えば有りだからです。これらは、炎を極めたからこそ自作(あるいは装備)出来たのかも知れませんし。
ただ、意外性は損なわれますし、現実的に考えると炎一辺倒では戦術に穴が出来るのは確かでしょう。
キャラクター性と現実的な戦術幅とのジレンマ……と言うよりは本来、ここも自由だとは思いますが、やはり「わかっているか、いないか」の差は大きいです。
●メイン武器を食ってしまわない(魔法の品であれば、人間の全力よりは弱い)
「これひとつで、イオグランデ即時発動!」
と言う魔法石があると、人間の魔法使いの立つ瀬がありません。
せいぜい、イオラの代用品としての爆弾石くらいが丁度良いものです。
これも持論ですが「物品には人間に出来ない事……もっと言えば“やりきれない事”を代行させられるが、人間以上の存在であってはならない」と思います。
(※AIが反乱を起こすとか、明確なコンセプトがある場合は除く)
現実の機械もそうですが、人間よりも遥かに馬力があろうとも、それ単独で人間以上の仕事が出来るものは、そうそうあり得ません。
現状、スーパーコンピュータと言えど、自発的に画期的な次世代携帯機器を発明することは出来ないものです。
主武装を食ってしまうパターンについては言わずもがな。
「もうその“サイドアーム”一つで良いんじゃないかな?」
と思わせてしまっては、まずい事になります。
特製爆弾が大活躍で、聖剣や妖刀が要らない子に! なんて事になると笑えません。
ここまでわかりやすいミスが世の中にあるのか、実のところ自信はありませんが……。
勿論、世界で最上級の魔法石だとか言うのであれば、高位魔法使いを凌ぐ成果を出しても良いとは思います。
けれど、ひとたびそれをやってしまえば、その世界の高位魔法使いとは「物品以下の存在」に貶められてしまう。
そこは予め自覚し、覚悟した方が良いでしょう。
“手札”と“パワーバランス”。
この2つを意識すると、副兵装やマジックアイテムを無理無く描写出来るのでは? と思う次第です。
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