用語は直感的にわかりやすいものを
ブラッドボーンにおける数少ない不満……と言うにはとても個人的な事なのですが、このゲームには以下のような用語が存在します。
・血の意思
・血石(血石の欠片、血石の塊など)
・血晶石
・死血(死血の雫、狂気の死血など)
・儀式の血
見事なまでに専門用語が血まみれですが、それぞれ何の事かお分かりでしょうか。
一つ一つ解説すると、
血の意思……レベルアップとアイテム購入に使う数値(経験値とお金を統合したもの)
血石…………武器の強化に使うアイテム
血晶石………武器に追加効果を付加するアイテム(打撃の威力アップや毒の追加など)
死血…………使うと血の意思が加算されるアイテム
儀式の血……おまけダンジョンを作る素材
そこそこ基本が身に付いた頃に出てくる儀式の血はともかく、他は最初から出てくるものです。
ほか、主人公のステータスにも“血質”なるものがありますが、これが銃撃の威力に関わるとは誰が想像出来るでしょう。
(アイテムで持っている銃弾の解説文を見ると、主人公の血液は特殊であり、混ぜ込んでいる事でモンスターへの殺傷力を得ているとは読み取れますが、さりげなさ過ぎる)
設定的に血(血液)が重要であり、ゴシックホラーの雰囲気出しとしても必要なのはわかりますが、ちょっと不親切にも感じました。
例えば“血”の名を冠した物品が“ブラッドソード”もしくは“血の剣”と言う武器一種類だけであるなら何となく「血みどろな名前からして闇担当の武器っぽいな」とか「血を吸う的な意味でドレインの効果が付加された剣なんだな」とはわかりますし、後で他のアイテムとごっちゃになる事もありません。
しかし、ブラッドボーンのように、事あるごとに「血、血、血」と言う用語が続くと、ともすれば「“血”ってどういう意味の言葉だっけ?」にすらなりそうです。
ハンターの道具には何かと“血”を使っているよ、と言う前提を先に説明しておいて、上記の用語から“血”の文字を抜いた方が、逆にわかりやすいのでは? とすら思います。
これはまだ、ゲームなのでインターフェースなどの感じから視覚的に理解する事も出来るのですが、小説と言う文字のみの媒体でやるとなおの事、わかりにくくなってしまうのでは? と考えます。
(ブラッドボーンの場合、先にSOULSシリーズと言う姉妹作があり、システムも概ね同じなので、用語を血だらけにしても覚えられるだろうとの判断だったのかも知れません)
私の場合、過去作において、炎の剣のような所謂マジックアイテム・エンチャント品的なものを“祭具”と名付けていました。
一方、それ自体には何も付与されていない、ただの杖のような品を“半祭具”と読んでいました。
これにはその作品における魔法のルール「魔法のための思考を編むのに人それぞれの手法がある。それが杖を振るったり、お守りをかざしたり、魔法書を読む事である」と言うものがあったからなのですが、
「結局、どの武器に特殊能力があるんだかないんだか、ごちゃごちゃしてわかりづらい」と言われてしまいました。
これに関しては、まず「魔法行使に必要な品」の総称を“儀式起点”と呼び、祭具は祭具で別物とする事で分けました。
何らかの特殊能力を付与された祭具(例えば炎の剣など)を、そのまま儀式起点にも使っている人も居るし、炎の剣とは別に、何の特殊能力もない杖を持っている人も居ます。
最低限、性質が違う複数の用語の字面は違うものにした方が無難そうです。
正直な所、作品固有の専門用語などは、そこだけを多少凝っても、やっている事は同じな事が多いと思います。
魔法、秘術、奇跡、術、秘儀……etcetc
当然、フレーバーとして世界観に会わせていくのも大事ですが。
まず、かっこいい呼び名が自己満足になっていないか、ちゃんと読者に滞りなく伝わるかは、大事と思います。
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