しれっと造語

 私は時々「辞書にない言葉をしれっとでっち上げる」行為をやらかします。

 さしあたって思い付くのは、サイコブラックで蓮池彩夏はすいけさいかを描写するのに使った”冷知れいち”と言う言葉でしょうか。

 冷静で知的の略……と思って頂ければ大体合ってます。

 文がいくらかスリムになった気がしませんか。

 また彼女が持つ“温和”な側面と並べてみると、なんだか字面が似ているよねっていう若干軽率な動機もあります。

 冷知と温和。似てますね。

 こう言う事が出来るのも漢字の良い所だと思います。

 辞書になくても、文字の組み合わせで意図を伝えられる。

 

 あともう一つ、実験的に使った例を思い出しました。

 現在、更新が凍結中で紹介するのは気が引けるのですが、「陰キャ、覚醒す」の続編にあたる「陰キャの覚醒めざめ」に出て来る、最初の魔物です。

 https://kakuyomu.jp/works/1177354054890155834

 こいつは西洋の甲冑を着こんだ、巨大な騎士といういでたちをしているのですが、

 その図体の大きさを、コンビニなどの建造物と比較して先に描写。

 その後、こいつの振るう得物の剣を“超剣ちょうけん”という、諸々省略した言葉で言及しています。

 超大きい剣だから、超剣。これまた非常に頭が悪い。

 (主人公の性格自体は理屈屋なのですが)

 “剣”とすれば迫力が足りず、しかし毎回“長大な剣”だの書くのもくどいし陳腐。

 敵が規格外にでかい事は描写済みだし、そいつの持っている剣となると“超”の一文字をつけておけばおよそ理解できるよね? と言う何ともな意図なのですが、どうでしょう?


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