魔道星戦-星間戦争にパシリ三下が召喚されて勇者とか呼ばれてもマジ困るんよ。でも超強美少女に可愛い魔女、小悪魔性格の竜に囲まれちょい嬉しい
7話 助けた女の子と操縦席で二人で……突撃艦の攻撃を見る。無茶過ぎる!
7話 助けた女の子と操縦席で二人で……突撃艦の攻撃を見る。無茶過ぎる!
おいらが怪我で気を失う前に兎竜の操縦桿に書き込まれてた模様が淡く光る。
おいらと女の子の体も淡く光る。
座席の横に魔方陣が浮かぶ。
兎竜の毛の中から出て来た小さな羽虫のようなのが出てきてさらに傷口を覆い
光り始めると痛みが引いていく……回復してるのか、まじかよ半端ねぇ。
女の子は小柄な体を更に小さくさせておいらの膝の上。何か話かけてきたが
わからない。
「すまん、言葉判らないんだ」
やはり通じないのかみたいな表情の女の子
彼女から見たら式典に突然現れた謎の異邦人なのだからなぁ。
超怪しい謎の男の膝の上とか暴れたりする子もいるだろうけど、おとなしくしていて結構理知的で助かる。
怪我人回収役の魔女だろう娘が壊れた箒の残骸に気づてこの娘を探しているのが見える。
こちらに気づき、兎竜の方に来たが二人で座っているおいら達を見て、妙な笑いとともに通信で何か言うと去って行った。
「え、彼女連れて行ってくれないの?」
間抜けな声を出すおいら。
膝上の少女が何か怒ったようにそれに言っているが、まぁ、からかわれたのだろう。
こんな状況下でも姦しいのは女の強さなのだな。
そんなことを思いつつ、しゃあないと思い直し傷もほぼ治ったおいらは兎竜に言う。
「まだ行けるか」
この子は軍人だ、覚悟の一つは二つはあるだろう。このまま戦う。
睨みつけるように星の海を見上げ落とせる敵を探す。照れるのは後回しで良い。女の子がおいらを見上げるのを感じるが気にしてる暇はない。
「すまねぇ、ちょと窮屈だがもう少し暴れさせて貰うぅ」
前方左右にある操縦桿を握ると互いの顔が近づき、言葉の最後が上擦ってしまった。
意識を即、戦いにもってけない未熟が情けない。
彼女も少し悲鳴をあげたが意図を察したかさすが軍人、この状況でも文句は言わない。
恥ずかしいのか顔を埋め、おいらに半分抱きつく感じになっている
おいらの顔も赤くなってるんだろうな。んなことはどうでも良い!
気合で気持ちを切り替えるおいら。
「いくぜ!」
兎竜がおいらの闘志を感じぶるりと震え加速する。
兵站関係なしとまでは言わないが洒落にならん継戦能力……
戦力少なくても結構洒落にならん存在達かもしれない
近くにいる彼女の吐息を感じるような気がしながらも兎竜の感覚へ集中するおいら。童貞には厳しい状況だ。まじ厳しい。超厳しい。
数十隻の大型艦はおいらが救助をしてた間に雨あられと砲撃しつつ竜と交差し反転したあと大きく円を描き軌道を変え竜の側面から再攻撃の態勢に入っている。
体勢を立て直し、小型艦と乱戦を続ける魔女達の中へ
強烈な加速と軌道変更を繰り返しながら射撃の意思を発するとともに打ち出される一撃、一撃に敵は爆散していく。
彼女はおいらにすがり付き必死に体勢を維持している。急加速ごとに柔らかい体が密着するのが天国だが、おいらはきょーじんな意志でそれを意識の外に追いやるるぅ。
兎竜の雷撃が、魔女達に纏わり付く小型艦を次々に屠っていく
感覚から流れる敵艦の動き。小型艦と魔女の空中戦は序盤の優勢から数に押されてはいるものの魔女がと飛竜がいまだ優勢。竜への対艦噴進弾攻撃を嫌ってか竜の廻りでいまだ闘っている
数十隻の大型艦は反転を終え、再突入攻撃の態勢に入っている。
「魔女隊下がらせて雷撃の射線開けた方が良いんじゃね」
竜の雷撃は味方が多数居る空域では撃つのもむずかしいのか、射程圏内なのに
再びの雷撃は無い。
通信からむさい男達の太い吼え声が聞こえて来る。時の声というか気合入れてる感じだ。
視界に竜の後ろに布陣していた、小型貨物船くらいの大きさの砲弾型の鉄と木を張り合わせてごちゃごちゃくっ付けたような船が強烈な魔方陣の輝きを身に纏わせ突撃してきた。
何をする気だと思いきや物凄い速度で敵の防空攻撃を全て障壁で撥ね返し
ながら敵大型艦の上に着弾する。
「え? 体当たり?」
隕石衝突並みの物凄い相対速度に敵艦が歪む。何隻かは爆沈し宇宙の藻屑になる
爆沈した艦の残骸から、砲弾型の鉄と木を張り合わせてごちゃごちゃくっ付けたような船がまた加速し別の艦に着弾する。
「無茶苦茶だぜ、何だあれ」
着弾した砲弾状の船から何かがバラバラと降り立つ。着弾後の陸戦が本来の運用
方法のようだ。
兎竜と繋がった状態なら視覚増強も効くらしく、遥か遠くのその姿が鮮明に見える。砂粒以下にしか見えないのに、超解像度なのか姿が理解できる。
甲冑を着た骨の化け物達みたいなのがわらわらと降りてきてる。
中に人がはいってるっぽい動きだ。大きさ的にそんな感じでもある。
剣や槍、斧や槌で武装し盾持ちまで居てさながら中世の鎧騎士のようだ。
魔法の杖みたいなものから、雷撃、炎を放ち、船壁を斧や槌で破壊しながら大型艦の内部に侵入している。
大型艦の中で爆発や炎が吹き上がる。
人型している炎や、氷の龍っぽいなにかも見える。冗談だろ!?
交差し後方へ飛び去って反転して再攻撃をしようとしてるっぽい敵大型艦の一隻は、突入隊の放った炎の龍に巻きつかれ溶解し、氷の龍に巻き付かれた艦は凍りついたのか停止し漂い始めた後に爆散する。
内部から赤熱した爆発めいた多数の衝撃を受けたような艦からは炎の巨人がゆらりと姿を現す。
爆発した敵艦からは甲冑を着た骨の化け物達が砲弾状の船に再搭乗し、離脱している。
接舷攻撃の一種のようだが無茶すぎる。敵艦を落としたあと帰乗できなくて漂ってる奴らも多数居る。決死隊的かよ的な戦闘部隊だ。
「無茶な攻撃だが三分の一は沈めたか。やるなー」
こちらは沈んでない。巨竜もほどんど被害無し。削れば勝てる。
多数撃沈される中、敵大型艦の群れは突撃を……途中で止めた。
そして加速し元の場所へ戻っていく。
通信に声が溢れる。
女の子がそれを聞き顔を上げ星空を見渡すと敵の本隊方向へ顔をむけ。口に手を当てた。
敵が反転し噴射炎をこちらへ向け逃げていく。
カーナの怒号の勝利の雄たけびに皆が沸いているのが聞こえる。
通信に溢れる歓喜の声。女の子も何か言いながら抱きついてきた。
勝利に喜んでるんだろうな。いやおいらも嬉しいけど抱きつかれたおいらはもうどうにかなりそうだ。
と……おいらは何かを感じた。先ほど感じた何か訳わからん感覚……いや、見える?
喜びの感情が潮のように引き背筋が寒くなる。
撤退する敵大艦隊の噴射炎に紛れて判りづらいが、遥か向こうに巨大な何かが見える。鈍く恒星の光を反射する黒銀の潰れた卵のような禍々しい巨艦……
だがその後ろに更に嫌な感じを強く感じた。物凄く嫌な感じだ。物凄く嫌な。
女の子が厳しい顔で敵艦隊遥か後方を睨み厳しい顔で見るおいらを不思議そうに見ている。
遥か遠くいある嫌な感じを良く見ようと無意識に目を凝らす。
広い。広すぎる。海の向こうの大陸にある針を見るが如くの感覚
何もない真空。広大すぎる宇宙の闇の空虚さに飲まれそうになるおいらはそれでも目を凝らす。見える訳もないのに何か見える。感じる。
「!?」
なにかが来る。巨艦の遥か向こうから物凄い速度で。速い。速すぎるなんてもんじゃねぇ。
桁が文字通り違う。
動揺するおいらを感じたのか兎竜がこちらを見る。
おいらのが気のせいか? 兎竜の感覚ではあれは判らんのか。
気のせいなのか……兎竜にも伝わらんのならカーナとかに伝える手段がない。
気のせいかもだが妙な確信もある。なぜならば見えるから。もしかしたら幻聴か幻視の可能性もあるが、その場合はおいらが笑いものになれば済むだけだ。
おいらはこの感覚を伝えるべきと判断した。
おいらの横目に竜の巨大な体躯が目に入る。小悪魔竜なおいらの思考を読んでたっぽいが、あの竜ならおいらの感じてるものが理解出来るかもしれない。
兎竜の操縦桿を握り竜の頭の付近に移動する。
「やばい、何かやばいのが来る」
狼狽して叫ぶおいらに膝上の女の子が驚いた顔で見てくる。
竜も勝利に酔いしれてるのか竜の喜びっぽい咆哮が通信から聞こえてくる。
駄目だ。この浮ついた状況では誰も耳を貸さない。
……竜はおいらの思考を読んでたハズのいたずらをした……もしや。
おいらは竜の気を引く方法を閃いた。
……おいらの世界の
竜と車と何か。一体なんのことだか判らなかったが小鹿も好きらしい
海外の男の桁の違うなにかに唖然とした記憶が蘇る。
竜の滑らかな鱗に美を感じるおいらならなんとかなるハズ。
仲間と超性癖について海外産の仮想映像を見た記憶を頼りに小悪魔竜の眼前を兎竜で飛びながらおいらは想像する。
竜にへばり付くような視線を向け想像する。あの巨大な鱗を撫で
竜とナニかをする事を! 猛烈に! 強烈に! 妖艶に!
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