牡丹鬼
北大路 美葉
牡丹鬼《ぼたんをに》
鬼の子に、優婉なる娘あり。花の名前をとり
髪ながく、肌しろく、頬あかく、
幼き頃、腹の中に大きな石を呑み、物食ふごとに鈍き音の響きたることあり。
十八の夏、
鬼の娘、みずから何をか食はじと泣きて物食ふことを
朝、庭の向日葵の
石、ただ牡丹鬼の腹の奥に在りてくだくだと鳴るなり。
(その音あまりに
牡丹鬼 北大路 美葉 @s_bergman
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