第2話
サウナかってくらい暑かった。私、コンビニに行こうとしてたよな。この、この悲鳴はなんだ?
熱い。赤い。火事だ。周りを見渡しても、どの家も火事で燃えている。
消防車…道が、道ってこんな舗装されてなかった?
いや、まって。どうしよう。やばいやばいやばいやばい。何これ何これどういう事?え、待って。
私、死ぬ?
何?逃げろってどこに?何?何?
理解は追いつかないままに人の流れに着いてく。というより突っ立っていられなかった。人の流れに押し流された。流れ着いた先で丸メガネをかけたおじさんが穴の中に入るように促した。人間、生きるか死ぬかの危機が迫ると思考が出来ないんだ。
考えるより先に足が動いて暗闇にはいると
そこは大人が立って行動するには狭く、体育座りをする人達が15人ほどいた。
おじさんは私を穴に入れた後、自分もサッと穴に入り穴に蓋をした。蓋の外から開けてくれ、入れてくれと悲鳴まじりの声が聞こえた。
暗い穴の中、声を殺して身を潜めた。穴の大きさに対しての人口密度が高かったのか外気が熱いのか、熱くて仕方なかったが同時に冷や汗もかいていた。
暗くて怖くて、訳が分からなくてケータイであかりを灯そうとポケットをさぐっていたが、シュルルルという音の後轟音が聞こえ、悲鳴と叫び声が聞こえてたまらず震える手で耳を塞いでこれは夢だ、と願った。
さんざめく雨降り ねなしぐさ はな娘 @87ko
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