誰かの記憶２

　──会いたい。

　集めた欠片はまだほんのわずか。

　たくさん、たくさん集めたら願いを叶えてくれる、と約束した。

　白い大地に降り立つ、かの方と。

　疑うつもりはない。

　ない、けど。

　この小さな欠片は、簡単には見つからないうえに、集める方法だって大変だから。

　不安、心細い、寂しい。

　『おねがいです、マスターに会わせてください。会わせてくれるならなんでもしますから』

　僕、なんでも、する。

　ああ、でも……。おなか、気持ち悪いなあ……。

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