第13話 姉の交通事故
前回の第12話でも少しだけ触れたのだけど、僕の周りで裁判を実際に経験した人は耳で聞くほどには多くない。
理由は訴訟手続きがよく分からない。争点をどこにして、賠償をどうしたらよいのかが解らない。結局弁護士に高い金を払って相談することになるのであきらめた。というケースが多いようだ。
交通事故に限って言えば、人身の傷を伴わない車両同士の事故は民事となり、その殆どが「別冊判例タイムズ」という本を参考にした保険会社同士の「過失割合」についての話し合いで決着する。これも交通事故の裁判が減った理由の一つだ。
そもそも論ではあるが、裁判なんてものは少ない方が正常なのであって、いくら社会のシステムだからといっても無理に経験しなくてもよいものだと思う。
裁判が少なくなれば検事も判事も国側は随分と助かる。(弁護士は収入が減るだろうが)
だが、交通事故などという望んでも無い事故は、その多くが偶発的に発生する。
で、あるから、それに伴う裁判も生じるのは致し方ないと言える。
絶対的に裁判をすることが無いという保証が存在しない以上、どんな状態で推移するのかという事ぐらいは知っておいたほうがいいと思うので、経験した幾つかのミスも含めて、姉の交通事故と裁判の推移を述べてみることにした。
この項目は長くなる予感がするので、(最終的には1年半かかった)車に乗らず、興味がない読者には申し訳ないのだが、しばらく傍観するか読み飛ばして頂けたらと思う。
さて、事故の発生は 一昨年の9月7日のことだ。
18時20分ごろ、姉から電話がかかってきた。
「車をぶっつけられた」というのが第一声だ・
事故の概要は、姉が片側2車線ある道路の左車線を時速約50キロで走行中、右後方から接近してきた車両が追い抜き様、いきなり車線変更したため、姉の車の右側と、車線変更した車両の左側が接触した。というもの。
接触直後二台の車はその場に停止したが、前方に停止していた車はすぐに動き出した。
後方に停止した姉は前方の車が動き出したので、当て逃げだと思い、ナンバープレートを読み覚える。
すると前の車は60メートルほど前方の消防署の空き地に車を停めたので、姉も動き、当該車両の後方に停車した。
つづく。
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