〜解説
はい、気持ち悪いお話でしたね。さて、解説に入りましょう。今回のお話の最大の謎は「何故3人とも急に自殺したか」です。
結論から言うと、あの人形のせいですね。ほら、人形を粗末に扱った人から死ぬって怖いお話って結構ありますよね?
あれって大切にして恩返し…なんてありませんよね。でも、主人公は人形を大切にしていました。
このお話の人形目線からすれば大切にされたから恩返しに、「主人公の願い」を叶えた、という形になります。結果的には、彼女を人間不信にしたのですが。
まず登場人物の罪を紹介します。
「彼」は仕事が人一倍できる、わけではありません。それなら何故エリートと呼ばれるようになったのかと言うと、
「上司に主人公の私物と引き換えに昇進する」取引をしたのです。だから主人公を物としか見ていません。そして、気づいている方も居ると思いますが、盗られた物の全てって、ずっと使われ続けているという共通点があります。
リップクリームは中々減りませんし、枕は消耗品でもありません。歯ブラシは一人暮らしでは、あまり交換しないと思います。ボールペンは、インクを変えればずっと使えますね?
彼は昇進の為の道具である主人公の私物を、ずっと見張っていなくてはなりません。だから隠しカメラで監視していたのです、どれが1番使われているのかを。
次は「上司」です。
「上司」は主人公にネチネチとした説教メールや直接、説教していました。「彼」と取引し、主人公の物を盗ってこさせたコイツが本当のストーカーとなります。
そういえばメールにも書いてありましたね。「もっとボールペンを握って仕事に励め」
この解説を見た貴方なら、分かりますよね?これは、また「彼」に盗りにいかせるつもりなのでしょう。
だから、もっと使い込んで欲しい、と。
次は「友達」ですね、彼女が死んだのがいまいち分からない人も多いと思います。しかし、彼女も人形からすれば、「あの願い」に該当する人物なのです。
まず「友達」は上司の結婚相手であり、「彼」と浮気をしています。
前半のマリッジブルーだとか言っていますが、あれは嘘で、本当は彼女の悩みを引き出す為であります。つまり、「彼」の事を聞き出して、「彼」では無理な事を「友達」がサポートしているのです。
恋は盲目とよくいいますよね。「友達」は本当は「上司」とは結婚したくありません、ただの玉の輿作戦で本命の「彼」の為に、このような犯罪の加担をしたのです、「友達」だから出来る事を。
そして、最後にですが主人公は大切にしていた人形をあげてしまいましたね、「縄の跡」が手についていましたが、コレでこの人形がやった事だという事が分かります。
この主人公はもう誰も何も、信じられなくなりましたね。
大切な日本人形 坊主方央 @seka8810
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