声優とアイドルと江ノ島の海

アイドルも声優も恋愛全然大丈夫だよね!? 〜みくらじ生放送〜

未来:  みくで〜す

かのん: かのんで〜す

未来:  二人合わせて〜

未来&かのん: みくらじで〜す


かのん: ってぜんぜん番組名合わさってないじゃん!!

未来:  仕方ないでしょ。このラジオ番組はあたしの番組なんだから

かのん: はい。お世話になります! 未来みく先輩!!

未来:  いやいや。かのんちゃんが事務所の後輩でも、あたしたち一応同学年ですから

かのん: あれ? そうなんでしたっけ??

未来:  ……と、かのんちゃんを知らない人は多いと思うので、自己紹介をお願いします!


かのん: はい。わたし、七野ななのかのんと言います。声優やってます

未来:  かのんちゃん良い声してるもんねぇ〜。正直羨ましいよ!

かのん: でもわたしは自分の声をあまり好きじゃないんです

未来:  え、どうして? すっごく良い声してるのに

かのん: 人によってはわたしの声を気持ち悪く感じる人がいるらしくて

未来:  そうなの? でも、春からは新作アニメで出演が決まってるんだよね?

かのん: はい。『六等分のケーキ食べられますか』ってタイトルなんですけど

未来:  あたしそれの原作ラノベ、大好きでいつも読んでるよ〜! ねぇ、誰の声やるの?

かのん: 六女の六海むつみ役を務めます。六人姉妹って設定が面白いですよね!

未来:  六海役って、かのんちゃんの声ピッタシじゃん!

かのん: 周りからはそんな大役に新人声優が大丈夫かって言われてるみたいですけどね

未来:  そんなの言わせておけばいいのよ。だってかのんちゃんは……

かのん: あ〜!! その話はなかったことにしておいてください!!!

未来:  ……あ、そうだった。これインターネット生放送だから事故と隣り合わせだね


かのん: でもこうして歌のお上手な未来さんと番組でご一緒できるなんて嬉しいです

未来:  あたしも半年前まではかのんちゃんと同じごく普通の女子高生だったんだけどね

かのん: だって未来さんといえば、あの元国民的名女優の春日かすが瑠海るみさんとコンビ組んで

未来:  そそ。瑠海のやつ、あたしにこの番組のパーソナリティーを押し付けてくるんだから

かのん: ひょっとして、同じアイドルグループの瑠海さんとは仲悪いんですか?

未来:  別にそんなこともないかな。瑠海とは同じ寮生だし、仲はいいよ

かのん: よかった! 『BLUEぶるー WINGSういんぐす』のお二人見てると、わたしも元気もらえるので

未来:  それ、何より嬉しい言葉だよね! ありがとう!!

かのん: 瑠海さんすごく綺麗だし、未来さんは歌がすごく上手だし……

未来:  ……なんかそれ、あたしが歌だけの人みたいになってない??

かのん: 先日ライブも拝見させていただきました! MCで未来さんのボケっぷりが最高で

未来:  え。あたし、特にボケてるつもりはないはずなんだけど……

かのん: ……え?

未来:  ……え???


かのん: あ、でもスタッフの皆さん、あっちで笑ってますよ?

未来:  違う。あいつスタッフじゃなくて、あたしのVTuberを制作してるただの一般人!!

かのん: そうなんですか? 随分お若い方のように見えますけど……?

未来:  まぁそっち方面では一応お世話になってはいるけど、あいつあとで絶対にこ……

かのん: 未来さんどさくさ紛れに放送禁止用語は出さないように気をつけてくださいね

未来:  あ、ごめんごめん。それよりかのんちゃんの方は、そっち方面の話とかどうなの?

かのん: え、そっち方面といいますと……?

未来:  ……あ、うん。たとえば……恋愛方面とか……?

かのん: 恋愛?? てことはあの男性の方って実はひょっとして……

未来:  断じて違うから! そもそもあいつは……じゃなくて、かのんちゃんはどうなのよ?

かのん: えだってこれ、生放送番組ですよね?

未来:  大丈夫だよ。うちの事務所、そういう話も全部オッケーにしちゃう事務所なんで

かのん: その噂、本当だったんですか?? 前いた事務所と全然違う……

未来:  おっとかのんちゃん。事務所の話とかしちゃって大丈夫だったのかな〜?

かのん: あ、ダメです!! ……えっと〜、わたしの周りにいる男子ってことでしょうか?

未来:  そうそう。気になる男子くらいいるでしょ?

かのん: ん〜……………………いませんね!


未来:  あたし的にはその微妙な間が少し気になったのだけど

かのん: そこはボケてくれないんだ……

未来:  なんか言った?

かのん: いえ何も。でもわたしそもそも引っ越したばかりだし、クラスの友人もまだ少なくて

未来:  引っ越ししたんだ。でも、引越し先にだって男子の一人や二人くらいいるでしょ?

かのん: いません!

未来:  その否定の仕方、絶対あやしいよね。男子がいるか否かを聞いてるだけなのに

かのん: なんでそこでもボケてくれないんだろ……


未来:  なるほど。引越し先に気になる男子がいるってことだね?

かのん: 違うもんそんなんじゃないもん! そもそも自称作曲家って何様って感じですよ

未来:  それ言ったらあたしの所属するグループにも有名な作曲家がいるのですが

かのん: ITOいとさんは有名な曲がたくさんあるじゃないですか! そんな有名人でもないし

未来:  そっか〜、作曲家か〜。……あれ? でもあたし、その人に会ったことあるかも

かのん: え、そうなの?

未来:  うん。歌のレッスンを受けた時にたぶん。そこにいる人だよね?

かのん: 多分……合ってるかも?

未来:  でも彼って確か、結構有名な曲を沢山書いていた気がするんだけど

かのん: そんなはずないですよ〜。あんな性格しててまともな作曲ができるわけないもん

未来:  確かに口は無愛想で敵をつくるのが得意そうだけど……でも根は優しい人だよね

かのん: …………そうなのかな?



未来:  さて、そろそろお後もよろしいようで。今日は脱線しすぎちゃったかな

かのん: わたしもいろいろカットしてほしい箇所があった気がするんですけど〜……

未来:  大丈夫。これ、生放送番組だから!

かのん: 全然大丈夫じゃないじゃないですか〜!!

未来:  まぁそんなこともあるさってことでいいんじゃないかな。というわけでお相手は〜

かのん: かのんと

未来:  未来でした! まったね〜!!

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