第19話 デッキ
アシアは席を立つと、サクラとともに赤い機体が係留されているデッキに向かった。
赤い機体は、損傷はあるが大部分が無事であり、防護服を着用した整備士や装備担当の科学者たちが機体の一部を解体しながら分析をしている。
防護服の整備士が近づいてきたアシアとサクラに気付き、
「ああ、ダメダメ、近づいちゃ。人体へね危険もわからないんだ。よそもんはあっちに行ってくれ」
と怒鳴る。サクラがアシアを小隊長だと説明したが、整備士に囲まれデッキの外に追い出されてしまった。
アシアはサクラに、やれやれとした風に手を上げた。
サクラも資料を抱いて浮かない顔をしていたが、急に真面目な顔をした。
「今回の件の報告を中隊長がお待ちです。さあ、報告に向かいましょう」
アジアは頭を掻きながら、
「うん、いかなくちゃなあ。ところで機体のAIはどこにある?」
「科学分析班が機体から取り外し、回収しています」
「そうかちょっと、用ができた。俺は昔から報告が苦手でね。優等生から中隊長にはよろしく報告しておいてくれ。」
と言い残すと、科学分析班の部屋へ向かった。
サクラは、
「もう知りませんよ!」
と怒鳴っていたが。
小惑星三国戦争 フジセ リツ @sfz
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