軽躁だって、きついんです。

 久々に、軽躁状態に苦しんでいる。


 軽躁とは、文字のまま『軽い躁』の事である……と、言いたいが。

 私に限ってかも知れないが、どこが軽いんだと思うほどきつい。


 躁も軽躁も、自覚できない事が多い。

 自覚するの時は『気分』ではなく、『体調』や『記録』である。

 私の場合は、まず頭痛があった。彼を怒るときのボルテージが上がり、過呼吸を起こし、不眠症になり、思考がまとまらなくなり、仕事への情熱を失い、ついには寝込み。

 もしや鬱なのかな?と思っていたのだが、……家計簿アプリを見ると、webマンガに100円単位で大量に課金している自分に気づく。ずらっと『○○銀行 100円』なんて文字が並ぶ光景は、さすがに異常だ。

 ここでやっとわかるのだ、「私は軽躁だ」と。


 私は、躁と鬱と平時の区別が付きづらい。

 まず落ち込む事がないし、ADHD関連で工夫しまくっているのでミスは少ないし、表情が生まれつき『笑顔』しかない。何をされても耐えられる人間に見えるようである。

 ……しかし頭痛も辛いし過呼吸も苦しいし不眠も辛いし、何よりも考える仕事なのに考える事ができないってのはマジ苦痛。私はもう何重にも『自分は自分!自分は無敵!』というメンタルトレーニングでマイナス思考を封印しているが、それがぼろっとはがれてフラッシュバックも繰り返す。


 本当に誰だ、軽躁は『アイデアが浮かんで行動的になれる素敵な時期』とか言ったやつ。浮かんでも最後まで形にならんし、小金は飛んでいくし、何より体に出る症状が苦しくてたまらんっつうの。


 たまに、メンヘラ界隈で『軽躁を有効利用したい』とか言う人がいるが、普通の会社に勤めているならやめとけとしか言えない。軽躁は、明らかに自分を苦しめる病状だ。これが会社員ではなくて、例えば芸術家や陶芸家のような『ひらめきこそ大事な仕事』であるのなら、これは話は別だ。時間がある程度自由に使えるのなら、鬱の時期にネタだけ集めておいて、軽躁の時に一気に形にするっていう手もアリだ。

 リスクが高すぎるからお勧めはしないけど。


そんなわけで、軽躁といえども非常に辛いです。日常を送るのがやっとです。


そうそう。そんな私だから、もう一つ嫌いな言葉がありました。

「元気そうじゃん」

……どこがじゃ。毎日頭痛と記憶の消滅に苦慮している私のどこに元気があります?

なので、そういうときは正直に言ってやります。

「毎日、超辛いよ」って。私に元気な時などNE-YO!

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